編集部に届いた1通の手紙から、ローカルに暮らすあの人が教えてくれた、その町のいいもの・いいことを編集部が訪ねてみる話。今回は文豪に愛された温泉地・加賀温泉郷を有する石川県加賀市へ。編集部スズキが町を訪ね、お返事をしたためました。加賀カルチャーが交差する町のいい場所もご紹介。
画像/山中温泉「花紫」の茶房でいただく、和のアフタヌーンティー
石川県加賀市「旅と日常が混ざりあう温泉の町」
山代、山中、片山津と3つの温泉に囲まれる加賀温泉郷。古くより、個性豊かな文化が旅人たちによってもたらされてきた地域です。加賀の魅力は、伝統的な文化継承に留まらず、地元の人たちが愛と好奇心をもって独自のカルチャーを育てているところ。掘れば掘るほどおもしろい加賀。春を迎えた今、ぜひお待ちしています!(加賀市移住7年目の山田さんより)
拝啓、山田さんへ
桜の季節があっという間に過ぎ、早くも初夏のような陽気を感じる日がちらほら。加賀はどんな様子でしょうか? 瞬く間に季節が過ぎて行き、金沢駅で鼓門をくぐったあの日が遠い昔のように感じられます。
さて、このたびは素敵なお手紙をありがとうございました。松尾芭蕉が長期滞在をし、文豪も足繁く通ったという加賀温泉郷。ちょうど私の中で純文学ブームが到来しておりましたので、なんとも嬉しいお誘いでした。いそいそと北陸新幹線に乗り込み、まずは一路金沢駅へ。金沢から1時間ほど車を走らせると、あっという間に加賀温泉郷に到着です。
1300年の歴史を持つ加賀温泉郷。長い歴史の中にありながらも、老舗温泉宿が多彩な日本食材で仕立てる和のアフタヌーンティーや、暮らしに溶け込む九谷焼、地元生産者と作るネオ加賀土産など、新たな楽しみが生まれ、今なお進化を続けているようでした。さすが掘れば掘るほどおもしろい・・・。2024年に加賀温泉郷駅まで北陸新幹線が延伸したら、加賀通いを始めてしまう予感がするので待ち遠しいです。 敬具
編集部が現地で訪ねた、石川県加賀市のいいところ
【RECOMMENDED SPOT_4】Sea Side Cafe うみぼうず
居心地のよさとカオスが同居する、海辺の不思議な自家焙煎珈琲専門店。大判焼きとコーヒーの相性が抜群
PHOTO/MANABU SANO
※メトロミニッツ2023年5月号「拝啓、あなたの町から」より転載