【SDGs】エコってどういう意味?エシカルとの違い、すぐできるエコ活動や知っておきたいエコラベル、注目のエコグッズなどを解説
オズモールとはじめる、SDGsアクション。小さな“サステナブルチャレンジ”から始めてみませんか? エコバッグを持つことが当たり前になって、自然と地球の未来について少しずつ考えられるようになってきたけれど、私たちができるエコ活動って本当にこれだけなの? なぜ今エコ意識が必要なの? 今こそ知りたいエコについて、言葉の意味からラベルの解説、明日からできるエコアクションまでご紹介! 節約につながることも。
更新日:2021/10/07
エコとは?言葉の意味やエコラベルについて環境ジャーナリスト・枝廣淳子さんが解説
いまさら聞けない!そもそもエコってどういう意味?エコとは?
エコとは、英語のエコロジー[ecology]の略称で、生態系・生態学という意味。生物を取り巻く環境を追求する学問というところから発展し、いまでは“環境にいいもの”や“地球にやさしい”といった意味で使われることが多くなりました。
じゃあ環境にやさしいものってなに? 私たちになにができるの? と考え出すと、色々なデータを調べる必要が出てきたりして、少し面倒だなと思いますよね。実際、エコという言葉を聞くと、真面目とか意識高い系の人がやるものなど、堅苦しいイメージがあるかもしれません。それに、私一人がエコ活動しても・・・と思う気持ちがあるのもよくわかります。
でも、ゼロよりマシ! という気軽な気持ちで始めることが大切。昨今の気候変動や自然災害から鑑みても、立ち止まっている時間はありません。エコバッグを持つ、マイ箸を持つなど、できることから始めるのがいま必要なエコです。
今なぜエコが叫ばれているの?改めてエコが注目されているわけとは?
突然の豪雨や気温上昇など、私たちの生活の中で気候変動の影響を感じることがここ数年でグンと増えてきました。また、それに伴って山火事や土砂崩れなど自然災害も発生し、身近なところで危機感を感じるように。まだ先のこと、まだ大丈夫と思っていた地球環境へダメージがいよいよやばいぞということに多くの人が気づくようになり、いまエコが改めて見直されています。
また、ミレニアル世代やZ世代といわれる若い世代の人たちは、生まれたときから環境問題にリアルタイムに直面し、SNSで情報収集できる状況にあるので、早くから当事者意識が芽生えています。周りの幸せや、モノよりコトに関心が高い世代でもあるので、そういった人たちが環境問題に関心が強いこともエコが広がりを見せる一因となっています。
エコを意識したり、エコ活動をすることでどんなメリットがある?
一人ひとりがエコを意識して行動することで、確実に環境への悪影響を減らすことができます。
ポイントは、「減らす」と「変える」こと。節電する、シャワーの水を止めるなど、減らす工夫をすると環境負荷だけでなく、家計の節約にもつながります。そして、どうしても必要なものは、環境負荷の少ないものに変えること。たとえば、スマホの充電をソーラーパネル充電に変えてみる、電力を再生可能エネルギーに変えてみるなど。この2点を意識するとさまざまな側面から環境に貢献できます。
想像してみてください。透明の水に赤いインクを1滴だけ垂らしても全体の色は変わりませんが、次々と垂らされたら水の色はいつの間にか赤く染まるはず。ぜひ“ちりつも”の精神でできることから始めてみて。自分のアクションが何かの役に立つと思うと、気分もいいはず!
エコラベルやエコマークとは?どんなものがあるの?
エコラベルとは、原材料や製造過程、流通や廃棄において、環境負荷の低減に役立つ商品かどうか、さまざまな基準をクリアした商品につけられるマークの総称。環境ラベルともいわれています。
たとえば、森林の保全に配慮した木材商品に与えられるのが、FSC認証。スーパーの鮮魚売り場でよく見られる青い魚のマークは、海のエコラベルと呼ばれるMSC(Marine Stewardship Council=海洋管理協議会)認証。海の環境や水産資源を守って漁獲された水産物だという証明になります。エコマークはエコラベルの中のひとつで、財団法人日本環境協会によって定められたもの。もっとも広く知れ渡ってるラベルといえるかもしれません。そのほかにもさまざまなエコラベルがあるので、選ぶときの目印にしてみて。
暮らしにエコを取り入れよう!環境ジャーナリスト・枝廣淳子さんが解説
エコラベルがついたアイテムを選ぶときの注意点は?
実際にお店で商品を選ぶときにどの商品が環境にやさしいのか判断するのは難しいですよね。そんなときに役に立つのが、エコラベルと呼ばれるもの。森林保全に役立つFSC認証や、海洋保全に役立つMSC認証などさまざまな種類があります。
全部を把握する必要はないので、自分が関心の高い分野に貢献できるものを選ぶのがおすすめです。
マイバッグを持ち歩くとどんな影響やメリットがある?
2020年7月にレジ袋が有料化されましたが、それ以前は1年間に450億枚のレジ袋が使われていたというデータがあるんです。マイバッグを持つことでそれをゼロにすることができる。ということは、レジ袋を製造したり廃棄する際のエネルギーやCO2の排出を減らすことができるということ。
使い捨てのものを使い続けるのはどこかしら罪悪感もありますし、愛着のあるマイバッグを持つと気持ちもいいですよね。
マイボトルを持ち歩くとどんな影響やメリットがある?
今世界中で問題となっているのが、マイクロプラスチック。5mm以下のプラスチック粒子のことで、リサイクルに回せなかったプラスチックが海洋ゴミとなり、海の生態系に悪影響を及ぼしているんです。マイボトルを持ち歩くことでペットボトル=プラスチックゴミの軽減に貢献できます。
最近では、街中にマイボトル用の給水所も増えているし、フランスのパリでは炭酸水も選べたりも。保温・保冷性のあるマイボトルなら適温で飲めるのも嬉しいですよね。
電車を使わず自転車で移動するとどんな影響やメリットがある?
いま世界で大きな問題になっているのが地球温暖化。私たちが生活の中で出すCO2が大気中に溜まり気温を上昇させることが大きな一因となっています。解決法は、極力CO2を出さないためにガスやガソリンの使用量を減らしたり、節電すること。
通勤やおでかけで利用する車や電車移動を自転車や徒歩に変えて、エネルギーの消費を減らすことは大きな一歩! 健康のためにも一石二鳥ですよ。
【随時更新】あの人に聞いた、エコなアイデア
【包装作家・正林恵理子】「紙モノリユース」で作るエコな収納グッズの作り方
『もっとエコ・ラッピング~思わず誰かにプレゼントしたくなる』の著者で、包装作家の正林恵理子さんに、普段は捨ててしまうような物を素敵にアレンジしたデスク周りの収納グッズの作り方を教えてもらいました。牛乳パック&紙袋BAGを使った小物収納や、書類整理に役立つダンボールファイルなど、片付くエコ・ラッピング術を大公開。紙モノリユースで始めるSDGs、ぜひ参考にしてみて。
【一般社団法人Craftmade協会・中野莉子×横澤夏子】かわいく脱プラ!エコなミツロウラップ作り
芸人として働く女性であり、ママとしても奮闘している横澤夏子さんが登場し、繰り返し使えるエコなキッチングッズ・ミツロウラップ作りを体験。作り方を教えてくれたのは、エシカル消費を推奨する「クラフトメイドマルシェ」を運営する一般社団法人Craftmade協会の中野莉子先生。 子どもや未来のために、身近なものから脱プラをはじめることも地球にやさしい心がけ。着なくなった服や余ったハギレでも簡単に作れるので、動画を見ながらぜひトライしてみて。
▼こちらもチェック!
ミツロウラップの作り方を動画で見る
みんなの#サステナブルチャレンジ「#エコ」更新中
Instagramアプリをダウンロードしたら、オズモール編集部の公式Instagramアカウントをフォローのうえ、「#サステナブルチャレンジ」「#エコ」「@ozmallok」を付けて投稿してみよう! 豪華プレゼントキャンペーンも開催予定なので、ぜひみんなの体験をシェアして。
環境ジャーナリスト・枝廣淳子さんが解決!エコのQ&A
最近よく耳にするエコという言葉。でも、「エコってどういう意味?」「エコとエシカルの違いって?」「明日からできるエコ活動とは?」「今注目のエコグッズはなに?」など、わからないことや知りたいことがまだまだいっぱい。そこで環境ジャーナリスト・枝廣淳子さんがみんなの疑問に分かりやすくお答えします。
エコってなに?
エコとは、エコロジーの略で、環境にいい、地球にやさしいモノやこと。商品を買うときはエコマークなどのエコラベルがついたものを選ぶとそれだけでエコにつながります。日常生活の中で使っているものを減らす・環境負荷の少ないものに変えることもエコへの第一歩です。
エコとエシカルの違いって?
エコは環境に配慮するという意味で、エシカルはそれに社会や人などへの倫理的な観念がプラスされます。環境問題にフォーカスしているエコ活動は、エシカルな考え方の一部といえます。つまり、いくら環境に配慮していてもその活動で労働搾取をしていたらエシカルとはいえません。
一歩進んだエコ活動がしたい!明日からできるエコ活動とは?
いますぐできるのは、周りの人に伝えること! マイボトルを持ち歩くなど、ちょっとしたエコ活動でも周りの人に刺激を与えて、その輪を広げることができるはず。さらに一歩進んだアクションを起こしたいなら、エネルギーの選択を変えてみること。マンションならベランダでできる太陽光発電や携帯の充電器を変えるのもひとつの手。
マイバッグやマイボトル以外でいま注目のエコグッズを教えて!
来年(2022年)の4月からプラスチック資源循環促進法案によって、いままでレジで無料でもらえたスプーンやフォークが有料化されます。なので、いまからお気に入りのマイスプーンやマイフォークを見つけておくのがおすすめ! 使い捨てのアメニティはもらわないという習慣をつけておくことも大切です。
おすすめのエコバッグは?マイバッグを選ぶときの注意点は?
プラスチック製のレジ袋を減らすためのエコバッグなのに、何枚も持っていたら本末転倒。自分にとって使いやすく長く愛用できる1つを選ぶようにして。また、プラスチックよりも再生プラスチックやオーガニックコットン、捨てられるはずだった素材をアップサイクルしたものもおすすめ。自分が使っていた傘を障がい者の方がエコバッグに作り直してくれる、エコ&エシカルなエコバッグ(※)もあるんですよ。
※参考:特定非営利活動法人「心象めぐみ会」が手がけているエコバッグ
http://atami-megumikai.com/index.php
取材協力・監修/環境ジャーナリスト・枝廣淳子さん
東京大学大学院教育心理学専攻修士課程修了。環境ジャーナリスト、翻訳家。大学院大学至善館教授。幸せ経済社会研究所所長。株式会社未来創造部代表。中央環境審議会循環型社会部会委員。
『不都合な真実』(アル・ゴア氏著)の翻訳をはじめ、環境・エネルギー問題に関する講演、執筆、企業のサステナビリティに関するコンサルティングや異業種勉強会等の活動を通じて、地球環境の現状や国内外のうごきを発信。持続可能な未来に向けて、環境問題の根源と考えられる経済や社会のあり方、幸福度、レジリエンス(しなやかな強さ)を高めるための考え方や事例をわかりやすく伝える。2020年からは地元・静岡県熱海市で活動をスタート。「未来の子どもたちにきれいで楽しい地球を残したい」というミッションのもと、海洋プラスチックゴミ問題を中心とした環境教育プログラムの運営やブルーカーボンの取り組み、SDGs、温暖化、地域経済循環等に関するセミナーの開催、企業による社会課題の発見・解決プロセスの支援や交流の場を提供している。
著書に『プラスチック汚染とは何か』(岩波書店)、訳書に『海と地域を蘇らせる プラスチック「革命」』(日経BP社)ほか多数。
こちらもチェック!オズモールとはじめるSDGsアクション「#サステナブルチャレンジ」
SDGsと言われても「それって何なの?何から始めればよいの?」と、難しく考えてしまう人も多いはず。でも実は、毎日の暮らしのなかにヒントがたくさんあるんです。食材をムダなく活用するのも、エコバックを持ち歩くのも、サステナブルなSDGsアクションのひとつ。そこでオズモールでは、楽しみながら始められる「#サステナブルチャレンジ」をガイドしていきます。ぜひ参考にして、できることから始めてみて。
WRITTING/AYAKO SASAKI