うまいもの探偵団が、毎回東京の気になる街の気になる店へ突撃。一番売れているメニューをお聞きして、おいしいだけじゃない、愛されている理由を探ります。今回は、東銀座の「ビストロシンバ」が新たに開いたワインバー「パ・ロワン」を、編集部まつしまが訪ねました。
【今月のお店】pas loin(東銀座)
一番売れているメニュー:シンバ特製ブイヤベースのリゾット
探偵団:本店の「ビストロシンバ」の代名詞とも言えるのが「えび香るシンシンバ特製ブイヤベース」ですよね。
高山店長:食材を余すことなく使うことを大切にしている菊地佑自シェフが、2015年にシンバをオープンさせた際、調理で出た魚のアラで取った出汁とシェフの大好物でもあるエビをたっぷりと使った出汁を合わせて作りあげたスペシャリテです。
探偵団:私も何度かいただいたことがあるのですが、濃厚なエビ出汁の香りが素晴らしい1皿ですよね。
高山店長:シンバでは、焼きあげた魚にブイヤベースのスープをかけて召し上がっていただくスタイルなのですが、お客様から「これにお米を入れて食べたい」って声が多かったんです。さすがにシンバはビストロですし、それはできなくて。だったらパ・ロワンで、お米を入れて〆の一品にしようと。そんな悲願の声を拾ってできた“ずるい1皿”なんです。
探偵団:確かにこれはずるい。エビの濃厚な香りやうまみはしっかり感じられるけれど、味わいは優しくて、〆に食べたくなる味です。
高山店長:もうすでにファンも多くて。シンバでブイヤベースを食べた後に、〆のリゾットを食べにここにいらっしゃる方もいるくらい。
探偵団:すごいハシゴ(笑)。ちなみに合わせるのにおすすめのワインは?
高山店長:よくブイヤベースにはロゼワインと言われることが多いのですが、このブイヤベースリゾットにはロゼだとちょっと軽すぎるなと思っていて。南フランスのルーション地方で造られた南仏の太陽を感じる明るい赤ワインを合わせました。
探偵団:果実味はしっかりあるけれど優しい飲み心地で見事に合いますね。ナチュラルワインが中心ですか?
高山店長:すべてナチュラルワインです。私が1年間留学をしていたフランスのワインがメインで、顔が見える生産者のワインをお出ししています。グラスで15種類くらい、ボトルだと約300種類ありますので気軽に1杯でも、しっかり飲みたいときにも。
探偵団:いろいろな使い方ができそう。
高山店長:店名のパ・ロワンはフランス語で「遠くない」という意味で、シンバまではこの道をまっすぐ歩いて5分と“遠くない”、お客様との距離も近く、気軽に使いやすい店にというコンセプトでやっています。
探偵団:このリゾット以外にも、パテやリエット、フリットなどしっかりとお料理もいただけるんですね。
高山店長:シンバで仕込んだ料理をシンバの若手料理人がこちらで仕上げる、きちんと食事もできるワインバーなので、早くも皆さんそれぞれの使い方で楽しんでいただいていす。
探偵団:しかも翌2時までやっているのが嬉しい。
高山店長:早い時間はおひとりで軽く飲む方とか、22時頃からは同業の飲食の人や東銀座らしく歌舞伎帰りの方も。遅くからしっかりご飯を食べたい人も多くて、そんなときにこのブイヤベースのリゾットでお腹いっぱいになってもらいたいですね。
pas loin
東銀座の人気店「ビストロシンバ」が昨年9月にオープンさせたワインバー。シンバで6年サービスを務めた店長の高山南美さんがセレクトするナチュラルワインと、シンバで仕込んだ料理を若手料理人が仕上げた素朴なビストロ料理がいただける
TEL.080-5828-4141
住所/東京都中央区銀座4-14-2 XCD銀座ビル 2F
営業時間/18:00 ~翌2:00(翌1:00LO)、土・祝15:00 ~ 24:00(23:00LO)
定休日/日定休・月不定休
【今月の探偵】編集部員:まつしま
メトロミニッツのお酒と食担当。ワインが好きなので、外食はフランス料理やビストロ率が高め
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PHOTO/KENSUKE HOSOYA
※メトロミニッツ2023年2月号「うまいもの探偵団」より転載