年間500軒は食べ歩くというスイーツ芸人・スイーツなかのさんが都内のアンテナショップで探してきた、きらめくご当地の宝石!?のような絶品スイーツをご紹介。アンテナショップを巡って探して出してきた、スイーツなかのイチオシのご当地スイーツは一度は食べたい逸品ばかり! 今回のテーマ「バウムクーヘン」から、「あきた美彩館(品川)」の逸品、BFダイニングの「雪の茅舎バウムクーヘン」をお届け。
(c)YOSHIMOTO KOGYO
アルコール分はゼロだからお子様も安心!
よろスィーツ! スイーツ芸人のスイーツなかのです。
今回は、秋田県「ハナマルシェ」が作る、「雪の茅舎(ぼうしゃ)バウムクーヘン」をご紹介します。秋田の特産品といえば、やっぱり一番に浮かぶのはお米。昔から「米どころ」と呼ばれるくらい、おいしいお米を作るのに適した環境です。このバウムクーヘンも米粉を使って作られていますが、主役は酒粕。最近は、酒粕を使ったお菓子が増えていて、この連載でも以前に酒粕チーズケーキをご紹介しましたね。そう、いいお米ができるということは、おいしいお酒も多い証拠。バウムクーヘンを手がけるハナマルシェさんは、秋田の銘酒「雪の茅舎」の酒粕を使って、2016年に雪の茅舎バウムクーヘンを作りました。まずはバウムクーヘンをご紹介する前に、「雪の茅舎」のことを少しお話しましょう。
「雪の茅舎」を手がけるのは、秋田県由利本荘市の齋彌(さいや)酒造店さん。明治35年に創業した老舗で、蔵元がある由利本荘市石脇地区は「穴を掘れば水が出る」と言われるほど湧き水に恵まれている場所だそう。お酒作りには抜群のロケーションですね。「雪の茅舎」は、雪に埋もれた茅葺き屋根の農家が点在している雪景色をイメージして作られた地酒で、日本全国で愛されています。過去には全日空のファーストクラスの機内酒にも使われたこともあるそう。これだけでも、秋田を代表する日本酒ということがよくわかりますよね。では、なぜ「雪の茅舎」を使ったバウムクーヘンが誕生したのでしょうか。
ハナマルシェさんは、秋田の食材を使って新しい商品を開発しようと考えていた時に、日本酒とスイーツのかけ合わせを思いつきました。使っているのは、「雪の茅舎」の大吟醸の酒粕、秋田県産米の米粉、日本三大地鶏の比内地鶏卵と、すべて秋田産。素材を組み合わせる時は、米とお酒のような近いものは、やっぱり相性がいいんですよね。生地はきめ細かく数えただけでも20層以上あり、一つひとつ店内の工房で丁寧に焼き上げています。カットするとナイフがすっと入り、柔らかな感触が手に伝わります。いざ、ひと口食べてみると、生地のしっとり感に驚き! ただ、しっとりしてるだけでなく、エアリーなふわっとした食感もあり、とっても食べやすい。まろやかな甘みの中で、日本酒の風味が最後まで持続。素朴でありながら、艶っぽい味わいもあり、このバランスが素晴らスィーツ! 大人のスイーツのように思えますが、アルコール分はゼロなので、子どもといっしょに家族で食べてもいいですね。オール秋田県産の食材で作った、秋田の新土産をぜひ味わってみてください!
ご当地スイーツDATA
- スイーツ名
- ハナマルシェの「雪の茅舎バウムクーヘン」
- 価格
- 1個1650円
- 主な販売場所
- 【秋田県】ハナマルシェ道の駅にしめ店、ハナマルシェ道の駅象潟店、齋彌酒造店、秋田駅ビルあきたくらす、など
【東京都】あきた美彩館(品川)
- ホームページ
- ハナマルシェHPはこちら
都内ならここで手に入れて!秋田県のアンテナショップ「あきた美彩館」(品川)
- 住所
- 東京都港区高輪4-10-8 ウィング高輪WEST-Ⅲ1F Map
- 営業時間
- 11:00〜23:00 ダイニング11:00~15:30(14:30LO)、17:00~23:00(食事22:00LO、飲み物22:30LO)
- 定休日
- 無休(1月1日を除く)
- 交通アクセス
- JR・京浜急行「品川駅」高輪口より徒歩3分
- ホームページ
- ショップ詳細を見る
ご当地スイーツを紹介してくれたのは
スイーツ芸人・スイーツなかの
東京都立川市生まれ。早稲田大学卒業後、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに所属。特注オーダーのパンケーキハットをトレードマークに、唯一無二の“スイーツ芸人”として活動。和菓子・洋菓子ともに老舗の名店からコンビニまで多ジャンルのスイーツを、今まで5000種類以上を食べ歩いた。日本スイーツ協会認定スイーツコンシェルジュ会員でもあり、その確かな知識でテレビ、ラジオ、雑誌など多数メディアに出演。スイーツのプロフェッショナルとして、ライター、商品監修、セミナー講師など幅広いシーンで活躍中
PHOTO/MANABU SANO TEXT/SWEETS NAKANO