昨年、転入者が転出者を上回った長野県の小諸市は、今注目の移住先。軽井沢、佐久市にも近くにあって、都内への新幹線通勤も可能。今回は、ログハウスのBESSが手掛けた、町と人とつながれる小さな町のような「小諸 梅の坂上 FuMoTo(フモト)」で暮らし始めたばかりの先輩移住者の暮らしをレポートします。
地域の人々との温かな交流で
移住1カ月にしてこの充実度!
「息子の一禾と散歩をしていると、すれ違う人たちが“何歳?”“いいところでしょ?”など当たり前のように声をかけてくれるんです」と言うのは、2023年4月に東京から「小諸 梅の坂上 FuMoTo」へ移住してきた洞派依寿美さん。「東京にいたときより社交的になって、今では、一禾から町の人に話しかけるようになりました」
移住を考えるようになったのは一禾くんが生まれたことがきっかけ。「自然の中でのびのびと子育てがしたい」という思いから、移住候補地を随分と探したけれど、どれも決め手に欠けていたそう。
小諸に決めたのは自然も近く、町の雰囲気も良いから。「私は生まれも育ちも東京なので、完全な田舎だと退屈してしまう。小諸は城下町で昔ながらの文化が残りながら、リノベして作った素敵なレストランやカフェがあるなど、新旧が入り交じっている。知れば知るほど、おもしろいなぁと思っています」と依寿美さん。
都心までのアクセスもいいので、俊明さんは移住後も週5で都内の会社へ。朝6時に鳥のさえずりで目覚めた後は、佐久平駅から新幹線で通勤。19時30分には帰宅するという生活を送っています。「通勤の1時間20分は集中して仕事ができるので苦になりません」。帰りも車内で仕事をしているので、早めに会社を出る日も。「息子といる時間も大切。僕をきっかけに新しい働き方を作っていけたら」と考えています。
バルコニーに面したキッチンはオープンな造りに。「東京では食事を作っているとき、一禾に動画を見せていたのですが、ここでは“見える範囲でなら自由にしていいよ”と言っているので、楽しそうに走り回っています」と依寿美さんも嬉しそう。
移住1カ月にして、誘われて米作りを始めたり、畑を使っていいよという人が現れたり。地域の仲間とつながりながらエキサイティングな暮らしが始まったようです。
小諸 梅の坂上 FuMoTo(フモト)
小諸市街から車で約7分の高台にある、自然を感じられる20区画からなる分譲地。共同の農園やコンポストなどがあり、分譲地内でのゆるやかなコミュニケーションと心地いい暮らしを提案
洞派ファミリーのとある休日の1日
小諸市に移住してから3カ月。「小諸 梅の坂上 FuMoTo」での暮らしを中心に、ゆるやかに町と人とつながり、小諸ならではの日常を楽しんでいます。今回は、洞派さんファミリーおすすめの休日の過ごし方をご紹介いただきました。地元の人との交流、おいしく豊かな食、温泉、そして老舗の甘味処、スーパーまで、小諸くらしの魅力がぎっしり。
08:00■
地域の農家さんと
初めての田んぼ作業
農地を残すために、いろいろな人に米作りに携わってもらいたい。農家の小山美直さんの思いで生まれた「米米倶楽部」の代しろかきに参加。田植えを2週間後に控えた田んぼで、最初はびくびくの一禾くんも野良遊びでどろんこに。
10:30■
昼には品薄と聞いて
野菜を求めて直売所へ
「直売所 浅間のかおり」は、浅間山が見える範囲に畑を持つ農家が持ち込んだ野菜や果物を販売。土作りからこだわり、食べ頃を見極めて毎朝収穫しているのでおいしいと評判。この時期はキャベツやアスパラ、ブロッコリーなど。
11:30■
自家製ソーセージの
ホットドッグでランチ
築100年以上の日本家屋をリノベした「デリカテッセン ヤマブキ」は40種類近くの自家製ハム·ソーセージを販売。店内のイートインでも食べられるビッグドッグはパリッとした食感でジューシー。手軽なランチにぴったり。
13:00■
山々を眺めながら
温泉に浸かる幸せ時間
小諸は温泉も充実。日帰り温泉施設「あぐりの湯 こもろ」の露天風呂からは浅間連峰も見渡せます。「東京ではのんびりと温泉に行く機会がなかったけど、ここなら子供連れでも気軽に来られて嬉しい」と依寿美さん。
15:00■
おやつは地元で愛される
甘味処であんみつを!
昭和41年創業。親子三代で通う人も多い甘味処「みつばち」のメニューは100種類近く。抹茶クリーム白玉あんずあんみつは、自家製のあん、抹茶クリーム、寒天が優しいおいしさ。あんみつやパフェがお気に入り。
17:00■
自社ブランド商品が充実
夕食の買い物はツルヤへ
長野県のご当地スーパーとして人気の「ツルヤ」は小諸が発祥。地元の野菜や肉、魚などなんでも揃うのでお役立ち。自社開発したジュース、ジャムなどはおいしいのにリーズナブル。りんごバター(ジャム)にはまっています。
ABOUT 長野県・小諸市
城下町のDNAが息づく
新旧が交ざり合う町
かつて城下町として栄え、交通の要衝として人々が行き交った町、小諸。新旧のカルチャーや人々が交ざり合いながら発展してきたこの町のDNAは健在。人々が一体になって生み出すおもしろいモノコトに多くの人が惹きつけられています。
近隣に軽井沢町や佐久市がある浅間山を望む豊かな自然と、城下町の文化が息づく人口約41,000人の町。高原野菜、良食味米、桃やリンゴなど農業も盛ん。観光スポットに小諸城址 懐古園がある。
ACCESS
ACCESS
東京駅より北陸新幹線で軽井沢駅まで約60分、佐久平駅まで約75分。小諸駅までは、軽井沢駅よりしなの鉄道で約20〜25分、佐久平駅よりJR小海線で約15分
※メトロミニッツ2023年7月号特集「こんな町に住んでみたい」より転載