スイーツなかのさんが、東京にある47都道府県のアンテナショップを巡って出会った、お土産にもぴったりのローカルおやつをご紹介します。今回は徳島県のアンテナショップ「徳島・香川トモニ市場」(有楽町)で手に入る、イルローザの「マンマローザ」、日乃出本店の「ぶどう饅頭」、栗尾商店の「なると渦きん」の3品を選んでお届け!
【01】イルローザの「徳島酪菓マンマローザ 」
こだわりの特製のミルク餡!
徳島を中心に展開する、洋菓子屋のイルローザ。その味わいにどこか癒される「徳島酪菓マンマローザ」は、“酪菓”とついてるように、一番のこだわりは牛乳です。古くから酪農と関わりが深い徳島は、かつては1000軒以上の酪農家がいたのだそう。今では100軒程度になってしまいましたが、そんな酪農産業の歴史を大切に、県内の原乳でつくられた生クリームでマンマローザを手がけています。
特製のミルク餡は、しっとりとした口あたりに、コクがある洋風な仕上がり。焼き目のついたふっくらとした生地は甘い香りをまとい、食べると気持ちが和らぐようなほっとする美味しさです。形の柔らかな曲線は完成するまでに数年かかったそうで、細かなところにも愛情を込めてつくられた、素晴らスィーツなお菓子です。
【02】日乃出本店の「ぶどう饅頭」
100年以上作られている饅頭!
日乃出本店は、大正3年に創業した老舗和菓子屋さん。お店の看板商品であり、徳島の銘菓といえば必ず名前が挙がるのが、ぶどう饅頭です。葡萄を模した有名なお菓子ですが、この「ぶどう」は「武道」からきていること、ご存じでしょうか? お店がある美馬市穴吹町は、武道信仰の霊峰である剣山の玄関口で、参拝に訪れる人たちへのお土産として考案されました。それゆえに、武道。
串に刺さっているのでお団子と思われがちですが、餡玉を薄い皮で包んでおり、ちゃんとお饅頭。さらにおもしろいのが、創業当時にはやっていたお菓子メーカーのキャラメルからヒントを得て、餡にミルクを入れてつくっているのです。舌触りよい餡は、落ち着いた甘さで、ほんのりと葡萄の風味。100年以上愛され続ける、歴史を積み重ねた味わいです。
【03】栗尾商店の「なると渦きん」
最高級の鳴門金時がたっぷり!
昭和4年創業以来、栗尾商店は看板商品の「鳴門うず芋」をはじめ、鳴門金時を使ったお菓子をたくさん手がけています。そのなかでも、おすすめしたいのが、「なると渦きん」。その名の通り、芋きんつば。小豆は使わずに、お芋が持つ本来の風味を最大限に活かし、鳴門金時のおいしさがぎゅっと詰まった贅沢なつくりです。
外側の生地は香ばしく薄く焼き上げ、中は丁寧に練り上げた芋餡の舌触りがとってもいい。食べた時のもちもちっとした食感は、一度食べたらハマること間違いなし。そして、レンジで少し温めて食べると、香ばしさが高まり、焼き芋のような味わいで楽しめるのもナイスィーツ! 渦潮の焼き印もかわいく、おやつに食べると気分も上がりますね。何度でも食べたくなるおいしさとは、まさにこういうこと。
今回のスイーツに出会える東京にあるアンテナショップはこちら
徳島県のアンテナショップ「徳島・香川トモニ市場」(有楽町)
特産のスダチを使ったスイーツや調味料、地元民が愛するソウルフードやご当地麺など気になる商品がいっぱい。徳島県の魅力を感じられるスポット。
SHOP DATA
TEL. 03-6269-9688
住所/東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館1F
営業時間/10:30〜19:00
定休日/無休(年末年始を除く)
アクセス/JRほか有楽町駅より徒歩1分
ご当地スイーツを紹介してくれたのは
スイーツ芸人・スイーツなかのさん
東京都立川市生まれ。早稲田大学卒業後、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに所属。特注オーダーのパンケーキハットをトレードマークに、唯一無二の“スイーツ芸人”として活動。和菓子・洋菓子ともに老舗の名店からコンビニまで多ジャンルのスイーツを、今まで5000種類以上を食べ歩いた。日本スイーツ協会認定スイーツコンシェルジュ会員でもあり、その確かな知識でテレビ、ラジオ、雑誌など多数メディアに出演。スイーツのプロフェッショナルとして、ライター、商品監修、セミナー講師など幅広いシーンで活躍中
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PHOTO/KAZUHITO MIURA TEXT/SWEETS NAKANO