編集部に届いた1通の手紙から、ローカルに暮らすあの人が教えてくれた、その町のいいもの・いいことを編集部が訪ねてみる話。今回はWEBマガジン「+○++○」の編集長・水田さんから届いた手紙を頼りに、鳥取県・米子市へ。編集部スズキが町を訪ね、お返事をしたためました。ローカルが足繫く通うスポットもご紹介。
画像/手紡ぎの糸を使用した「おりもんや」のジャケット
鳥取県・米子市「おりもんやのジャケット」
私の特別な日の特別な一着は「おりもんや」のジャケット。「おりもんや」は、伯州綿の栽培・糸紡ぎ・染め・織り・仕立て・販売を一貫する素晴らしき猛者集団です。
地域の土や草木や人の力を信じ、時間をかけて形づくられたものだからこそ、ふくよかな生地へ袖を通すたび、私はどこに立ち、どう生きるのかを問われる幸せをかみしめます。(+○++○編集長 米子育ちの水田さんより)
拝啓、水田さんへ
1年でいちばん寒さが身に染みる時期、春の便りが待ち遠しい今日この頃です。水田さんは風邪などひいていませんか? 春の訪れまで、どうぞ暖かくして過ごしてください。
生まれて初めて降り立った鳥取県。薄曇りが続くこの季節の山陰は、町全体がやわらかで優しい色彩で、まるでニュアンスカラーで描かれた絵画のよう。どことなく故郷の秋田と似ていて、初めてなのになんだか懐かしい気がします。
城下町として栄えた歴史を持つ米子。400年以上前、江戸時代の区画がそのまま残っているという“小路(しょうじ)”には、風情のある商家が建ち並びます。駅前の賑わいとは対照的で、「星と妖怪好きが多い」というこの町はなんとも美しい。
そしてまた、水田さんの特別な1着を仕立てる「おりもんや」さんにも、情緒的で美しい時間が流れていました。旧い時代にタイムスリップしたような趣深い長屋に「カラカラカラ・・・」「トン、トン、トン」と響く音。糸を紡ぎ、ひと織りずつ丁寧に織られていく伯州綿。そうして織りあがったのはふかふかと弾力があって温かく、幸せを形にしたみたいな1着でした。 敬具
編集部が現地で訪ねた、米子市のいいところ
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PHOTO/MANABU SANO
※メトロミニッツ2023年3月号「拝啓、あなたの町から」より転載