27年リピートする田辺さんが案内! 奄美大島暮らし”NABE’s LOG”
故郷のほかに何度も訪れる旅先はありますか? 1度行けば満足の観光旅行とは違った、ローカルの豊かな日常を繰り返し訪れる「行きつけローカル」の旅は、どんどんその土地が好きになっていく旅。今回は奄美大島を舞台に行きつけローカルをご紹介。案内役のトラベルライター・田辺千菊さんは編集部でも知られたローカルツウで、未知の場所に行くときは「NABE’sLOGを持参せよ」が合言葉。27年通って足で集めた奄美大島LOGを初公開
更新日:2023/09/20
NAZE AREA■名瀬エリア
カルチャー&ローカルに触れる、島人みたいに過ごすDAY&NIGHT
奄美空港から車で約1 時間の中心地・名瀬。奄美のカルチャーに触れられる商店や飲食店をはじめ、歓楽街の屋仁川通りとその周辺には居酒屋が建ち並び、日中も夜も島人と肩を並べて陽気な時が過ごせます。
元治青果店(もとじせいかてん)
1947 年に食料品店として創業し、衣料品店( うっすら看板が見える) を経て青果店に。軒先に島バナナをぶら下げた名物店で、女将の元治富子さんとの会話を楽しみに訪れる常連客も多い。季節の南国フルーツが手頃に買えて、オリジナルT シャツもかわいい。
郷土料理かずみ
女将は奄美を代表する民謡歌手の西和美さん。御年81歳ながら手料理を振る舞い、毎晩シマ唄も披露し、昔ながらの唄遊びの場を守り続けています。ライブはしっとり聴かせる曲から始まり、途中でお客さんが太鼓で参戦し、最後は踊って盛り上がります。
DATA
TEL.0997-52-5414
住所/鹿児島県奄美市名瀬末広町15-16
営業時間/17:00~22:00(早仕舞いあり)
定休日/不定休
サンドイッチカフェ奄美
自家製パンに手作り惣菜をたっぷり挟んだサンドイッチが人気。もとは惣菜店だったことから、具材の揚げ物やサラダのクオリティが高く、マヨネーズもすべて手作り。特製スパイスがクセになるフライドチキンも飛ぶように売れる人気ぶりで、常に揚げたてが並びます。
DATA
TEL.0997-52-1207
住所/鹿児島県奄美市名瀬幸町8-2
営業時間/7:30~19:00 土・日~18:30
定休日/不定休
MUSIC BAR GOOD NEWS
東京で映像関係の仕事をしていたマスターが開いたミュージックバー。1940~80年代の洋楽のミュージックビデオを中心に、音楽祭やライブまで、今やどこを探しても見られない超貴重な映像に出会えます。マスターの解説付きで聴くと胸に刺さる。
DATA
TEL.0997-58-8980(2023年9月21日より)
住所/鹿児島県奄美市名瀬金久町11-1山下ビル2F
営業時間/21:00~翌3:00
定休日/日定休
NORTH AREA■北部エリア
まずはここで島時間にスイッチ。会いたい人たちがいる心の店へ
奄美空港がある島北部には、夫婦で営むコーヒースタンドやベーカリーなど、いつ行っても変わらぬ面々に会える店が点在。「ただいま」と「おかえり」の繰り返しが、島時間へと誘ってくれます。
山田珈琲
10年前、奄美空港近くに開業し、昨年7月に空港から歩ける場所に移転。自家焙煎のスペシャルティコーヒーを中心に、手作りの焼き菓子も人気です。奄美産さとうきびが原料の含蜜糖を使った無添加カフェオレベース「きびおれ」が傑作で、おみやげにも最適。
晴れるベーカリー
パン職人の丸田恵さんと奥様の朝羽さんが営む人気ベーカリー。奄美の天然塩やざらめ、白神こだま酵母、北海道産小麦など、厳選素材で作るパンが約50種類揃う。11時過ぎを狙うと品揃えが充実。ときどき現れる長男(お父さんそっくり!)の成長を見守るのも密かな楽しみ。
La Fonte
自家農園で育てたマンゴーやすもも、パッションフルーツなど、季節の南国フルーツが楽しめるジェラテリア。風味が濃い奄美の素材をストレートに楽しめるよう、毎朝キッチンで作るフレッシュなジェラートが常時10 種類並びます。9~10月は島バナナがおすすめ。
島とうふ屋
奄美の海水から採れたにがりを使った島豆腐料理が味わえる食堂。看板メニューの「島とうふ屋定食」2200 円は、豆腐料理と郷土料理の両方楽しめて満たされ度が高い。軽めの定食や丼もあるので旅行中なかなか休まらない胃腸を労わりたいときにも嬉しい1軒。
DATA
TEL.0997-55-4411
住所/鹿児島県大島郡龍郷町中勝1561-1
営業時間/11:00~18:00(16:45最終入店、17:00LO) 売店10:00~
定休日/不定休
土盛海岸(ともりかいがん)
別名「ブルーエンジェル」と呼ばれる、ブルーのグラデーションが美しいビーチ。奄美大島の中でもトップクラスの透明度を誇り、白い砂浜とのコントラストはまさに楽園そのもの。リーフに囲まれた遠浅の海は波が穏やかで、湾内では海水浴やシュノーケルも楽しめます。
北斗パン
奄美のローカルパンと言えば「北斗パン」。甘いクリームを挟んだコッペパンや紫いもあんぱんは、海で泳いだ後に食べたくなる味。奄美空港の売店や笠利町のAコープなどで購入できます。
MAP of NABE's LOG
NABE’s LOGの案内人はこちら
田辺千菊(たなべちあき)さん
「食と旅」をテーマに世界中を飛び回るトラベルライター。1年の半分は東京で暮らし、残り半分は2拠点目の奄美大島を中心に、地方を転々とする回遊型の暮らしを実践。
PHOTO/MICHI MURAKAMI WRITING/CHIAKI TANABE