年間500軒は食べ歩くというスイーツ芸人・スイーツなかのさんが都内のアンテナショップで探してきた、きらめくご当地の宝石!?のような絶品スイーツをご紹介。アンテナショップを巡って探して出してきた、スイーツなかのイチオシのご当地スイーツは一度は食べたい逸品ばかり! 今回のテーマ「饅頭」から、「おいしい山形プラザ(銀座)」の逸品、じんだん本舗大江の「じんだん饅頭」をお届け。
(c)YOSHIMOTO KOGYO
「ずんだ」と「じんだん」の違いとは?
よろスィーツ! スイーツ芸人のスイーツなかのです。
今回は、山形県「じんだん本舗 大江」が作るじんだん饅頭をご紹介します。じんだん饅頭というお饅頭。いったいどんな素材でできたお饅頭なのか、わかる人はどれほどいるのでしょうか? 正直なところ、ぼくは最初見た時にピンときませんでした。山形県の皆さま、無知な人間で申し訳ございません。今まで生きてきた中で「じんだん」という言葉に触れたことがなく、このお饅頭に出会って初めて知った言葉でした。「じんだん」は言い換えると「ずんだ」のこと。そう、「じんだん」とは枝豆を使った餡なのです。
「ずんだ」が「じんだん」になったのか? 「じんだん」が「ずんだ」になったのか? 調べてみると、「ずんだ」は宮城県の呼び方、「じんだん」は山形県置賜地方の方言なのです。さらに驚いたのが、同じ山形県内でも山形市では「ぬた」と呼ばれています。いやー、なんておもしろい! 同じあんこなのに、東北、山形県内でもそれぞれの文化があるのです。さて、話は戻り、その「じんだん」を使ったじんだん饅頭。じんだん本舗大江さんでは、40年以上じんだんを使ったお菓子作りをされています。饅頭のほかにも、じんだん大福やじんだんクッキーシューなど枠にとらわれないバラエティ豊富なラインナップ!
じんだん饅頭は、外から見ても餡の鮮やかな緑色がわかるくらい薄皮で包まれたお饅頭です。ポイントは、じんだん餡の作り方。白餡を使わずに、使うのは大豆、枝豆、砂糖、食塩のみ。枝豆にもこだわって、希少なだだちゃ豆をたっぷり使っています。だだちゃ豆は収獲の時期が短く、ほかの枝豆に比べて甘みも強いのだそう。ちなみに、「だだちゃ」とは庄内地方の方言で「お父さん」の意味。ひとくち食べると、ガツンと伝わってくるじんだん餡! この力強さに、惚れ惚れしています。ほっくりとした甘さの中に、豆の粒感が残る舌触りがナイスィーツ! 豆の甘さに、ほどよい塩っ気も感じられるので、これだけ餡がたっぷりあっても最後まで飽きがこない。枝豆の持つうまみがまっすぐ伝わる丁寧な作り、ぜひ感じてみてください!
ご当地スイーツDATA
- スイーツ名
- じんだん本舗大江の「じんだん饅頭」
- 価格
- バラ詰めタイプ5個入り583円、8個入り950円、15個入り1706円ほか
※おいしい山形プラザでは、じんだん饅頭ミニ6個入(真空タイプ)540円を販売
- 主な販売場所
- 【山形県】県内の物産館、スーパーなど
【東京都】おいしい山形プラザ(銀座)
- お問い合わせ
- TEL.0238-40-2306(じんだん本舗 大江)
- ホームページ
- じんだん本舗 大江HPはこちら
ご当地スイーツを紹介してくれたのは
スイーツ芸人・スイーツなかの
東京都立川市生まれ。早稲田大学卒業後、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに所属。特注オーダーのパンケーキハットをトレードマークに、唯一無二の“スイーツ芸人”として活動。和菓子・洋菓子ともに老舗の名店からコンビニまで多ジャンルのスイーツを、今まで5000種類以上を食べ歩いた。日本スイーツ協会認定スイーツコンシェルジュ会員でもあり、その確かな知識でテレビ、ラジオ、雑誌など多数メディアに出演。スイーツのプロフェッショナルとして、ライター、商品監修、セミナー講師など幅広いシーンで活躍中
PHOTO/NORIKO YONEYAMA TEXT/SWEETS NAKANO