編集部に届いた1通の手紙から、ローカルに暮らすあの人が教えてくれた、その町のいいもの・いいことを編集部が訪ねてみる話。今回は関東最大の農業大国・茨城県下妻市へ。編集部スズキが町を訪ね、お返事をしたためました。下妻ローカルが集ういい場所もご紹介。
画像／雄大な筑波山が瑞々しい緑に映える下妻の田園風景
茨城県下妻市「都心の食卓を支える緑の海」
梅雨に入り、下妻の田んぼの緑も長く濃く波立つようになってきました。私が最近都内から移住した下妻市は、日本最大の平野・関東平野を存分に感じられる田園都市です。
市内の半分を占める広大な農地は小貝川と鬼怒川という水資源にも恵まれ肥沃な土地が多いので、農業の力で都内近郊の暮らしを支えています。普段何気なく食べている食卓の向こう側の風景を覗きに来ませんか？（しもつまフリーパー編集長 堀田さんより）
拝啓、堀田さんへ
梅雨明けが目前に迫る今日この頃、たまの晴れ間に顔を出す空の青さが一段と夏らしさを増してきました。今年も暑い夏になりそうです。
下妻と言って思い出されるのは、パチンコ玉とキャベツが宙を舞う、あの映画ですね。スクリーンの中で見たどこまでも広がる田園風景に、当時秋田に住んでいた私は、「とは言え秋田の方が田園地帯だろう」と思っていたのですが・・・実際に訪ねた下妻は想像以上でした。右も左も前も後ろも、限りないほど果てしなく広がる美しい豊かな緑のじゅうたん！ その中を車で走り抜ける爽快感は広大な関東平野ならではの感動体験でした。田んぼの奥にうっすらと浮かび上がる筑波山の姿も素晴らしく、この景色を毎日眺められる堀田さんが羨ましい限りです。
下妻野菜のすごさを実感したのが、散策の道すがら農家さんからいただいた白いとうもろこし。もぎたてにかじりつくと、滴るほどの果汁、そしてフルーツみたいに甘い！ 農業大国・下妻さま、私たちの食を支えてくれてありがとう・・・と、思わず感謝したくなったほどです。旅の終わりに、道の駅で下妻野菜を爆買いしました。 敬具
編集部が現地で訪ねた、茨城県下妻市のいいところ
【RECOMMENDED SPOT_1】チャンプルコーナー
旨辛なあいがけカレーが名物のカフェ。この日はケララチキンと麻JAHをチョイス。古道具、骨董品や雑貨がミックスされた店内は時を忘れる居心地のよさ。
DATA
TEL.0296-43-3270
住所／茨城県下妻市下妻乙107
営業時間／月～土10:00～18:00（17:30LO）
定休日／日・祝・第2・4月 ※イベント出店時、不定休あり
アクセス／下妻駅より徒歩13分
【RECOMMENDED SPOT_2】道の駅しもつま
農業大国・下妻産の新鮮な旬野菜がずらりと並ぶ、下妻市民の台所。夏～初秋は梨、秋には下妻で収穫された新米が登場します。納豆工場を併設していて驚き。
【RECOMMENDED SPOT_3】下妻和菓子
なぜか和菓子屋さんが多いらしい下妻の名菓子。歯ごたえがやみつきになる「片野米菓店」の堅焼き煎餅（左）に、丹波大納言ぎっしり詰まった「翁屋」の最中・きぬの夕月（中）、むっちりひんやりとした「米あん」のくずバーなど多種多様。
【RECOMMENDED SPOT_4】坂入模型店
全国から人が絶えないおもちゃ屋さん。その秘密は、店内をぎっしりと埋め尽くすプラモデルの箱・箱・箱！ マニア垂涎のレア品や年代物も。大人も夢中になる。
DATA
さかいりもけいてん
TEL.0296-44-2274
住所／茨城県下妻市下妻乙349-28
営業時間／11:00～18:00
定休日／火
アクセス／下妻駅より徒歩4分
【RECOMMENDED SPOT_5】割烹小島
通称｢おじドラ｣｡豊富すぎるメニューで、下妻市民曰く｢食べたいものはなんでもある｣とも｡濃厚ピリ辛の名物もつ煮込みの後はレトロなクリームあんみつで〆。
【RECOMMENDED SPOT_6】大宝八幡宮
飛鳥時代に創建された、関東最古の八幡宮。境内の奥にはあじさい園があり、毎年多くの参拝客で賑わう。日本の奇祭神事として伝わる珍しい火祭り・タバンカ祭も。
PHOTO／MANABU SANO
※メトロミニッツ2023年8月号「拝啓、あなたの町から」より転載
