年間500軒は食べ歩くというスイーツ芸人・スイーツなかのさんが都内のアンテナショップで探してきた、きらめくご当地の宝石!?のような絶品スイーツをご紹介。“スイーツなかのイチオシ”のご当地スイーツは一度は食べたいものばかり! 今回は「どら焼き」をテーマに探し出してきた「ふくい南青山291(表参道)」の逸品、松岡軒の「羽二重どら」をお届け。
(c)YOSHIMOTO KOGYO
のびのあるお餅がたまらない!
よろスィーツ! スイーツ芸人のスイーツなかのです。
今回は、福井県「松岡軒」がつくる「羽二重どら」をご紹介します。子どもの頃に食べた、とろけるように柔らかく、のびのある甘いお餅。名前はわからなかったけど、あのおいしいお菓子はなんだろうと思っていました。大人になってから、それが羽二重餅とわかり、福井県を代表する銘菓ということも知りました。今回ご紹介する松岡軒さんは、創業明治30年の老舗和菓子屋さんで、羽二重餅がとても有名なお店です。羽二重餅をつくるキッカケになったのが、初代・淡島重兵衛氏が営む織物屋。二代目が織物屋としてのつながりを残し、名産品であった「羽二重」をお菓子で表現できないかと、試行錯誤の末につくられたのが羽二重餅です。あの絹のような食感には、そんな物語があったのですね。
名物の羽二重餅を贅沢に使ったお菓子が、その名も「羽二重どら」。どら焼きの中に、羽二重餅をそのまま入れた、贅沢かつ大胆な構成です。お餅も、どら焼きも、どちらも好きな人にはたまらないお菓子ですよね? はい、僕のことです(笑)。袋から取り出してみると、直径約9センチの大きなサイズにびっくり! 手に持ってみると、そのボリューム感がよくわかります。美しいきつね色に、ふかふかで厚みのある生地からは、触っただけでもおいしさが伝わってくるよう。
ぱくっとかぶりつくと、ふっくらと弾力のある生地、ぎっしりと詰まった粒餡、つきたてのように柔らかい羽二重餅が、三位一体となって楽しめるつくり。餡はたっぷりと入っていますが、甘さは控えめに仕上げてあり、とっても食べやすい。お餅と合わせたときに甘すぎないよう、バランスを計算してつくられているのが素晴らスィーツ! 食感もとてもよく、小豆の粒感をしっかりと残した餡の舌触り、お餅のとろっとなめらかな口あたり、それらをかけ合わせたときの相性は抜群。味の完成度も高く、食べ応えあって、こんなおいしいどら焼きあったのかと、ホント感動しました。どら焼きが好きな人には必ず食べてほしいし、お餅のお菓子に目がない人にもオススメです。
ご当地スイーツDATA
- スイーツ名
- 羽二重餅総本舗 松岡軒の「羽二重どら」
- 価格
- 1個216円
- 主な販売場所
- 【福井県】松岡軒本店、プリズム福井店
【東京都】ふくい南青山291(表参道)
- お問い合わせ
- TEL.0776-22-4400(羽二重餅総本舗 松岡軒)
- ホームページ
- 羽二重餅総本舗 松岡軒HPはこちら
ご当地スイーツを紹介してくれたのは
スイーツ芸人・スイーツなかの
東京都立川市生まれ。早稲田大学卒業後、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに所属。特注オーダーのパンケーキハットをトレードマークに、唯一無二の“スイーツ芸人”として活動。和菓子・洋菓子ともに老舗の名店からコンビニまで多ジャンルのスイーツを、今まで5000種類以上を食べ歩いた。日本スイーツ協会認定スイーツコンシェルジュ会員でもあり、その確かな知識でテレビ、ラジオ、雑誌など多数メディアに出演。スイーツのプロフェッショナルとして、ライター、商品監修、セミナー講師など幅広いシーンで活躍中
PHOTO/KYOKA MUNEMURA TEXT/SWEETS NAKANO