年間500軒は食べ歩くというスイーツ芸人・スイーツなかのさんが都内のアンテナショップで探してきた、きらめくご当地の宝石!?のような絶品スイーツをご紹介。”スイーツなかのイチオシ”のご当地スイーツは一度は食べたいものばかり! 今回は、テーマ「カップアイス」から、「いしかわ百万石物語・江戸本店(銀座)」の逸品、石川県・おまん小豆の会の「おまん小豆アイス」をお届け。
(c)YOSHIMOTO KOGYO
まるでナッツのような香ばしさ!
よろスィーツ!スイーツ芸人のスイーツなかのです。
今回は、石川県「おまん小豆の会」がつくるおまん小豆アイスをご紹介します。今年の3月に石川県のアンテナショップ「いしかわ百万石物語 江戸本店」がリニューアルオープン。コロナ禍の自粛期間もあり、しばらく行けていなかったので、久しぶりに訪れてみました。その時に出会ったのが、このアイス。えんじ色のレトロなデザインのカップに目が止まり、「おまん小豆」という初めて聞いた小豆の名前に興味津々。ショーケースにポップが貼ってあったので読んでみると、石川県津幡町(つばたまち)でつくられたアイスということがわかりました。おまん小豆は津幡町に伝わる伝統の小豆で、アイス以外にはお茶もつくられており、町全体でおまん小豆の魅力を発信しています。
2011年に誕生した、おまん小豆アイス。僕も芸人デビューしたのが同じ年なので、同期感覚のちょっとした親近感(笑)。おまん小豆は、一般的な小豆に比べると、ひと粒が4ミリ程度と小さく色が黒いのが特徴。アイスにはおまん小豆が散りばめられていて、ころんとしたサイズ感がまた愛しい。食べてみると、ミルクベースのアイスにもおまん小豆の粉末を練り込んでつくられていることがわかります。最初は「あれ? ナッツ系のアイス?」と思うような香ばしい風味にびっくり! 小豆をかんだときのさくっとした食感もまた心地よく、ミルクアイスのマイルドな甘みと相性が素晴らスィーツ! 食べれば食べるほど、ひんやりとした口あたりとクラッシュした小豆の舌触りにハマっちゃうし、あんこのアイスとはまた違ったおいしさに、きっと驚きますよ!
おまん小豆の魅力はわかったけど、そもそも、この「おまん」ってなんだか気になりますよね。答えは、ある女性の名前。昔、津幡町の倶利伽羅(くりから)地区で、ため池の決壊が起こり、田んぼが水没したり家が流される大災害が起きました。この時、決壊を食い止めるための堤防工事で人柱になったのがおまん。それ以来、災害は一切なくなり、村を救った伝説の娘として知られ、「おまん伝説」と呼ばれています。おまん小豆は、生前におまんが腰にぶら下げていた籠から小豆が落ち、そこから育ったという話もあり、おまんの功績をたたえ名付けられたそう。その土地と結びついた食材のネーミングからも、ご当地感満載のアイスです。いつもと違ったタイプのアイスを食べたいときに、ぜひ!
ご当地スイーツDATA
- スイーツ名
- 石川県・おまん小豆の会の「おまん小豆アイス」
- 価格
- 1個(132ml)300円
※いしかわ百万石物語・江戸本店では、1個293円で販売。
- 主な販売場所
- 【石川県】道の駅 倶利伽羅塾、石川県森林公園内 森のレストラン など
【東京都】いしかわ百万石物語・江戸本店(銀座)
- お問い合わせ
- TEL.076-289-5565(おまん小豆の会)
ご当地スイーツを紹介してくれたのは
スイーツ芸人・スイーツなかの
東京都立川市生まれ。早稲田大学卒業後、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに所属。特注オーダーのパンケーキハットをトレードマークに、唯一無二の“スイーツ芸人”として活動。和菓子・洋菓子ともに老舗の名店からコンビニまで多ジャンルのスイーツを、今まで5000種類以上を食べ歩いた。日本スイーツ協会認定スイーツコンシェルジュ会員でもあり、その確かな知識でテレビ、ラジオ、雑誌など多数メディアに出演。スイーツのプロフェッショナルとして、ライター、商品監修、セミナー講師など幅広いシーンで活躍中
PHOTO/KAZUHITO MIURA TEXT/SWEETS NAKANO