今年で2回目の「Reborn-Art Festival 2019」は、2019年8月3日(土)~9月29日(日)まで59日間にわたって開催されるアートな祭典。宮城県の牡鹿半島と石巻市街地を中心に、アート・音楽・食を体感しながら楽しむことのできるお祭り。今回は、そんなアートフェスの見どころをいいとこどりしながら、半島を楽しみ尽くすモデルコースを紹介! 夏休みはのんびり気ままに、石巻・牡鹿半島でアートな時間を過ごしてみては?
名和晃平《White Deer(Oshika)》
1日目_マストで押さえたい、メインエリアへ
【10:00_井荻エリア】大自然に佇む芸術祭いちの動物に会いに
まずはリボーンアート・フェスティバルのアイコン的作品の名和晃平《White Deer(Oshika)》に会いに荻浜へ。カキの養殖場を抜けた先に白い貝殻でできた砂浜が広がり、そこに凛と立っている。傍らの浜辺に佇むレストラン「Reborn-Art DINING」では、東北や全国の精鋭シェフが駆けつけ、スペシャルな料理とドリンクを提供する。
【11:30_井荻エリア】地元の食材たっぷりの食べられるアート
鹿の彫刻のある貝殻の入り江を含めた荻浜エリアの「牡鹿ビレッジ」には、もうひとつ、浜の元気なお母さんたちが地元の食材を使った料理を提供する食堂「はまさいさい」がある。日替わりの新鮮な浜の魚介がてんこ盛りの「はまちらし」1800円や、荻浜で養殖が盛んなカキがたっぷり入った「牡蠣―マカレー」1000円などが登場予定。
【13:00_桃浦エリア】自然の中に大規模な新作が続々登場
大きな津波被害を受けた桃浦地区。海まで歩いて行ける里山を宿泊や体験の場として活用する「もものうらビレッジ」があり、歩み始めた石巻の姿を見ることができる。海岸では草間彌生、里山ではパルコキノシタ、旧荻浜小学校では増田セバスチャンらが、このエリアのテーマである「リビングスペース=生きる場」をそれぞれに表現する。
【18:00_桃浦エリア】今年のお楽しみは夜にアリ。夏夜のイベントへ
夜になっても楽しみはまだまだ終わらない。自然豊かな桃浦エリアで、8月10日以降の毎週土曜に開催されるナイトプログラム「夜側のできごと」に参加しよう。かつて子供たちでにぎわった旧荻浜小学校や海岸など、エリアをひと晩かけてゆるやかに巡るツアー型のプログラムで、太陽のもとでは見ることができない素敵な時間が待っているかも。
2日目_ツウなお楽しみたっぷり!冒険エリアへ出かけよう
【9:00_フェリーに乗船】小型フェリーで島へレッツゴー
2日目は、今年初めて会場となる網地島へ(※会期8/20〜)。石巻市街地と鮎川から船が出ていて、石巻からは田代島経由で約1時間、鮎川からは約15分で渡れる。いずれも本数は少なく、石巻9時発、網地港9時54分着、長渡港10時08分着の便がおすすめ。夏は海水浴で人気の島で、コバルトブルーに輝く海が見えてくる。
【10:00_網地島エリア】東北のハワイ島でアートさんぽ
青く透明なビーチが広がる「網地白浜海水浴場」、牡鹿半島と金華山を臨む断崖絶壁の「ドワメキ崎」など、雄大な自然を背景にワタリウム美術館の和多利恵津子・浩一姉弟がアートをキュレーション。俳優・浅野忠信らの作品が揃う。網地島内の作品を鑑賞するオフィシャルツアーは7月20日発売予定。島内には猫もたくさんで、さんぽが楽しい。
【14:30_鮎川エリア】海を見下ろす古きよき町並みを抜けて
網地港13時52分発または長渡港14時10分発の船で、牡鹿半島南端の鮎川へ。捕鯨基地として栄えたのどかな港町で、扇形に家並みと海を見下ろす風景に心が和む。詩人・吉増剛造が会期中滞在する「詩人の家」では執筆や創作を垣間見られるほか、青葉市子やキュレーターの島袋道浩など、この地にじっくりと滞在するアーティストの作品に注目。
【16:00_小積エリアor市街地エリア】ドライブまたは、市内のアートさんぽへ
鮎川からの帰り道、海と山に囲まれた自然豊かな小積エリアによりみち。キュレーターは豊嶋秀樹。期間中は野生の鹿が多く生息する半島らしい施設「鹿肉処理場」を取り巻くように、写真家・津田直をはじめとしたアーティストたちの小さな集落が出現する。市街地に戻ったら、 駅周辺のアートやお店巡りを楽しんで。
「Reborn-Art Festival 2019」とは?
宮城県の牡鹿半島と石巻市街地を中心に、アート・音楽・食を楽しむ祭典。2回目となる今年は「いのちのてざわり」がテーマ。網地島を含む7つのエリアに拡大し、7組のキュレーターが多様な作家たちとアート展示を行う。
■巡り方のポイント
石巻市街地から牡鹿半島南端の鮎川までは車で約1時間。公共の路線バスもあるが本数が少ないため、車(レンタカー)で巡るか、オフィシャルバスツアーがおすすめ。また、作品を見るには山道を歩かなければいけない場所もあるので、害虫に刺されないように肌の露出を避け、靴はスニーカーかトレッキングシューズがベスト
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PHOTO/MIHARU KIMURA WRITING/AYANO NOMIZU
※OZmagazine(2019年7月12日発売)の情報を転用して掲載しています。掲載情報は、2019年7月12日現在のものです。その後、変更が生じる場合があります。また各店の営業時間や定休日などは時期によって変わる場合もありますのでご了承ください