対面型の生命保険の長所は、自分に合った保険を選んでもらえること
対面型の生命保険とは、保険の営業担当者に直接話を聞きながら、自分に合った保険を選ぶ方法。どこで話を聞くことができるの?
「営業担当者が自宅や勤務先まで出向いてくれる場合や、カフェなど希望の場所に出向いて話を聞く場合があります。
また、最近では、街中やショッピングモールなどに店舗を構える保険ショップも増えていて、買い物ついでに保険の説明を受けながら検討することができます」(氏家さん)
では対面型の保険の長所は?
「対面型の長所は、自分の質問に直接答えてもらえることでしょう。保険の仕組みがわからない、どんな保険が必要なのかもわからないというときでも、自分に合ったおすすめのものを選んでもらえます」と氏家さん。
保険にあまり詳しくなくても、その場で質問しながら保険を選べるのであれば安心。
「ただし、対面型の短所として、相手のペースに飲まれやすいことが挙げられます。勧められるままに加入すると、保険料が家計の負担となることや、保障内容が後からよくわからなくことがあるので注意が必要です」(氏家さん)
ネット保険の長所は、商品のわかりやすさと安さ
一方、ネット型の生命保険は、保険料の試算からお申し込みまで、インターネット上で完結できる方法。インターネット専業の保険会社として誕生したところや、以前はパンフレットによる通信販売を中心にしていたものの最近はネット上で申し込みまで完結できるところもあり、ネットで入れる生命保険はだいぶ増えてきているそう。
「ネット型の生命保険の長所は、商品のわかりやすさと保険料の安さにあります。対面による説明を前提としていないので、人を介さなくてもわかりやすい商品が中心となっていますし、試算ツールや価格表が公開されているので、価格も明快です。
また、システムツールや広告宣伝費はかけているものの、営業職員に経費がかからない分、保険料が安めに設定されている点も魅力です」(氏家さん)
良いことばかりの印象だけれど、注意したほうがよいところはある?
「ネット型保険の短所としては、インターネット環境にない人や、インターネットに慣れていない人には利用しにくい点でしょう。また、自分にとってどんな保障が必要かわからない人、どんな基準で保険を比較すればわからない人には、判断が難しいかもしれません」と氏家さん。
対面型保険とネット型保険を選ぶポイントとは
では、対面型保険とネット型保険、それぞれ選ぶポイントはあるの?
「まず対面型保険から入るときは、担当営業さんにも営業コストを支払っていると思って、しっかり頼るつもりで入りましょう。できれば、他社も含めた幅広い保険の商品知識を持っている人、公的な医療保険制度や年金制度、投資などについても幅広い知識を持っている人で、コミュニケーション能力の高い営業の方と出会えれば、その人は心強いパートナーとなってくれるはずです。
反対に、自社の商品しか知らない人、この保険商品を売りたいという販売者側のスタンスが強い人は、避けたいところ。他社の商品も含めて考え直したほうがいいでしょう」(氏家さん)
「ネット型保険から入るときには、自分にとってどんな保険が必要かを理解して臨みましょう。たまに、死亡保険ばかり手厚く入っている人や、医療保険ばかり手厚く入っている人など、それぞれ選んでいる商品はいい保険でも、保障のバランスが悪くてもったいない人がいます。
保険に関するムック本やウェブサイトなども多数出ています。自分にとって今どんな保障が必要なのか、保険にかけられる予算はどの程度なのか、自分なりの軸を設けておくと選びやすくなります」(氏家さん)
教えてくれた人
氏家祥美(うじいえよしみ)さん
ハートマネー代表。
ファイナンシャルプランナー・キャリアコンサルタント。家計の見直し相談や講演活動を通じて、お金の基礎知識を伝えている。お金だけじゃない『幸福度の高い家計づくり』を総合的にサポートしている。zoomなどを使ったオンラインでの家計相談も受付中。
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