モッツァレッラチーズの塩フレンチトースト

名店のシェフが教える日本チーズを使った絶品レシピ

更新日:2020/10/20

メトロミニッツの連載「日本チーズの“こえ”に出会う旅」では、日本各地のチーズが生まれる現場から、作り手の“こえ”をお届けしています。そんな日本チーズを使ったレシピを東京の名店のシェフに教えていただきました。

モッツァレッラチーズの塩フレンチトースト

北海道・白糠町「白糠酪恵舎」の「モッツァレッラ」

モッツァレッラの魅力を引き出した一品

日本中のチーズ職人から目標とされる人物、井ノ口和良さん。北海道・白糠町にあるチーズ工房「白糠酪恵舎」で、日本の食卓にすっと馴染むチーズを作り続けています。そんな井ノ口さんのモッツァレッラに惚れ込み、10年以上もの間、使用しているのが、東京・神保町にある「ビストロ フェーヴ」の馬場将吾シェフです。ミルク感溢れ、そのまま食べるのが本当に美味しいと普段お店ではシンプルにカプレーゼで提供をしている馬場シェフが、今回はあえて加熱料理にアレンジ。「少しだけ火を入れることで、フレッシュ感を残しつつも、むちっとした弾力が出てコクが増す」と、モッツァレッラとベーコンをはさんだ塩フレンチトーストを作ってくれました。朝食やランチだけでなく、カットしてお酒のおつまみにもおすすめ。スパークリングワインや白ワイン、ベルギーの白ビールなどと一緒にどうぞ。

「ビストロ フェーヴ」の馬場将吾シェフ

材料 (2人分)

・モッツァレッラ 40g
・全卵 1個
・牛乳 50cc
・すりおろしチーズ(パルミジャーノや市販の粉チーズでもOK) 5g
・食パン(6枚切) 2枚
・トマトフォンデュ 20g(トマトを加熱して煮詰めたもの。市販のピザソースでも代用OK)
・ベーコン 1枚(ハムや生ハムでも代用OK)
・塩 少々
・バター 適量
・お好みのサラダ

下準備

1.  モッツァレッラを1cm幅にスライスする
2.  全卵1個、牛乳50cc、すりおろしチーズ、塩をボウルで混ぜる。塩の量はすりおろしチーズの塩味次第で調整(A)

作り方(調理時間/約15分)

1. ベーコンを焼く。余分な油を切って、フライパンから上げておく
2. 耳を落とした食パンにトマトフォンデュを塗り、焼いたベーコン、モッツァレッラ(水分が多かったらペーパーで水気を取る)をはさむ。串または楊枝で四隅を留める(B)
3. (B)を(A)に浸し、液体を全て吸い込むまで置く(C)
4. フライパンにバターを入れて(C)を焼き、カットしてお皿に盛り付ける。お好みのサラダを添えて完成

馬場シェフが腕を振るう
[神保町/ビストロ]ビストロ フェーヴ

2013年、東京・神保町にオープンした「ビストロフェーヴ」は、「つばめグリル」で約15年修業を積んだ馬場将吾シェフによるフレンチの伝統的な技法を活かした料理がいただけるビストロ。野菜やチーズは基本的に国産のものを、牛肉は背景を伝えられるものをとジャージー牛や経産牛などの価値を高めることで定評のある東京宝山の荻澤さんから仕入れています。ディナーコースは3,200円〜。“余計な手を加えないで素材を生かす”という自分の料理の考えとも合うというナチュラルワインを約100種揃え、シンプルな料理とともに訪れる人を笑顔にしています。

TEL. 03-5577-6040
住所/東京都千代田区神田神保町1-44-5 フィオーレ神保町1F
営業時間/12:00~13:30 (13:00 LO) 、18:00~23:00 (22:00 LO)、土日17:00~21:00 (20:00 LO)
定休日/月・祝日

SHOP|清澄白河「チーズのこえ」

今回のレシピに使用した、北海道・白糠町「白糠酪恵舎」のチーズを東京で購入するなら、日本で唯一の国産ナチュラルチーズ専門店「チーズのこえ」へ。チーズコンシェルジュが選んだ約40工房、年間300種類以上のチーズを取り揃えています。

TEL.03-5875-8023
住所/東京都江東区平野1-7-7 第一近藤ビル1F
営業時間/11:00~19:00
定休日/不定休

メトロミニッツ2020年11月号「トーキョーレトロミニッツ」特集

レトロミニッツ。確かにそう言ってみたかったということもありますが昨年、令和を迎え今年はコロナ禍を迎えて「レトロ」に新たな時代が訪れたのではないかと思うのです。レトロと言えば「懐古的」という意味を連想しますが、最近「平成レトロ」という言葉が生まれ、平成が「懐かしい」の対象に加わりました。一方、純喫茶、銭湯、横丁など、近年「昭和レトロ」が人気ですが、大人になってから触れる機会が増えた文化のせいか、そんなに懐かしいとは感じないような…? レトロとは一体? かくして本特集でメトロミニッツが勝手に解釈した「レトロ」とは「古い風情が心地良い」や「失いたくない・残したい」という思いのこと。そんなレトロな感覚はコロナ禍で「サステナブル」というキーワードが再注目されている今の時代の空気に合うような気がしますし、落ち着かない毎日でもレトロな時間を取り入れたら、穏やかな日常を過ごすためのヒントが見つかりそうです

後援:独立行政法人 農畜産業振興機構「国産チーズ競争力強化支援対策事業」

Photo 松園多聞

※記事は2020年10月20日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります