ファッションから始めるサステナブル。エシカルコーディネーター・エバンズ亜莉沙さんの服選びのコツ【サステナブルチャレンジ】
更新日:2021/03/30
オズモールとはじめる、SDGsアクション。小さな“サステナブルチャレンジ”から挑戦してみませんか? 日本では年間で33億着もの服が廃棄されているというファッション業界。今回はサステナブル、エシカル、世界や自分に優しいライフスタイルをキーワードに精力的に活動されているエバンズ亜莉沙さんに、今こそ見直したい服との向き合い方や服選びのコツについて教えてもらいました。ぜひ参考にできることから始めてみて。
今回のサステナブルチャレンジは“クローゼットの洋服や日常着を見直すこと”
今持っている服を大切に長く着るのがいちばん!サイズや好みが変わったらリサイクルへ
気分を高めてくれる洋服たち。トレンドを取り入れるのも楽しみのひとつだけど、最近は服の大量廃棄問題や、エシカルファッションやサステナブルファッションという言葉を耳にすることが増えたという人も多いのでは。
そこで今回は、学生時代から環境科学を学び、“人と地球に優しいライフスタイル”をテーマにエシカルコーディネーターとして精力的に活動されているエバンズ亜莉沙さんに、今一度見直したい服との向き合い方や服選びのコツについて教えてもらいました。
「まずはじめに意識したいのは、基本的なことですが、自分の持っているお洋服を大切にすることですね。Tシャツ1枚作るにもたくさんの工程があるアパレルは、環境負荷が非常に高いんです。せっかく大量のエネルギーを使って作った服なのに、着られずに捨てたり、買っては捨ての繰り返しをしていては、エネルギーが無駄になってしまうので」。
環境やフェアトレードについて学びはじめたときは、“エシカルファッション”や“サステナブルファッション”でワードローブを揃えようとしていたというエバンズさん。でも、「今すでに持っている、例えばファストファッションの服があるとしたら、それを捨てることがサステナブルなのかというと、そういうわけではありませんよね。今あるものをいかに大事に扱うか、ということがやはり大切だと感じています」。
実は、大量生産・大量消費の裏で、購入されなかった服やたくさん作られた服のごみ問題も深刻に。
「今、日本では年間で100トン、枚数にすると33億着もの服が廃棄されているんです(※独立行政法人中小企業基盤整備機構調べ)」とエバンズさん。
体型に合わなくなったり飽きがきたりした服は、捨てる前にリサイクル先を探してみるのもひとつ。フリマアプリやリサイクルショップを活用するのはもちろん、リサイクルボックスを設けているブランドも増えてきているそう。
最近では服を回収して繊維にし、また新しい服を作ることに取り組んでいる業者も。「BRINGさんが有名ですが、穴があいたり汚れてしまっていたりするものには、そういったところを利用するのもおすすめです」。
新しいものを選ぶときは、素材や“ものづくりの裏にある思い”にも目を向けて
そして、新しいものを買うときに心がけたいのは、「長く着られるか」をよく考えることだそう。
「流行って魅力的ですが、それが自分の体のラインに合っているか、本当に自分の好みでずっと着られるものなのかをよく考えてみることが大切だと思います。流行色だからといって、自分の肌色には合わないことだってありますよね」。
また、「ものづくりの背景に愛着がわくストーリーがあるものを選ぶと、手放しづらくなる」と話すエバンズさん。
ショップスタッフに聞いたり、Webサイトで確認したりして、誰がどこでどんな思いで作っているのか、ぜひチェックしてみて。
注目したいのはアップサイクルした素材
サステナブルという視点でおすすめ素材といえば、コットンや麻などの天然素材が定番。でもエバンズさんによると、オーガニックコットンを育てるためには大量の水が必要で、その問題も指摘されているのだとか。
そこで、天然素材以外にエバンズさんがおすすめとして教えてくれたのが、アップサイクルされた素材。アップサイクルとは、すでにある資源に新しい命を吹き込むこと。「使えなくなった使用済みのコットンやウールなどを活用して新たな素材や製品に循環させているものですね。完全に新しく生産したものではなく、そういったアップサイクル素材を選ぶのがいちばんいいのかなと今は感じています」。
たとえば、今回撮影したアパレルブランド『ECOALF(エコアルフ)』は、すべての服や雑貨を再生素材や環境負荷の低い天然素材のみで作っているサステナブルファッションブランド。「今日、私が着ているワンピースは“キュプラ”という再生繊維で作られています。
オーガニックのものとか再生繊維の服って、少し地味な作りというイメージをお持ちの方もいるかと思うのですが、今はどんどんおしゃれになっていて、着心地や形もよいんですよ」。
そういった取り組みをしているブランドはタグなどに記載している場合もあるので、ぜひチェックを。最近はQRコードがついたタグも増えてきていて、スキャンすると細かな生産過程が見えたり、より深いストーリーを知れたりするそう。
おすすめのファッションブランド
今回撮影にご協力いただいたECOALF以外に、エバンズさんがおすすめブランドとして教えてくれたのが、フェアトレードファッションの専門ブランド「ピープルツリー」とアウトドアブランドの「パタゴニア」。
「エシカルについて学び始めたときに、ピープルツリーの創設者であるサフィア・ミニーさんの話を聞く機会があり、本来のファッションのあり方ってこうあるべきだなと感じて。なにか裏に犠牲があるものを自分が着て、心地いいとはたぶん誰も思いませんよね。単にファッションの裏側を知らないから、知らず知らずのうちに加担してしまっているんです。知ると選ぶものって自然と変わってくると思います。そのきっかけをくれたのがピープルツリーなんです」。
パタゴニアは、アパレルはもちろん、最近は食分野にも力を入れているそう。「キャンプに持っていくのに便利なお湯を入れるだけでできるオーガニックスープやフルーツのバーなど、手軽に食べられて環境にも優しい『プロビジョンズ』というシリーズを出しているんです」。
なかでも一番人気なのが『ロング・ルート』という名前のビール。「ビールの原料である麦も、土壌を耕して収穫したらまた耕してと続けると、だんだんと土壌がやせていってしまうんです。でも、“長い根っこ”という意味の「ロング・ルート」という麦は、根っこが長く伸び続ける多年草。伸びた根っこが空気中の炭素を吸収して空気をきれいにしてくれるんです」。飲めば飲むほど環境に貢献できるビール。気になる人はぜひ試してみて。
おしゃれをしながら未来に貢献。エバンズ亜莉沙さんが考えるサステナブルチャレンジ
捨てることまでを考えてものを選ぶ
ものを買うときは、サステナブルな視点はもちろん、捨てるところまで考えるようにしているというエバンズさん。
「ファッション以外にも、たとえば化粧品だって開発までに動物実験をしたり、環境負荷のある成分を使っていたりするものもあります。そういったことをせずに作られたオーガニック商品やヴィーガン認証の化粧品を選んでいます。また最近は、容器を回収するシステムを作っているブランドもあり、選択肢があるならそういった商品を選ぶようにしています」。
楽しみながら続けられることが長続きの秘訣
「服にせよ、メイクにせよ、食にせよ、楽しみながらできることが長続きするコツ」と語るエバンズさん。それは、高校生の頃に突然、完全ヴィーガンを目指してしんどくなった経験から実感したことだそう。
「最初は極端に“動物性のものは一切食べない”って頑なになって。でも、家族でご飯食べる時に一人だけ違うものを食べたり、友達とお店に行っても気を使わせてしまったりすることが私にとってはストレスに感じたんです。そして、自分の中での心地よいバランスを試しながら見つけていくのが大事だって気がつきました」。
自分からお肉を選ぶことはないけれど、誰かが自分のために用意してくれたものに動物性のものが少し入っていても、今は感謝していただくというエバンズさん。また、お魚を食べるときは、社会や環境に配慮されたMSC・ASCのラベルが付いたサステナブル・シーフードを選んでいるんだそう。
「それは私によっての心地よさであって、1人ひとり違うと思います。完全ヴィーガンで生活されている方たちももちろんすばらしいと思いますし、誰にも何かを押しつけることはしたくないんです」。
ネガティブな情報が取り沙汰されることもある環境問題。でも今はポジティブな変化もたくさん起きているそう。
「たとえば、こうしておしゃれで未来に貢献できるものも増えています。自分たちにとっても地球にとっても選択肢がたくさん増えてきているので、そこに目を向けるようにしていただくと、サステナブルチャレンジを楽しく続けられるかなと思います」。
今回撮影にご協力いただいたECOALFさんから、OZmall読者に豪華プレゼント
『ECOALF(エコアルフ)』のオリジナルTシャツを4名様にプレゼント
今回撮影にご協力いただいたサステナブルファッションブランド『ECOALF(エコアルフ)』から、素敵なプレゼント。すべての服や雑貨を再生素材や環境負荷の低い天然素材のみで作っているこちらのブランドの、象徴的な商品である「BELEN パッチTシャツ / BELEN PACH T-SHIRT」の白が4名様に当たる! OZmall公式Twitter&Instagram限定で募集告知をするから、情報公開をお楽しみに。
▼プレゼント内容
・『ECOALF(エコアルフ)』オリジナル「BELEN パッチTシャツ / BELEN PACH T-SHIRT」 カラー白
※当選者の方はSS・S・Mの3サイズよりお選びいただけます
▼公式Twitter&Instagramはこちらからチェック
・OZmall公式Twitter
・OZmall公式Instagram
Twitter&Instagramキャンペーン詳細
【応募期間】
2021年3月30日(火)~ 2021年4月4日(日)23時59分まで
【応募条件】
▼Twitterキャンペーンに参加の場合
オズモールのTwitterアカウント(@OZmall)を「フォロー」の上、「#OZmallプレゼントキャンペーン」「#サステナブルチャレンジ」両方のハッシュタグが付いた投稿への「RT」が参加条件となります
▼Instagramキャンペーンに参加の場合
オズモールのInstagramアカウント(@ozmall_editors)を「フォロー」の上、「#OZmallサステナブルチャレンジキャンペーン」のハッシュタグが付いた投稿への「いいね」が参加条件となります
※すでにアカウントをフォローいただいている方も、該当のハッシュタグが付いた投稿への「RT」「いいね」が参加条件となります
■プレゼントの当選発表・賞品発送
・締め切り後、厳正な抽選を行い、当選者を決定いたします
・当選者の方には、2021年4月中旬頃までに、OZmall編集部の公式アカウントよりダイレクトメッセージで当選のご連絡をいたします。その際、賞品をお送りするご住所をお伺いしますので、予めご了承ください
・賞品は4月下旬頃に発送の予定ですが、諸事情により多少前後する場合もございます
■注意事項
・当選者の選定時にオズモールのTwitterアカウント(@OZmall)またはInstagramアカウント(@ozmall_editors)のフォローを解除している場合、対象外となりますのでご注意ください
・当選連絡のダイレクトメッセージを送信した翌日から3日以内にご返信がない場合、お客様の住所変更・転居先不明・ご不在等により商品の受け取りができない場合は、当選を無効とさせていただきますのでご了承ください
・当選賞品の転売は禁止いたします
・本キャンペーンに関するお問い合わせは、Twitterキャンペーンに参加の場合は【Twitterサステナブルチャレンジキャンペーン】、Instagramキャンペーンに参加の場合は【Instagramサステナブルチャレンジキャンペーン】とご記入の上「お問合せフォーム」よりご連絡ください
・本キャンペーンの内容・期間は予告なく変更する場合がありますので、あらかじめご了承ください
・賞品の発送のためご提供いただいた個人情報は、「OZmallで登録して頂いた個人情報の取り扱いについて」に基づき取り扱います。
PROFILE
- エバンズ亜莉沙フランシス(えばんずありさふらんしす)
- エシカル コーディネーター。
学生時代 米国オレゴン州で環境科学の授業に出会ったことをきっかけに、自分と世界の繋がりに気づく。2015年日本に帰国後、国際NGOでインターンをしながら、フェアトレードコンシェルジュ認証 21歳で取得。同年世界一周を経験し、様々な人や文化に触れたことでさらに世界の抱える問題や解決策に興味関心を抱く。現在は『サステナブル』や『世界に自分に優しいライフスタイル』をキーワードに発信、イベントへの登壇や、さまざまなプロジェクトのコーディネーターを務める。今後のイベント予定は公式HPやInstagramにて情報チェックを。
【Instagram】https://www.instagram.com/alisa_f/
- ホームページ
- 公式HP
SHOP DATA
- スポット名
- ECOALF 二子玉川(エコアルフ 二子玉川)
- 住所
- 東京都世田谷区玉川3-17-1 玉川高島屋S・C 南館1F
- 営業時間
- 10:00~21:00(通常)
- 定休日
- 営業時間・休業日は施設に準じる
- 交通アクセス
- 東急田園都市線/東急大井町線 「二子玉川駅」西口徒歩2分
- ホームページ
- ECOALF公式HP
【特集】OZとはじめる、#サステナブルチャレンジ
SDGsと言われても「それって何なの?何から始めればよいの?」と、難しく考えてしまう人も多いはず。でも実は、毎日の暮らしのなかにヒントがたくさんあるんです。食材をムダなく活用するのも、エコバックを持ち歩くのも、サステナブルなSDGsアクションのひとつ。そこでオズモールでは、楽しみながら始められる「#サステナブルチャレンジ」をガイドしていきます。早速実践して、一緒にサステナブルな暮らしをはじめてみませんか?
PHOTO/KAZUHIRO MIURA WRITING/KIMIKO OHKATSU