オズモール　女性・OLのための情報サイト

マンガ夜話は好きで、なるべく見るようにしています。「日出処の
天子」は興味がありつつ未読なためちょっと自信はないのですが、
覚えていることを書いてみます。

ゲストは女優の萩尾みどりさんでした。萩尾さんはもともと目がぱ
っちりの少女漫画が苦手だったらしいのですが、この本はそうでな
かったので入ることができた（だったかな？）と。とにかく読みは
じめると夢中になったと。厩戸に感情移入して読んだそうです。そ
れを聞いて岡田さんは「ほう！」と感心されているご様子でした。
萩尾さんはここに登場する女性はひとりも好きになれないとも仰っ
てました。「演じるとしたら誰？」という質問にも顔をしかめて
「誰もやりたくない」とのことです。あと毛人も大嫌いだそうで
す。アシスタントの女性は毛人好きだと言っていました。

夏目さんは誰にも感情移入はできないけれどこの作品は好きと仰っ
ていました。

大月さんは当時面白いと思って読んだにもかかわらず、微妙な感情
をお持ちのようで、（このあたりは曖昧に文字にするのが恐いので
すが、）作品が与える人々への影響が危険を孕んでいることなどに
ついて触れていました。自分のことをエリートだと思っている人
（だったか、そういう中で劣等感を抱いている人だったか）への影
響だったか。「この絵なんかオウムの殺された村井にそっくりです
よね」なんてことも仰ってました。

いしかわじゅんさんですが、山岸涼子の絵がどうもダメみたいで
す。絵の力の抜き方みたいなのが入っていけないそうで、「この人
は絵のうまい人ではないよね。」のようなことを。夏目氏曰く「で
もこの絵は記号でしょう」いしかわ氏「でもこの人はこれしか描け
なくてたまたまはまったんだよ」といった感じでした。

お三方（いしかわ･夏目・岡田）の共通した感想だったと思うので
すが、山岸涼子という人は好きなものについては念入りに描くけれ
ども興味ないものに関しては思いっきり手を抜く（というかどうで
もいい）ようなことも言われていたと思います。彼女はとにかく厩
戸が描きたくて描きたくてストーリーも登場人物も全部厩戸のため
に描いたんだろう、とか。

歴史上の人物をオリジナルで展開させていくマンガはこの作品が最
初だったようです。

ちなみにアラベスクの頃の絵は全然違う雰囲気だそうで、「この頃
彼女がこんな作家になるとは誰も想像しなかった」ということでし
た。

関連のサイトを見つけましたので貼っておきます。
↓の掲示板で語られているようなことは、マンガ夜話ではあまり話
されなかったように記憶しています。
http://www.geocities.co.jp/AnimeComic-
Cell/4580/data/data_1997.htm
http://www.geocities.co.jp/AnimeComic/3558/bs/bs-
kako04.html