観光地として人気の高い古都・鎌倉には長い歴史を持つ有名な寺院や神社が点在。そこで今回は、参拝するだけではなく、特別な体験ができるお寺を5つご紹介! 竹林を眺めながらいただくお抹茶や、古刹寺院で行われる座禅会など、一度は訪れたいお寺で心穏やかな非日常をぜひ満喫して。
報国寺(ホウコクジ)
竹林を眺めつつ、静けさと涼やかさを満喫
足利尊氏の祖父・足利家時が開基で1334年に創建された谷あいの寺院。「竹の寺」と呼ばれており、本堂の奥にある庭園には約2000本の孟もう宗そう竹ちくが生い茂っている。天高くそびえる竹に囲まれた小道はとても静かで、風にふかれた竹の葉のサラサラとした音と、鳥のさえずる声だけが聞こえてくる心が洗われる空間。竹が直射日光を遮っているので、真夏でも涼しくいられるのも嬉しい。
庭園内の茶室「休耕庵」は、抹茶と干菓子を楽しみながら、目の前に広がる竹林を眺めることができる人気スポット。庭園や四季の花々のほか、枯山水庭園や足利氏一族のやぐら(岩肌をくりぬいて造られた、鎌倉でよく見られる横穴式の墓所)など、見どころはたくさん。
竹の庭として知られている報国寺は、苔も美しい寺として有名。山門から本堂に向かう参道には緑の絨毯が広がっている。2022年は苔の当たり年で、いつもよりも色鮮やか。
DATA
住所/神奈川県鎌倉市浄明寺2-7-4
営業時間/9:00〜16:00 ※抹茶15:30最終受付
定休日/年末年始
料金/拝観料300円 ※抹茶(干菓子付)600円
アクセス/鎌倉駅より八幡宮方面行き京浜急行バスで約12分、浄明寺下車徒歩3分
光明寺(コウミョウジ)
歴史のあるスローフード、精進料理を味わう
13世紀に創立した浄土宗の大本山(総本山の次に位の高い寺院)。ハスの名所として知られる「記主庭園」を眺めながら、精進料理(4500円〜)を予約制でいただける。朱色のお膳にのせられた彩りもよい精進料理は、出汁の風味や、旬の野菜が持つ力強い生命力をしっかりと感じられる、体も心も喜ぶ味。
DATA
住所/神奈川県鎌倉市材木座6-17-19
営業時間/6:00〜17:00 ※10/15〜3/31は7:00〜16:00
定休日/なし
料金/志納
アクセス/鎌倉駅より小坪経由逗子駅行き京浜急行バスで約10分、光明寺前下車すぐ
浄妙寺(ジョウミョウジ)
お寺の境内で優雅にアフタヌーンティー
12世紀後半に創建された臨済宗の寺院。本堂の奥にある「石窯ガーデンテラス」は、洋館をリノベーションしたカフェ・レストラン。富士山の溶岩を使った石窯で焼くパンやアフタヌーンティーを、ドイツ人が設計した築100年の洋館で楽しむことができる。境内の茶室「喜泉庵」では抹茶とお茶菓子もいただける。
DATA
住所/神奈川県鎌倉市浄明寺3-8-31
営業時間/9:00〜16:30 石窯ガーデンテラス10:00〜17:00(16:00L.O.)
定休日/ なし ※石窯ガーデンテラス月曜
料金/拝観料100円
アクセス/鎌倉駅より八幡宮方面行き京浜急行バスで12分、浄明寺下車徒歩2分
建長寺(ケンチョウジ)
坐禅を通して、自分の心をクリアに調える
鎌倉五山第一位の古刹・建長寺で毎週金・土に開催されている坐禅会は、座り方や足の組み方から、呼吸の調え方までわかりやすく解説してくれる、初心者にもやさしい会。呼吸と体を調え、30分ほどすると、知らずと心から雑念が消えていく。心が調わないときは合掌して背中に喝棒をいただく。
DATA
住所/神奈川県鎌倉市山ノ内8
営業時間/8:30〜16:30
定休日/なし
料金/拝観料500円
アクセス/北鎌倉駅より徒歩15分
円覚寺(エンカクジ)
心を「書くこと」だけに集中させる写経体験
国宝に指定されている舎利殿や洪鐘を要する13世紀後半に創建された寺院。境内の大書院で開催されている写経会では、道具一式を借り受け、見本となる経文を丁寧に書き写す。すずりで墨をすり、筆で文字を書き写す作業に集中していくうちに、心の中が晴れやかに、そして穏やかになっていくことに気が付いていく。
DATA
住所/神奈川県鎌倉市山ノ内409
営業時間/8:00〜16:30 12〜2月〜16:00
定休日/なし
料金/拝観料500円
アクセス/北鎌倉よりすぐ
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※オズマガジン2022年7月号「鎌倉の楽しみ方」の記事を一部転載
※掲載店舗などの情報は、取材時と変更になっている場合もあります。最新の情報は公式HPにてご確認ください
オズマガジン2022年7月号は「鎌倉の楽しみ方」特集
毎年さまざまなエリアをご案内していますが、今年はそもそもの魅力である豊かな自然、古都としての歴史、ほっと落ち着く古民家、おおらかな海・・・そしてそれらが引きよせるのどかなムードをじっくりとご紹介。町の観光開発は進みましたが、本来のよさもまだまだ健在。(どころか進化中!)今の気分に合う鎌倉さんぽをお届けします。
PHOTO/YUKO CHIBA、WRITING/MOYO URASHIMA