ライフスタイルの変化に合わせて保険の増減を考える
保険の見直しをする人が多いのが、ライフスタイルが変わったタイミング。ライフスタイル別に、どのようなポイントがあるの?
「まず独身のうちに加入しておきたい保険は、医療保険です。この医療保険は、結婚や出産をしてもそのまま継続しますから、ずっと続ける前提で早い段階で加入しておきましょう。
その後、結婚したら、医療保険の名義変更や住所変更の手続きを行います。子どもが生まれたり、親を扶養したりと、家族に対する責任が重くなったら、医療保険だけでなく、死亡保険に入ることも検討しましょう」と氏家さん。
そのほか見直しがおすすめのタイミングはある?
「会社を辞めて個人事業主になったら、会社の社会保険から離れるので、医療保険や死亡保険を増額する必要があります。また、家を買って団体信用生命保険に加入したら、もしもの場合にローンの支払いがいらない家を家族に遺せるので、自分で加入した死亡保険は減額できます」(氏家さん)
保険会社から更新のお知らせがきたときもいいきっかけに
10年更新、15年更新など、更新型の保険に入っている人は、保険会社から「更新のお知らせ」がきたときも、見直しのタイミングとなるそう。
「保険を更新するときには、更新のタイミングで保険料を再計算するので、そのままの保障内容で更新をすると保険料が上昇します。保険料負担を増やしたくない場合には、いままでよりも保障のサイズを小さくしたり、余計な特約を外したりすることも検討しましょう。
保険は毎年どんどん新しい商品が発売されていますから、場合によっては、同じものを更新するのではなく、他社を含めた別の保険に見直した方がいい場合もあります。更新のお知らせがきた時は、いいきっかけと考えて、複数社の保険から選びなおすといいでしょう」と氏家さん。
更新の際に見直す場合、注意した方がよいことはある?
「通常、新しい保険に入るときや、保障額を増やすときには、告知や医師の診査が必要になるため、健康状態によっては加入できないこともあります。一方、更新の場合には告知が不要なため、健康状態に不安があっても更新できる安心感があります」(氏家さん)
保険料の負担を減らしたいときは、まず保障内容に無駄がないかチェック
教育費や住宅ローンなどにより家計の負担が増してきたり、収入が減ったりして、保険料の支払いを困難に感じることも。
「そんなときには、保険の見直しによって、家計の負担を軽くできる場合があります。
まず加入中の保険の保障内容に、無駄なものが無いかを確認しましょう。多すぎる保障や、余計な特約を外すことから始めます。
それでも保険料負担が重かったら、貯蓄性の保険の割合が高すぎる可能性もあります。貯蓄性のある保険の割合を減らして、掛け捨てタイプの保険も上手に組み合わせて、必要な保障を確保していきましょう」と氏家さん。
「保険の減額や払い済みで、負担を減らしながら保障をキープする方法もあります。保険料の支払いを困難に感じても、まずは解約ではなく見直しを検討してください」(氏家さん)
教えてくれた人
氏家祥美(うじいえよしみ)さん
ハートマネー代表。
ファイナンシャルプランナー・キャリアコンサルタント。家計の見直し相談や講演活動を通じて、お金の基礎知識を伝えている。お金だけじゃない『幸福度の高い家計づくり』を総合的にサポートしている。zoomなどを使ったオンラインでの家計相談も受付中。
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