スイーツなかのさんが、東京にある47都道府県のアンテナショップを巡って出会った、お土産にもぴったりのローカルおやつをご紹介します。今回は三重県のアンテナショップ「三重テラス」(日本橋)で手に入る、デ カルネロ カステの「羊のカスティーリャ」、平治煎餅本店の「平治煎餅」、なが餅笹井屋の「なが餅」の3品を選んでお届け!
【01】デ カルネロ カステの「羊のカスティーリャ」
三重発!かわいすぎるカステラ!
カステラだと長崎のイメージが強いかもしれませんが、三重県にはこんなにかわいいカステラがあります。カステラ専門店「デ カルネロ カステ」は、スペイン語で「羊のカスティーリャ」という意味。カステラの語源でもあるカスティーリャが店名になっていて、「羊のようなふわふわのカステラ」という想いが込められています。そのイメージ通り、口に入れたときのふわっとした舌触りがとってもイイ。
普通のカステラと違うのは、もちっとした弾力も兼ね備えてあり、一度食べたら忘れられない食感がナイスィーツ! 甘みはしっかりありつつ、くどすぎず上品な味わいで、蜂蜜の香りも華やか。なにより、キューブ型のカステラに、ヒツジやクマの焼き印がついたルックスが、とにかくいとおしい! 手土産やプレゼントで使いたくなるような、デザイン性の高さも魅力的です。
デ カルネロ カステの「羊のカスティーリャ」
1箱(6個入り)1723円
【02】平治煎餅本店の「平治煎餅」
笠に込められた哀しき物語!
笠の形を模った「平治煎餅」。三重では有名なお煎餅ですが、なぜ「笠」なのか、その由来は知っているでしょうか。その昔、津の阿漕海岸に平治という貧しい少年がいて、病気の母に栄養のあるものを食べさせようと、禁漁区で魚をとっていました。しかし、ある日浜辺に置き忘れた「笠」が証拠になり捕まってしまい、平治はなんと阿漕海岸に沈められてしまいます。その悲しい物語を基に、親孝行な平治を想ってつくられたのが、平治煎餅。
100年以上の歴史がありますが、数年前、新たに2種類のショコラ味が加わりました。卵のやさしい甘さのお煎餅に、チョコを染み込ませており、さっくりしっとりとした食感! 僕はショコラホワイトのまろやかな甘みが好きですが、ショコラのちょっとビターな味わいもおすすめ。伝統に新しい風を吹かせた、お煎餅とチョコレートの見事な調和が素晴らスィーツです。
平治煎餅本店の「平治煎餅 ショコラ/ショコラホワイト」
1個150円
【03】なが餅笹井屋の「なが餅」
戦国時代から愛されてる餅菓子!
三重県の銘菓といえば、このお菓子は外せない。ぺろんと平たく、長く伸びたルックス。その名も「なが餅」。四日市の名物としても有名ですが、驚くのはその歴史。なんと、戦国時代、1550年から食べられているそうです。手がける笹井屋さんは、400年以上もの間、なが餅一筋につくり続けてきました。お餅に餡を包んだシンプルなつくりですが、だからこそ、味にごまかしが効きません。
国産のもち米でつくられた餅生地は、伸びがあって、舌触りもよく、最高のモチモチ感。なめらかな餡との相性もよく、口の中からなくなってしまうのが惜しいくらいおいしい。餅の食感や味が強いけど、なくてはならない餡の存在感、この絶妙なバランスが素晴らスィーツ! あぶった焼き目の香ばしさも食欲をそそり、どんどん食べたくなるエンドレスな味わい。一度口にすれば、長く愛されている理由がきっとわかります。
なが餅笹井屋の「なが餅」
1箱(7個入り)648円
今回のスイーツに出会える東京にあるアンテナショップはこちら
三重県のアンテナショップ「三重テラス」(日本橋)
食、風土、歴史、伝統、文化など、三重県の魅力を存分に伝える商品や贈り物にもぴったりのアイテムが手に入る。県産の旬の食材を活かした料理が味わえるレストランも併設!
SHOP DATA
TEL.03-5542-1033(ショップ) 03-5542-1030(レストラン)
住所/東京都中央区日本橋室町2-4-1浮世小路千疋屋ビル「YUITO ANNEX」1・2F
営業時間/ショップ10:00~20:00 レストラン11:00~23:00(フード22:00LO、ドリンク22:30LO)
定休日/無休(年末年始を除く)
アクセス/東京メトロ銀座線ほか「三越前駅」A9よりすぐ
ご当地スイーツを紹介してくれたのは
スイーツ芸人・スイーツなかのさん
東京都立川市生まれ。早稲田大学卒業後、吉本興業に所属。子どもの頃から好きだったお菓子を独学で勉強し、唯一無二のスイーツ芸人として活動をはじめる。10年間吉本で活動後、特注のパンケーキハットをトレードマークに幅広く活躍中。老舗からコンビニまで多ジャンルの和洋菓子を一万種類以上食べ歩き、その確かな知識と情報で「林先生の初耳学」「メレンゲの気持ち」「スクール革命」など多数テレビ番組に出演。西武渋谷店では自ら企画した催事「奥渋ギフト」を開催、行政と取り組んだ監修商品を発売するなど、幅広いシーンで活動している。
スイーツなかのさんのご当地スイーツ関連記事
【連載】スイーツなかの MEETS ローカルおやつ@TOKYOの記事一覧
PHOTO/KYOKA MUNEMURA TEXT/SWEETS NAKANO