徒歩圏内にお店や名所が集まる井波。まちやど「Bed and Craft」の玄関から一歩外に出れば、南砺市の井波らしさを感じられる場所や風景にいくつも出会えます。今回はその中から、山川さんが日頃から足を運んでいるスポットをご紹介。ノミの音をBGM に、この町の飾らない日常をのぞいてみましょう
南砺市井波の町さんぽスポット5
01 富山の旬の恵みをお酒も進む燻製料理に
木彫刻師が木を削る際に出る木くずを使った燻製料理が名物。熱々の土鍋で供される燻製盛り合わせ2800 円には、卵やベーコンのほか、井波特産の里芋や富山湾の旬の海の幸も。豊富に揃うクラフトビールとともに、木彫りの町ならではのおいしさを楽しんで。
02 毎日でも食べたい、日々の食事に寄り添うパン
東京で修業を積んだ窪田夫妻が昨年開業。富山県産小麦ゆきちからを使った、かむほどに甘みの広がる食事パンが評判です。「年輪のように町と一緒に成長できたら」と、看板には切り株の絵。地元の木彫刻師や石材店らとともに作りあげた内装も一見の価値あり。
baker’s house KUBO TA ベイカーズハウス クボタ
TEL.0763-23-4748
住所/富山県南砺市山見1713
営業時間/月・金16:00 ~20:00、火・土11:30 ~ 17:00(売り切れ次第閉店)
定休日/水・木・日
03 木彫りの伝統技術を支える彫刻刀専門店
荒彫りから仕上げまでの工程で200本以上の刀物を駆使する井波彫刻。その伝統技術を半世紀にわたり支えているのが、日本でも数少ないこちらの彫刻刀専門店です。各種ノミなど約1000 種類の刃物が並ぶ店内は圧巻のひとこと。用途に応じた銘木も販売しています。
04 井波彫刻の粋を集めた町のシンボル
創建以来、町とともに栄えた真宗大谷派の大寺院。井波彫刻発祥の寺院として知られ、粋を凝らした彫刻装飾を数多く見ることができます。なかでも目を引くのが、繊細な籠彫り彫刻を施した太子堂。人の少ない午前中なら、濡れ縁に座ってじっくり鑑賞できます。
真宗大谷派井波別院 瑞泉寺 しんしゅうおおたにはいなみべついん ずいせんじ
TEL.0763-82-0004
住所/富山県南砺市井波3050
拝観時間/9:00~ 16:30 境内無休
拝観料/大人500円
05 手仕事の豊かさを伝えるショップギャラリー
木彫りの器やカトラリーを中心に、日々の暮らしを豊かにする手仕事をラインナップ。Bed and Craft、nomi で使用している照明や器もここで購入できます。冬は干し柿、夏はそうめんと、四季折々のご当地食材も充実。お店を通じて、この土地の豊かさに触れてみては。
COLUMN_町のいたるところに木彫りの看板が!
お店の看板はもちろん、個人宅の表札、バスの標識、町内会の掲示板まで。日本で最も木彫刻師の多い町・井波では、なんでも木を彫って作るのが当たり前。瑞泉寺へと続く八日町通りには、これでもかというほど木彫りの看板がありますが、なかでも目につくのが猫モチーフです。お酒を徳利から杯に注ぐ猫、魚をくわえた猫など、その数20 体以上。個性豊かな猫たちを探しながらの町歩きも楽しみのひとつです。
井波の拠点はこちら_まちやど「Bed and Craft」
日本有数の木彫りの町・富山県南砺市井波にある、職人に弟子入りできる宿。町に分散する6つの宿泊棟は木彫り、漆芸、陶芸などの作家のギャラリーを兼ね、手仕事の美を間近に感じることができる。
DATA
TEL.0763-77-4138
住所/富山県南砺市本町3-41
料金/1泊1棟貸し切り KIN-NAKA、taë ともに1名19000 円~ (平日1 室2名利用の場合/朝食付き)
●東京からのアクセス/東京駅より金沢駅まで150分、加越能バスに乗り換えて約75分、BnCラウンジまで徒歩5分
PHOTO/MASAHIRO SHIMAZAKI WRITING/NAOKO OGAWA
※メトロミニッツ2022年3月号特集「まちやどステイケーション」より転載