世界の德永シェフが伝授!食材を無駄にしない、アレンジ自在の簡単いちごジャム作り&アレンジレシピ【サステナブルチャレンジ】
更新日:2021/02/02
オズモールとはじめる、SDGsアクション。小さな“サステナブルチャレンジ”から挑戦してみませんか? 今回ご紹介するのは、日本を代表するパティシエのひとり、ホテル インターコンチネンタル 東京ベイのエグゼクティブ シェフ パティシエ・德永純司さんが教える、“食品ロス”を意識したいちごレシピ。不揃いやキズがあったり、熟し過ぎたいちごでも、工夫次第でおいしく楽しめる! おうちでもぜひ挑戦してみて。
今回のサステナブルチャレンジは“不揃いないちごを使って万能ソースのジャムを作る”
アイデア次第でアレンジ自在!万能ソースのいちごジャム作りに挑戦
冬から春にかけて、さまざまな品種が出そろういちご。おいしく食べられる状態なのに、大きさや形が不揃いだったり、キズがあるもの、熟し過ぎたものは廃棄されてしまうことも多いそう。
そこで“世界最高峰のパティシエ”とも呼ばれるホテル インターコンチネンタル 東京ベイのエグゼクティブ シェフ パティシエ・德永純司さんに、おうちでも実践できるサステナブルな簡単いちごレシピを教えてもらいました。
まず教えてくれたのは、アレンジ活用万能ないちごジャム。「形が悪かったり熟し過ぎたいちごもジャムにすれば、おいしく長く楽しめるんです!」と德永さん。
一般的なジャムよりも砂糖の量を控えたジャムは、いちごの甘酸っぱさや香りが活きたおいしさ。冷蔵庫での保存で2週間はもつのだそう。そのままトーストやヨーグルトと一緒にいただくのはもちろん、アレンジ次第で色々な食べ方が楽しめるのも魅力。
【材料】
・いちご 300g
・砂糖 100g
・レモン汁 5g
【作り方】
①いちごは洗ってヘタを取り除く。
②鍋にいちごを入れて中火にかける。
③いちごから水分が出て、しんなりしてきたら砂糖を加え、強火で5~6分、いちごの形が崩れるまで煮詰める。
④レモン汁を加えて混ぜ合わせ、とろりとしてきたら火を止める。
德永さんからのワンポイントアドバイス
・砂糖を加えてから、強火で一気に煮詰めることでいちごの香りが引き立ちます。ただし、焦げやすいので鍋の底からしっかりと混ぜ合わせて!
・煮詰める時間は、いちごの水分量が多い場合は少し長めにする、逆に少ないものは短くするなど、調整するとよいです。
・いちごを買ったときに、キズがあるものなどを見つけたら、ヘタを取って冷凍しておくようにしておけば、たまったときにいつでもジャムが作れますよ。
ぷるぷるプリンといちごジャムが相性バツグン「いちごプリン」
作ったジャムを使ったひとつ目のアレンジレシピは、トッピングに加えて、器の底にもいちごジャムが隠れた「いちごプリン」。全卵、牛乳だけでも作れるけれど、今回は、いちごとの相性を考えてミルキーでコクのある味わいに仕上げるため、卵黄と生クリームを使用。
難易度が高そうに思えるけれど、德永さんによると「大切なのは、とにかく焦がさないこと。あとは蓋つきの鍋と、器さえあればだれでも簡単にできますよ」とのこと。
器はティーカップやそば猪口などでもOK。ちなみに、プリンを蒸す際にラップをかぶせるのは、蒸している間に蒸気が中に入るのを防ぐため。ちょっとしたひと手間が、仕上がりをグンとおいしくしてくれる。ホイップクリームで飾れば、おもてなしのデザートにもぴったり。
【材料】
・いちごジャム 大さじ1
・牛乳 200g
・生クリーム(脂肪分40%のもの) 125g
・全卵 80g
・卵黄 40g
・砂糖 45g
・バニラエッセンス 適量
・いちご(飾り用)
〈ホイップクリーム〉
・生クリーム(脂肪分40%のもの) 200g
・グラニュー糖 16g
【作り方】
① いちごジャムを器の下に入れておく。
② ボウルに全卵、卵黄、砂糖、バニラエッセンスを入れて、しっかり混ぜ合わせる。
③ 鍋に牛乳、生クリームを入れて、沸騰直前(80℃前後)まで沸かし、②に加えて混ぜ合わせる。
④ ③をざるなどでこす。
⑤ ④のプリン液を①の器の7分目まで流し入れ、ラップをかぶせる。
⑥ 蓋つきの鍋に、器の1/3程度の高さまで水を入れて沸騰させ、④を並べる。
⑦ 蓋をして弱火で11分前後蒸す。蒸しあがったら、冷蔵庫で冷やしておく。
⑧ ホイップクリーム用の生クリームとグラニュー糖をボウルに入れ、氷水を入れたボウルに重ねて泡立てる
⑨ いちごプリンの上にホイップクリームを絞り、いちごジャムといちごを飾って完成
德永さんからのワンポイントアドバイス
・卵黄が多くなるほどプリンにコクが増し、生クリームを加えることでなめらかな仕上がりになります。昔ながらの固めのプリンが好きな人は、全卵、牛乳だけで作ってもおいしいですよ。
・プリン液を作るときは、沸騰させると卵が固まってしまうので要注意。鍋の周りがふつふつとしてきたら次の工程に進みましょう。
朝食やティータイムのおともに「いちごジャムと生キャラメル」
いちごジャムを使ったアレンジレシピふたつ目は、ワンランク上のスイーツをご紹介。
その名の通り、いちごジャムと手作りの生キャラメルを重ねた「いちごジャムと生キャラメル」は、シェフいわく「パパッと作れちゃう」簡単レシピ。
甘酸っぱいいちごジャムと、リッチで濃厚な味わいのキャラメルとの組み合わせに、思わずハマりそう。
【材料】
・生クリーム(脂肪分40%のもの) 200g
・水あめ 75g
・グラニュー糖 110g
・いちごジャム 適量
【作り方】
① 鍋に生クリームと水あめを入れて火にかけ、沸騰したら火を止める。
② 別の鍋にグラニュー糖を入れ、ややキャラメル状になるまで熱し、①を加えて沸騰させる。
③ ひと煮立ちさせて火を止め、粗熱が取れてから瓶の半分ぐらいまで流し入れる。
④ 生キャラメルが完全に冷めたら、いちごジャムを上から流し入れる。
德永さんからのワンポイントアドバイス
・混ぜるだけでできあがる簡単レシピです。焦げつきやすいので、火にかけている間は鍋の底からしっかり混ぜることを意識してくださいね。
・バゲットに塗ったり、フレンチトーストに添えて食べるのもおすすめです。
食材を食べきる工夫も。德永さんが考えるサステナブルチャレンジ
食材を無駄なくおいしく味わうのも、地球に優しい心がけ
自身では、特別サステナブルな暮らしを意識したことはないと言いながらも、プライベートでも余った野菜を鍋ものにするなど、食材を食べきる工夫をしているという德永さん。
「今回、プリンに卵黄を使いましたが、もともとお菓子づくりをしていると卵白が余りがちなんですよね。そんなときはフィナンシェやダコワーズなどの焼き菓子に使ったり、自宅ではお味噌汁やスープに入れることも。また、卵白は時間が経つと泡立ちがよくなるので、ふわっふわのメレンゲを作りたいときはあえて少し時間が経った卵白を使うこともあります。
あと、パンが余って固くなってしまったら「パンプディング」がおすすめです。作り方は、今回ご紹介したプリン液のレシピにパンを浸して、オーブンで焼くだけ。少し砂糖を多めにするとおいしく仕上がりますよ」。
よりよい社会を目指して、身近なことからコツコツと
また、ホテル インターコンチネンタル 東京ベイでは、連泊客を対象に、2泊目以降はリネン再利用への協力を仰ぐことで洗濯の際に排出される汚水低減を目指しているほか、従業員食堂で出たペットボトルキャップを回収し世界の子どもたちへのワクチン寄付につなげる、会議の資料のプリントを減らすためにノートPCを導入するなど、SDGsに関連したさまざまな取り組みを行っているそう。
こうした日々の取り組みが、環境を守り、社会を変えるきっかけに。私たちも身近なところから、はじめてみませんか?
PROFILE
- ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ・エグゼクティブシェフパティシエ/德永純司(とくながじゅんじ)
- 1979年 愛媛県生まれ。高校卒業後、関西のレストラン、ホテルで料理、パティシエを経験し、2004年よりザ・リッツカールトン大阪のミシュランレストラン「La Baie」にてシェフパティシエとして、2007年よりザ・リッツ・カールトン東京でペストリーシェフ&ショコラティエとして活躍。2014年「クープ・デュ・モンド」に日本代表として参加し、世界大会で準優勝、チョコレートピエス部門で1位を受賞。その他数々のコンクールで優勝経験を持つ。2016年4月より、ホテル インターコンチネンタル 東京ベイのエグゼクティブ シェフ パティシエに就任、現在に至る。
Instagram(@tokunagajunji)
ホテルDATA
- スポット名
- ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ
- 住所
- 東京都港区海岸1-16-2
- 交通アクセス
- ■最寄駅(徒歩)
・JR山手線・京浜東北線・モノレール「浜松町駅」より徒歩8分
・都営大江戸線・浅草線「大門駅」より徒歩10分
・新交通ゆりかもめ「竹芝駅」からホテルへ直結
■羽田空港より
・モノレールにて浜松町駅下車(約20分)
■成田空港より
・リムジンバスにて約105分 (直通)
・スカイライナーにて日暮里駅経由、JR浜松町駅下車(約70分)
・成田エクスプレスにて東京駅経由、JR浜松町駅下車(約80分)
■車
・首都高速 都心環状線 芝公園ランプより約5分
- ホームページ
- ホテルインターコンチネンタル東京ベイ公式HP
【特集】OZとはじめる、#サステナブルチャレンジ
SDGsと言われても「それって何なの?何から始めればよいの?」と、難しく考えてしまう人も多いはず。でも実は、毎日の暮らしのなかにヒントがたくさんあるんです。食材をムダなく活用するのも、エコバックを持ち歩くのも、サステナブルなSDGsアクションのひとつ。そこでオズモールでは、楽しみながら始められる「#サステナブルチャレンジ」をガイドしていきます。早速実践して、一緒にサステナブルな暮らしをはじめてみませんか?
PHOTO/MANABU SANO KATSUMI SATO WRITING/MINORI KASAI