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「青の炎」「戦場のピアニスト」本作と、どれをみようかと迷った
のですが、コメディということで「キャッチ・ミー…」を選びまし
た。ところが結果はぼろ泣きに泣けてしまいました！
（レオ様ファンというわけではありません）

レオ様扮するフランク少年が、両親の離婚をきっかけに、次から次
へと詐欺を重ねる姿は、痛快を通り越してすごく痛々しくて切ない
です。嘘をつき続けることでしか、自分の存在を確認できないフラ
ンク。そして、失われた父親の名誉の回復（と思いこんでいるので
すが）のために、さらにまた嘘を重ねるフランクの孤独が痛いほど
伝わります。
フランクを追い詰めるFBIのカール捜査官（トム・ハンクス）も、
いいですね。クリスマス・イブの夜にも一人残業する孤独はフラン
クと共通しています。ふたりがいつしか共感する姿に心打たれる思
いがしました。

６０年代の古きよきアメリカの風俗もちりばめられて、懐かしい曲
の選曲もいいです。

殺伐とした世の中ですが、心がほっと和む一作ですね。