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解約しなくても大丈夫!?家計がピンチなときの保険の活用と見直し方を初心者向けにFPが解説

更新日:2020/04/27

新型コロナウイルスの影響で収入がダウンして、保険料が家計の負担となっているという人もいるのでは? 解約を考える前に、できることがたくさんあるんだそう。保障を維持しながら保険料負担を減らす方法を、ファイナンシャルプランナーの氏家祥美さんに聞いてみました。

解約にはリスクあり!保障を維持しながら、保険を活用する方法を考えよう

解約にはリスクあり!保障を維持しながら、保険を活用する方法を考えよう

保険料の支払いを負担に感じている人が、まず考えがちなのが「保険の解約」。しかし氏家さんによると、解約は最終手段なんだそう。

「保険は解約してしまうと、同じ条件で入りなおすことができません。若い時に入った保険を解約して、家計が落ち着いてから入りなおすと、保険料が高くなります。景気がいい時に入った保険を解約すると。同じ予定利率で運用できる保険はもう見つからないでしょう。なにより、健康状態に不安を抱えていれば、保険に加入できないかもしれません。

現在加入している保障を維持しながら、保険を活用する方法をまずは考えていきましょう」(氏家さん)

保険の減額や払い済みで、負担を減らしながら保障をキープ

保険の減額や払い済みで、負担を減らしながら保障をキープ

保障を維持しながら保険を見直す方法には、どういうものがあるの?

「保険の『減額』と『払い済み』という、2つの方法があります。
『減額」は、保障を小さくする方法です。例えば、500万円の終身保険を200万円に減額するという場合、300万円分の終身保険が解約扱いとなります。この場合、解約する部分については解約返戻金が受け取れ、保障のサイズが小さくなる分保険料負担も軽くなります」(氏家さん)

「『払い済み』は、貯蓄性保険のなかに蓄えられたお金を使って、保険料を一時払いする方法です。こちらは、解約返戻金は受け取れませんが、以後の保険料の支払いが0円に。注意点は、解約返戻金の範囲内で保障を買うため、保障のサイズが小さくなること。また、払い済みにすると特約が無くなるので、死亡保障や医療保障などを特約でつけている場合は注意が必要です」と氏家さん。

貯蓄性の保険を減額や払い済みにするときの注意点はほかにはある?
「保障のサイズが小さくなる場合には、事前に保険料がお手軽な掛け捨てタイプの保険に申し込み、必要な保障を補っておきましょう。保障の空白ができないように、新たな保障を確保してから、従来の保険を見直してください」(氏家さん)

契約者貸付と支払い猶予も確認しておこう

契約者貸付と支払い猶予も確認しておこう

また一時的な収入ダウンに対しては、なにかできることはあるの?
「貯蓄性のある保険には『契約者貸付』という融資制度があります。終身保険、個人年金、学資保険などの貯蓄性のある保険が対象です。保険会社や保険の種類によっても異なりますが、解約返戻金の7~9割程度が上限額となっています。
『いまだけ、一時的にお金が足りない』という場合には、生命保険会社に申し出て、契約者貸付を利用しましょう。借金なので通常は金利がかかるため、あくまでも一時しのぎの手段となりますが、保障を維持できます」(氏家さん)

なお、新型コロナウイルス感染症対策の一環として、生命保険各社が期間限定で貸付金利を0%としている(2020年4月の執筆時現在、9月末日まで金利0%に)。申し出には別途期限があるのでお早めに保険会社へ問い合わせをしてみて。

「また新型コロナウイルス対策としては、保険料の支払い猶予も行われています。こちらも事前に保険会社に申し出ることで、保障を維持しながら保険料の支払いを待ってもらえます(4月の執筆時現在、最長9月末日まで猶予されます)。くわしくは保険会社へ問い合わせをしてみてください」(氏家さん)

家計がピンチになっても、保障はなるべく維持をしたいもの。生命保険からお金を借りる「契約者貸付」、保険料の「支払い猶予」、保険の「減額」、保険料を「払い済み」にするなどさまざまな方法があるから、まずは解約ではなく見直しを検討してみて。

教えてくれた人

氏家祥美(うじいえよしみ)さん

ハートマネー代表。
ファイナンシャルプランナー・キャリアコンサルタント。家計の見直し相談や講演活動を通じて、お金の基礎知識を伝えている。お金だけじゃない『幸福度の高い家計づくり』を総合的にサポートしている。zoomなどを使ったオンラインでの家計相談も受付中。

【マネー特集】働く女性のお金のハナシ

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先行き不透明な時代、多様化するライフスタイル。お金に関して、漠然とした不安は感じるけれど、分からないことだらけ。みんなどうしてるの? 気になるけれど、聞きづらい。情報も多すぎて、どれが私に合っている話なのか、見分けもつかない。そこでOZmallが女性たちに、これから先も“私らしく”過ごしていくために必要なお金の新常識を提案します。

※記事は2020年4月27日(月)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります