スイーツなかのさんが、東京にある47都道府県のアンテナショップを巡って出会った、お土産にもぴったりのローカルおやつをご紹介します。今回は長崎県のアンテナショップ「おいでませ山口館」(日本橋)で手に入る、山陰堂の「銘菓舌鼓」、たけなかの「夏蜜羹」、創作洋菓子のロイヤルの「ブランデーケーキ スタンダード」の3品を選んでお届け!
【01】山陰堂の「銘菓舌鼓」
白い餅に“舌鼓”の焼き印が目印!
純白の小判型の求肥(ぎゅうひ)に、“舌鼓”の美しい焼印がついた、その名も「名菓舌鼓」。明治16年創業の山陰堂の看板商品であり、創業当初からつくり続けられている、とっても長い歴史を持つお菓子です。初代の竹原彌太郎(たけはらやたろう)さんは士族の出身でしたが、奥さんが茶道の心得に通じていたこともあり、菓子屋を始めたのだそう。求肥で白餡を包んだシンプルなお菓子ですが、その上質な味わいからは、実直なつくりが伝わってきます。
掴むと指の跡がつくほど柔らかく、舌の上にのせたファーストタッチは、まるで絹のような食感! 口の中でとろけるような求肥とまろやかな白餡の絡み具合も心地良く、まさに舌鼓を打つような口あたりがナイスィーツ! 素朴な甘さで、ひと口で食べられるようなサイズ感は、お茶菓子としてもぴったり。長年愛されていることがよくわかる、何度でも食べたい美味しさです。
山陰堂の「銘菓舌鼓」
1箱(6個入り)1275円
【02】たけなかの「夏蜜羹」
夏みかん丸ごと使ったサプライズ和菓子!
山口県萩市の特産品といえば、夏みかん。正式名称は夏橙(なつだいだい)というそう。三代続く柑橘農家のたけなかさんが手がける、夏みかん丸漬「夏蜜羹(なつみかん)」は、見た目通り、夏みかんを丸ごと1個使ったインパクトのあるお菓子です。外見からはわからないですが、切ってみると中には羊羹が入っているから、さらに驚き!
みかんの形を残したまま中身をくり抜き、羊羹を流し込んでつくる丸漬は、古くから萩地方に伝わる和菓子なのだそう。蜜に漬けられた皮は砂糖のしゃりっとした食感もありつつ、厚く歯ごたえもしっかり。甘みの中にほろ苦さもあり、かめばかむほど口の中で香りも広がっていくような味わいがナイスィーツ! 中の羊羹は比較的柔らかく、しっとりした口あたりで、爽やかな甘さを楽しむことができます。4〜8等分に切り分けることができるので、ぜひシェアして食べてみてくださいね。
たけなかの「夏蜜羹」
1個980円
【03】創作洋菓子のロイヤル「ブランデーケーキ スタンダード」
代々受け継がれる名物ブランデーケーキ!
パウンドケーキにブランデーシロップをたっぷりと染み込ませた「ブランデーケーキ」。山口県宇部市にある老舗洋菓子店、創作洋菓子のロイヤルの代表的なお菓子です。焼きたてのパウンドケーキに、ブランデー(サントリーVSO)のシロップを一つひとつ手酌で染み込ませるという、長年受け継がれた製法で仕上げています。この生地が驚くほどしっとりとした食感で、口の中でじゅわっと滴るような口あたりがナイスィーツ!
これだけ染み込んでいるのに甘さは強すぎず、上品に仕上げたバランスもすごい。日が経てば経つほどブランデーシロップが染み込み、熟成しておいしさが変化していくので、それもまた味わう楽しみのひとつ。僕はお酒をほとんど飲まないですが、この「ブランデーケーキ」の芳醇な香りはとっても心地いいので、お酒が好きな人もそうでない人も、たくさんの人に食べてもらいたいです。
創作洋菓子のロイヤルの「ブランデーケーキ スタンダード」
1箱(1本入り)1296円
今回のスイーツに出会える東京にあるアンテナショップはこちら
山口県のアンテナショップ「おいでませ山口館」(日本橋)
「おいでませ山口館」では、特産の海産物やその加工商品、旬のフルーツなど、自慢の味覚も充実。伝統工芸品に出会えたり観光情報を入手できたりもする、山口県の情報拠点。
SHOP DATA
TEL. 03-3231-1863
住所/東京都中央区日本橋2-3-4日本橋プラザビル1F
営業時間/10:30~19:00
定休日/無休(年末年始、8月土日を除く)
アクセス/東京メトロ銀座線ほか日本橋駅B3出口よりすぐ
ご当地スイーツを紹介してくれたのは
スイーツ芸人・スイーツなかのさん
東京都立川市生まれ。早稲田大学卒業後、吉本興業に所属。子どもの頃から好きだったお菓子を独学で勉強し、唯一無二のスイーツ芸人として活動をはじめる。10年間吉本で活動後、特注のパンケーキハットをトレードマークに幅広く活躍中。老舗からコンビニまで多ジャンルの和洋菓子を一万種類以上食べ歩き、その確かな知識と情報で「林先生の初耳学」「メレンゲの気持ち」「スクール革命」など多数テレビ番組に出演。西武渋谷店では自ら企画した催事「奥渋ギフト」を開催、行政と取り組んだ監修商品を発売するなど、幅広いシーンで活動している。
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PHOTO/MIURA KAZUHITO TEXT/SWEETS NAKANO