今年、人気のワインショップが立て続けに渋谷に新店をオープンさせました。しかも、ワインを買って、その場で飲める角打ちスタイル。渋谷が日本ワインの震源地になりそうな予感です…!
WINE SHOP nico 渋谷店
200種をその場で!ビストロ日本ワイン角打ち
「WINE SHOP nico」の原点はナチュラルワインの角打ち。 飲めて、ワインを購入できる店として二子玉川、横浜で人気を集めます。
今年オープンした3号店の渋谷店は「日本ワインの発信基地」として日本ワインのみ200種類ほどがセラーに並び、常時10種類以上をグラスで提供。
「日本ワインの裾野をとにかく広げたい。山梨のワインを飲んで感動しソムリエになった20代のスタッフがいますが、彼のような若い世代のファンを増やすのが目標。だから渋谷なんです」と代表の新垣圭太さん。
扱うワインのセレクトの基準は「縁」、「未来」、「個性」。例えば、石川県のイタヤ・ファームは、障害者支援とワイナリー経営の農福連携を実践するのが特徴のワイナリーです。
「志に共感しています。他にもドメーヌ長谷など有機栽培にこだわり、畑仕事を大切にして土地の個性を表現する造り手も自信をもって薦めます」。そう話す新垣さんはワイン醸造を学ぶ千曲川ワインアカデミーの卒業生で、醸造家の友人も多いそう。
ゆったりした空間で本格的な料理を堪能できるのもポイント。二子玉川のチーズビストロ「バール ア フロマージュ スーヴォワル」監修のもと、北海道のしあわせチーズ工房などのナチュラルチーズを使ったメニューはワインを呼ぶ1皿ばかり。
日本ワインを満喫しながらレストラン使いもできる進化系の角打ちです。
ワインショップ ニコ しぶやてん
電話/03-6452-5228
住所/東京都渋谷区道玄坂1-2-3 渋谷フクラス内 東急プラザ渋谷6F
営業時間/[角打ち]11:00~23:00、[ランチ]11:00~15:00LO、[ディナー]17:00~22:00LO、土・日・祝15:00~
定休日/無休
VS
セルフで楽しむワインバー
京都発そば店と斬新コラボ
「ウィルトス3店目の渋谷店は、主に飲食店向けの神宮前、年齢層が少し高めの自由が丘の2店とはまったく異なり、若い世代がターゲットです」と、「VIRTUS」代表の中尾有さん。
9月にオープンした新店「VS」は、京都の立ち食いそば店「SUBA」とコラボ。 渋谷駅から徒歩3分の場所にあり、1階はスタンディングでそばを提供する「SUBA VS」、2階は角打ちも楽しめるワインショップ&バー「VIRTUS VS」として営業。
ディスペンサーの中には48種以上のワインが収められ、一律1杯550円。コインを購入してセルフで注ぐスタイルで、各ワインの説明は2次元コードからチェックできます。
セラーには1000種ものワインが並び、日本ワインも100以上。山梨や北海道、長野などの産地で活躍し、ハブになっている生産者を基点に特徴ある1本を吟味しています。
「日本ワインは10年ほどで多様性が一気に開花。ファンキーシャトーのようなクラシックスタイルを追求する造り手やグレープリパブリックのような自然な造り手、ヤマソーヴィニヨンなど日本固有の品種で進化を遂げるワイナリーなど、どこも驚くほど高品質。その豊かさを伝えられたら」と中尾さんは力を込めます。
そばとのマリアージュも忘れずに。関⻄風だしに、柑橘やスパイスなどをプラスした1杯は、風味豊かなワインとハーモニーを奏でます。
※紹介している料理とワインはすべて取材時(2024年10月)のもので、現在のラインナップとは異なる場合があります
PHOTO/MASAHIRO SHIMAZAKI WRITING/ATSUSHI SATO
※メトロミニッツ2024年12月号より転載