「日比谷しまね館」(日比谷)の「若草」「源氏巻」「どじょう掬いまんじゅう」

【島根県】藩主が愛した松江の銘菓も!茶の湯文化に親しむ島根の老舗の和菓子3選

更新日:2021/09/15

東京にある47都道府県のアンテナショップを巡って出会った、お土産にもぴったりのローカルおやつを紹介する連載「スイーツなかの MEETS ローカルおやつ」。今回は島根県のアンテナショップ「日比谷しまね館」(日比谷)で手に入る、彩雲堂の「若草」、山田竹風軒本店の「源氏巻」、中浦本舗の「どじょう掬いまんじゅう」の3品を選んでお届け!

【01】彩雲堂の「若草」

「日比谷しまね館」(日比谷)の「若草」

緑色が美しい!松江三大銘菓の若草!

創業明治7(1874)年、松江市にある老舗和菓子屋、彩雲堂さん。松江三大銘菓のひとつ「若草」を手がけています。小ぶりなフォルムに、鮮やかなグリーンが印象的。茶人としても知られた、松江藩七代(1767〜1806年)藩主・松平不味公(まつだいらふまいこう)が考案したお茶菓子でしたが、時代とともに製法や技術が途絶え、つくられなくなっていったと言います。

「日比谷しまね館」(日比谷)の「若草」

それを、明治中期に彩雲堂の初代店主が復元し、よみがえらせました。若草は、奥出雲のもち米でつくられる求肥に、砂糖と寒梅粉(餅を粉砕した粉)をまぶしたもの。この粉末のところが、想像以上のシャリシャリ感に驚きつつ、ふっくらと弾力のあるお餅との相性がナイスィーツ! 渋めのお茶といっしょに食べるのに、ぴったりの甘さです。

彩雲堂の「若草」

3個入り648円

【02】山田竹風軒本店の「源氏巻」

「日比谷しまね館」(日比谷)の「源氏巻」

和のクレープ!津和野名物の源氏巻!

創業明治18(1885)年、“山陰の小京都”と呼ばれる津和野町で、130年以上の歴史を誇る山田竹風軒本店さん。津和野名物としても知られる「源氏巻」は、薄いカステラ生地でこし餡を包んだお菓子です。きつね色の生地とあんこのコントラストがとっても美しく、まるで和のクレープのようなつくり。この平たい形の理由は、元禄時代、お菓子に小判を包み、津和野藩主に贈ったという逸話がもとになっているのだそう。

「日比谷しまね館」(日比谷)の「源氏巻」

後に小判があんこへと変わり、現在の源氏巻になりました。生地とこし餡の一体感が心地よく、しっとりとした口あたりがナイスィーツ! あんこがたっぷり入っていますが、すっきりとした甘さなので、とっても食べやすいです。カットして、シェアしながら食べてみてくださいね。

山田竹風軒本店の「源氏巻」

1本350円

【03】中浦本舗の「どじょう掬いまんじゅう」

「日比谷しまね館」(日比谷)の「どじょう掬いまんじゅう」

見てほっこり!食べてにんまり!

山陰地方で有名なお饅頭「どじょう掬いまんじゅう」。手がけるのは、創業350年以上の歴史を持つ、中浦本舗さん。僕は、何年か前に、島根に旅行へ行った後輩からお土産でもらって、初めていただきました。名前にもある通り、日本三大民謡のひとつ、安来節の「どじょう掬い踊り」をベースにしています。水玉模様の手ぬぐいの包みを取ると、顔をかたどったお饅頭が出てきます。

「日比谷しまね館」(日比谷)の「どじょう掬いまんじゅう」

薄皮の生地は、バター風味で、さくっとした食感もあり、ほんのりと洋風テイスト。白餡は素朴な甘さで、生地と合わせた時の口溶けのよさも印象的です。ひょっとこ面をモチーフにしたシルエットがかわいく、贈り物でもらうと、とってもうれスィーツ! ちょっとした手土産にもおすすめです。

中浦本舗の「どじょう掬いまんじゅう」

9個入り(籠付き)864円

今回のスイーツに出会える東京にあるアンテナショップはこちら

島根県のアンテナショップ「日比谷しまね館」(日比谷)

「島根とのご縁を結ぶ場所」をコンセプトに、のどぐろや出雲そばなどの特産品や伝統工芸品ほか島根自慢の品が店頭に並ぶ。観光情報なども入手できる!

SHOP DATA

TEL.03-6457-9404(物販)、03-6205-4170(観光)、0120-60-2357(移住)
住所/東京都千代田区有楽町1-2-2日比谷シャンテB1F
営業時間/11:00~20:00
定休日/施設に準ずる
アクセス/東京メトロ日比谷線・千代田線「日比谷駅」直結

ご当地スイーツを紹介してくれたのは

スイーツ芸人・スイーツなかのさん

東京都立川市生まれ。早稲田大学卒業後、吉本興業に所属。子どもの頃から好きだったお菓子を独学で勉強し、唯一無二のスイーツ芸人として活動をはじめる。10年間吉本で活動後、特注のパンケーキハットをトレードマークに幅広く活躍中。老舗からコンビニまで多ジャンルの和洋菓子を一万種類以上食べ歩き、その確かな知識と情報で「林先生の初耳学」「メレンゲの気持ち」「スクール革命」など多数テレビ番組に出演。西武渋谷店では自ら企画した催事「奥渋ギフト」を開催、行政と取り組んだ監修商品を発売するなど、幅広いシーンで活動している。

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PHOTO/KATSUMI SATO TEXT/SWEETS NAKANO

※記事は2021年9月15日(水)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります