メトロミニッツうまいもの探偵団「このお店で一番売れているメニューを教えてください」VOLUME.1　YOSHIDA HOUSE

更新日：2022/08/20

うまいもの探偵団が、毎号、東京の気になる街の気になる料理店へ突撃。料理人に一番売れているメニューをお聞きして、おいしいだけじゃない、愛されている理由を探ります。今号はメトロミニッツ編集部まつしまが、広尾で地元民に愛されるビストロ「YOSHIDA HOUSE」を訪ねてきました。

【今月の探偵】編集部員: まつしま
メトロミニッツのお酒と食担当。ワインが好きなので、外食はフランス料理やビストロ率が高め

今月のお店：［広尾／ビストロ］YOSHIDA HOUSE
一番売れているメニュー：タコの燻製とウフマヨネーズ

探偵団：　今回、一番売れているメニューは「タコの燻製とウフマヨネーズ」と聞いてびっくりしました。「ヨシダハウス」には何度も食事に来ているのに実は私、一度も食べたことがなくて。
　　　　　　
吉田シェフ：　そうでしたっけ？　オープン時からのメニューで、一番リピートも率も高い小皿料理です。　
　　　　
探偵団：　卵が光り輝いていますね。おいしそう～！　今まで食べていなかったの、すごく損した気分です…「タコの燻製とウフマヨネーズ」とは、どんなお料理なんですか？

「タコの燻製とウフマヨネーズ」　卵をとろっとした半熟に仕上げ、上から酸味を効かせた自家製マヨネーズソースを。そこに、瞬間燻製してスライスした神奈川県佐島産の地ダコを散らし、パプリカパウダーをたっぷりと。ここでしか食べられない進化系ウフマヨです（748円）

吉田シェフ：　まず「ウフマヨネーズ」のほうから説明すると、「ウフ」はフランス語で「卵」。なので「卵とマヨネーズ」という意味です。ビストロの定番の前菜ですよね。それとは別に「タコの燻製」の前菜も作ろうとオープン前に試作していたんですよ。
　　　　
探偵団：　それがどうしてこの形に？
　　　　　　
吉田シェフ：　ただ単純に一緒に食べたらおいしいんじゃないかと思って、そんなシンプルなきっかけなんですけど、一緒に食べてみたらこれいけるじゃん！と、オープン当初から定番の小皿前菜になりました。
　　　　
探偵団：　では、いただきます…ほんと食べ合わせが絶妙でおいしい～！　結構酸味が効いているんですね。

吉田シェフ：　僕がワインが好きなので、この料理に限らず、しっかりとした味付けだったり、ワインに合わせて結構酸味を効かせています。これはマヨネーズを作る際にビネガーを多めに入れて、スパークリングや白ワインと合わせて楽しんでもらえるようにと。
　　　　
探偵団：　ワイン好きにはたまりません。それにタコの燻製がまたいいですね～。これ、どこのタコですか？

吉田シェフ：　佐島のタコを使っています。うまみが強くて最近のお気に入り。僕、フランス料理一筋22年なのですが、実は１年だけ魚屋で働いたことがあるんですよ。そこで魚の扱いとか、産地による味の違いを学んで。今は週2日、豊洲に行って魚を仕入れていますが、魚屋時代の経験が今でも活きています。
　　　　
探偵団：　ここでしか食べられない「ウフマヨ」ですよね。

吉田シェフ：　誰もやっていなかった組み合わせだからうちっぽいのかな。5～6割くらいのお客さんが頼みますね。全テーブルからオーダーいただくこともあるくらい。なので、メトロミニッツの発行日には、記事を見てくれた人がすぐに食べられるように10万食用意しておきますね(笑)

探偵団：　ありがとうございます。にしても、ヨシダハウスっていつも夜中までにぎわっていますよね。

吉田シェフ：　元々、地域密着のお店がやりたかったんです。深夜2時までやっているのも、近所の人がいつでも来られる定食屋のような店にしたかったという想いがあって。
　　　　
探偵団：　まさに今そんな感じですよね。居心地がよくて、みんな集まってくる。あと他の店のシェフやソムリエが仕事終わりに来ているイメージも。
　　　　　　
吉田シェフ：　確かに同業の方の利用も多いですね。しっかり食事でも、2軒目でワインバーのようにでも、気軽に“吉田の家”に遊びに来てください。