年間500軒は食べ歩くというスイーツ芸人・スイーツなかのさんが都内のアンテナショップで探してきた、きらめくご当地の宝石!?のような絶品スイーツをご紹介。“スイーツなかのイチオシ”のご当地スイーツは一度は食べたいものばかり! 今回は「どら焼き」をテーマに探し出してきた「かごしま遊楽館(有楽町)」の逸品、梅月堂の「ラムドラ」をお届け。
(c)YOSHIMOTO KOGYO
お酒好きな店主のアイデアで誕生!
よろスィーツ! スイーツ芸人のスイーツなかのです。
今回は、鹿児島県「梅月堂」がつくる「ラムドラ」をご紹介します。僕が「ラムドラ」を初めて食べたときは、こんなどら焼きがあるんだ!と、驚いたことをよく覚えています。ラム酒が染み込んだレーズンを使った、昔ながらの和菓子のイメージを覆す、大人のどら焼きです。手がけるのは、鹿児島県日置市にある梅月堂さん。温泉街、湯之元の地で、大正10年に創業された老舗和菓子屋さんです。名物・湯之元せんべいをはじめ、およそ100年にわたり、お菓子づくりをされています。その長い歴史を重ねたお店から、2016年に誕生したのが「ラムドラ」。お酒が大好きな、四代目の石原良さんが、ラムレーズンをどら焼きに挟んでみよう!という発想から生まれたのだそう。
薄皮の生地に、餡とラムレーズンを合わせた、和洋折衷の新しいつくり。まず、僕が感動したのは、生地のしっとりとした食感。看板商品の「ぬれどら焼き」がもとになっているのですが、職人泣かせと言われるくらい、焼くのがとても難しい生地なのだそう。丁寧に手焼きしてるので、一日につくれる数も限られています。餡にもこだわっていて、北海道産大納言小豆で炊いた粒餡に、少しバターを加えた特製の餡。上品な甘さで、なめらかな舌触りの餡からは、ほんのりと香ばしさも感じます。
そして、なんといっても、ラムレーズン! 実際に食べてみると、レーズンが口の中で、プチプチっと弾けた瞬間、ラムの甘い香りに包まれるので、びっくりすると思いますよ! マイヤーズのダークラムを100%使用し、レーズンにたっぷりと染み込ませています。薄い生地で餡とラムレーズンを挟み、口の中で合わせたときの一体感がとても心地いい。どこを食べてもラムレーズンが楽しめるよう、7粒が均等に餡の上にのっており、心遣いも素晴らスィーツ! 食べるごとにじゅわっと広がる芳醇な風味からは、キッパリと大人向けにつくられたという潔さも伝わります。お酒好きな方にはもちろんですが、お酒がすっごく弱い僕でもおいしく食べられるので、ぜひたくさんの方に食べてほしい! 一日の終わりに、「ラムドラ」を食べながら、ゆったり優雅な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
ご当地スイーツDATA
- スイーツ名
- 梅月堂の「ラムドラ」
- 価格
- 1個324円、3個入り1箱1080円ほか
※かごしま遊楽館では、1個(バラ)、3個入りを販売
- 主な販売場所
- 【鹿児島県】梅月堂、山形屋、D&DEPARTMENT KAGOSHIMA など
【東京都】かごしま遊楽館(有楽町)
- お問い合わせ
- TEL.099-274-2421(梅月堂)
- ホームページ
- 梅月堂HPはこちら
ご当地スイーツを紹介してくれたのは
スイーツ芸人・スイーツなかの
東京都立川市生まれ。早稲田大学卒業後、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに所属。特注オーダーのパンケーキハットをトレードマークに、唯一無二の“スイーツ芸人”として活動。和菓子・洋菓子ともに老舗の名店からコンビニまで多ジャンルのスイーツを、今まで5000種類以上を食べ歩いた。日本スイーツ協会認定スイーツコンシェルジュ会員でもあり、その確かな知識でテレビ、ラジオ、雑誌など多数メディアに出演。スイーツのプロフェッショナルとして、ライター、商品監修、セミナー講師など幅広いシーンで活躍中
PHOTO/KYOKA MUNEMURA TEXT/SWEETS NAKANO