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週末、千葉で。 #チバケーション ~VOL.6 旭&匝瑳~
東京から近いのに千葉にはトリップ感があると思いませんか? 海が、まちが、ひとが、別世界で、豊かな時間を刻んでいる感覚。そんな千葉を体験することで感じる心豊かな時間・暮らしを「#チバケーション」といいます。今回の舞台は、千葉県・九十九里の北部に位置する旭市と匝瑳市。農業王国・千葉のなかでも一大農地が広がる、豊かなエリアです。週末に開かれる素敵なマルシェから始まる、おいしいもの探しの旅へ。
更新日:2024/11/21
【STORY01】個性豊かな「食」の担い手が集う!旭&匝瑳のフードトリップへ
絶品ピーナッツペーストやミニトマト
週末のマルシェから始まる旅
「ここ、ぜーんぶ湖だったんだよ!」
見渡す限りの田園地帯をドライブ中、彼女が声をはずませる。
僕らが今、車を走らせている旭市や隣の匝瑳(そうさ)市を含む一帯には、かつて「椿海(つばきのうみ)」という大きな湖が広がっていた。約350年前、江戸の食糧需要に応えるために湖を干拓して農地が誕生。
以来、「干潟八万石(ひがたはちまんごく)」と呼ばれ、人々のたゆまぬ努力もあって、現代まで豊かな実りをもたらしてきたという。おいしいものに引き寄せられるように旅する僕らは、こういう「食」の郷土史を調べるのも大好きなのだ。
最初の目的地「Bocchi ツキ市(いち)」は、ピーナッツ加工の老舗が手がけるブランド『Bocchi』が開催するマルシェ。
「この地の『食』の豊かさと、『食』に携わるユニークな人々の活動を発信したいという思いから始めました。私たちがこれまで各地のイベントに呼んでもらったように今度は地元のみんなを応援していけたら。一緒に盛りあげていく仲間が増えれば、地域にも自分たちにも底力が付くと思うんです」
代表の加瀬宏行(かせひろゆき)さんが爽やかに笑う。
加瀬さんの紹介で『石井ファーム』へ。
干潟八万石で7代続く米農家で、今はミニトマトが主力商品だ。太陽光を最大限に活用したハウスで大切に育てた、糖度と酸味のバランスのよさに定評のあるミニトマトと、そのトマトジュースを特別に味見させてもらう。甘みとうまみのなんと濃いこと!
続いて、旭市で塩が製造されていると聞いて、『サンライズソルト』代表の内山貴子(うちやまたかこ)さんを訪ねた。九十九里の海が眼前の製塩場では大釜から蒸気がもうもうと立ちのぼる。
内山さんが塩づくりに取り組み始めたのは2010年頃。子育て中に塩の大切さに気付き、全国の製塩所に足を運んで製法について勉強してまわったという。
「九十九里でも戦後までは伝統製法の『あげ浜塩田製法』が行われていました。ミネラルがバランスよく含まれていて、体に優しく染み込むような感覚です」と内山さん。
【SPOT紹介01】訪れたのはこちら!
【01】Bocchi
『Bocchi』のスタートは2015年。千葉県の落花生産業を未来につなげたいという思いが原点だ。「食卓にピーナッツがある風景を作り上げるのが使命」という加瀬宏行さんの言葉通り、ピーナッツペーストやピーナッツを炊いたあんこ、搾油後のスクイーズ(搾りかす)を活用したグラノーラなど、自社の畑と契約農家から仕入れた落花生を使った高付加価値な商品を展開。工場直売会から発展し、ワークショップや新商品のテスト販売を通じて地域住民との交流の場となった「ツキ市」には、20店以上のフードや雑貨店が出店する。種まきや収穫の体験イベント「野積祭(のづみさい)」のファンも多い。
Bocchi(ボッチ)
TEL.0479-63-7744
住所/千葉県旭市神宮寺8323-6
Bocchi HP
※オンラインストアあり
※ツキ市の開催情報はInstagramで更新
Bocchi Instagram
【02】石井ファーム
「干潟八万石は、土壌の養分もほどよく、温暖な気候にも恵まれています」と代表の石井哲也(いしいてつや)さん。ミニトマトのハウスはハイワイヤー方式という最新技術を駆使した栽培方法を採用し、作業の進捗をアプリで管理するなど働きやすさを考えて設備を導入。農園オリジナルのブランドミニトマト「お日様えくぼ(R)」は都心の高級ホテルのブッフェに採用されるなど評価も高い。妻の紗織(さおり)さんは県内、都内のマルシェやイベントに積極的に参加。
石井ファーム
TEL.なし
住所/千葉県旭市入野1245
石井ファーム HP
※出店や直売の情報はInstagramで更新
石井ファーム Instagram
【03】サンライズソルト
国内でも数軒を残すのみという「あげ浜塩田製法」は、簾(す)の上に九十九里の砂を敷き詰めて、目の前の海から汲み上げた海水を繰り返し散布。天日と風で蒸発を繰り返すこと数回、その砂を海水で洗って濃縮した塩水を作り、さらに塩水を釜で煮詰めて結晶にするという大変な労力の賜物。『サンライズソルト』では日照時間の長い夏季に行うそうで、今回は海水をじっくり炊き上げる「ひら釜製法」を見学させてもらった。ミネラル豊富な塩のとがりのない優しい風味が評判。『Bocchi』の商品や県内で人気のハムやソーセージの加工にも使われている。
サンライズソルト
MAIL.info@sunrise-salt.com
住所/千葉県旭市椎名内3213
※見学は平日9:00~12:00 要事前予約(メールまたはInstagramのDMで)
サンライズソルト Instagram
【STORY02】食もアートも!豊かな土地に魅せられる旭&匝瑳
ふたつの古民家で満喫する
地産食材とアートの幸せな時間
豊かな「食」の輪は続く。
『たけおごはん』は、『Bocchi』のピーナッツペーストや『サンライズソルト』の塩のほか、匝瑳や近隣の無農薬野菜など地元の素材をふんだんに使う小さな定食屋さん。品数の豊富な定食の美しい姿に、思わずため息が出た。
「素材の味が本当に素晴らしいので、それを活かすだけ。手間はかかってないんですよ」と店主の佐久間岳雄(さくまたけお)さんがはにかむ。
今夜の宿は『古民家美術館飯岡』のゲストハウスだ。韓国出身で、国際的にも活躍する芸術家のユン・ソベさんが3年前に移住し、美術館とともにオープンさせた。
「築120年の古民家の立派な茅葺(かやぶ)きに惚れました。住んでみると旭市は温かい人ばかり。食べものはおいしくて手頃だし、自然環境から創作の刺激を受けます」とユンさん。ギャラリーでは旭や匝瑳、銚子(ちょうし)など近隣在住の作家と年10回ほどグループ展を企画する。他県から美術作家も来訪し、アートの拠点として活気づいている。
ゲストハウスを彩るのもユンさんの作品や家具だ。夕食は新米や新鮮な野菜、魚を近所で買って、キッチンで簡単に自炊。竹林に昇る月を眺めて穏やかな夜を過ごした。
【SPOT紹介02】訪れたのはこちら!
【04】たけおごはん
在来種の大豆の焼きテリーヌなど、惣菜ひとつ小鉢ひとつとっても、どれも手の込んだおいしさ。メニュー表の「素材のこと」という欄には米や味噌、野菜、チーズなどの仕入れ先がずらりと記載されていて、その多くが県内産だ。「味にご興味を持ったお客さまに知ってもらえたら」と佐久間岳雄さん。オリジナルレシピのおやつ「プレーンのロールケーキ」「プレーンのちぎりシフォン」各650円も人気。
たけおごはん
TEL.0479-74-8488
住所/千葉県匝瑳市生尾114-2
営業時間/11:00~15:00(13:30LO)
定休日/金・土
たけおごはんHP
たけおごはんInstagram
【05】古民家美術館飯岡
館長のユン・ソベさんは創作活動と並行して、韓国の大学で長年美術を教えていた。一級建築士の資格も保有、絵画だけでなく木工や金属、ガラスを使ったインスタレーションや家具も制作する。シニア向けに絵画教室も開催。「最初から個展開催が目標なのでスパルタ式かも(笑)。でも描き方だけではなく、絵を通じた豊かな生き方を伝えています」とユンさん。
古民家美術館飯岡(こみんかびじゅつかんいいおか)
TEL.0479-74-8758
住所/千葉県旭市三川3636
開館時間/10:00~17:00
定休日/月・火・水
料金/ゲストハウス1棟4名利用 素泊まり 大人1名9000円~
古民家美術館飯岡 HP
【STORY03】食が豊かだから、心も豊か。自然の恵みをわけてもらう匝瑳の農ライフ
自然体の充足感に満ちている
山を切り開いたワイルドな農園
翌日は、この旅で出会った人たちが口々に「最高に素敵な夫妻の農園」と絶賛する、『The Hive and Barrow』へ。
「ワイルドファームへようこそ!」
石神貴子(いしがみたかこ)さん、フィル・ギブスさんが笑顔で歓迎してくれた。森に囲まれた農園は1万平方メートル以上と広大。なんと自分たちで木を切り倒し、重機で山の斜面をならして造りあげたのだという。
「自然と共存するスタイルの農園にしたかったんです。『共存』というより植物や動物、自然のほうが人間より上の、大きな存在というのが正確かも。その恵みを分けてもらって、ほかの人とシェアできたらいいなと思って農業を続けて、暮らしています」
そう話す貴子さんは銚子出身、フィルさんはロンドン出身。2010年までロンドンに暮らし、農業をやりたいというフィルさんの夢をかなえるために匝瑳に移住した。
畑では年間約50種の野菜を栽培。当初から化学肥料や化学農薬を使っていない。放し飼いで鶏を育て、卵を産んでもらう。
ロンドン時代には食品関連の会社でメニュー開発の仕事もしていた貴子さんは料理の腕も確かで、フィルさんが育てたトロンボーンチーノカボチャやキクイモのシンプルなローストが驚くほどおいしい。
「特別な場所に行かなくても、休日に玄関先に佇(たたず)んで自然を感じるだけで、すごく幸せな気持ちになるんです」と貴子さん。
2人のスタイルは新しい。でも昔からある姿だ。「僕らなら、ここでどんな暮らしをめざす?」。帰路、彼女と話が盛りあがった。
【SPOT紹介03】訪れたのはこちら!
【06】The Hive and Barrow
「ここはタケノコやミツバといった食べられる植物が多く自生する、豊かな土地。開墾は風の通り道を気にしたぐらいで、あとは成り行き(笑)。このあたりは水もきれいで、農業を営む方が多く、みんな優しい。私たちは幸運でした」と石神貴子さん。収穫した畑の野菜や卵、それらを材料にした惣菜やスイーツを柏高島屋やAKOMEYA TOKYOで販売。『Bocchi』の商品開発に協力したり、『サンライズソルト』とハーブ塩をつくったりと「食」を通してつながった地域の縁も大切にしている。
The Hive and Barrow(ザ ハイブ アンド バロウ)
TEL.なし
住所/千葉県匝瑳市小高599
営業時間/カフェ「The Ploughman(ザ プラウマン)」は現在休止中
※出店情報はInstagramで更新
The Hive and Barrow Instagram
【プレゼント】アンケート回答で九十九里のガラスが当たる!
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※回答期限は2023年12月10日(日)23:59まで
※当選者の発表は賞品の発送をもって代えさせていただきます。
INFORMATION
#チバケーション
千葉を体験することで感じる心豊かな時間・暮らし
都心から近いのに、風景も食もひとも、すべてが新鮮で心に響く。そんな千葉を体験することで感じる心豊かな時間・暮らしを伝えて、みんなでシェアするためのキーワードが、「#チバケーション」です。
#チバケーションは、千葉を旅して遊ぶことはもちろん、買い物をしたり、その味覚を楽しんだり。買って帰ったものを家で愛で、味わう・・・、あとに続く余韻の時間も含みます。ワーケーションや二地域居住、移住や定住もそのひとつ。さまざまな#チバケーションのかたちを紹介しています。
Photo:TOMOAKI OKUYAMA, YUJI IMAI, FUMINARI YOSHITSUGU Text: ATSUSHI SATO