ローカルの日常を訪ねる「ステイケーション」。滞在中に出会える、その町ならではの朝の風景をフォトグラファー嶋崎征弘さんの一枚の写真と文でお届けします。今号は、素敵なコーヒー店が点在する、愛知県名古屋市の「coffee shop KAKO」を訪ねました。老舗喫茶店のおいしいコーヒーとパンのモーニングをご紹介します
この時季は、春を待ちわび、花粉と睨み合い、まだまだ寒いのに、暖かくなったねとついつい薄着で出かけてしまう。ただ朝は、凍えるほどの寒さではなく、意外にスッと起きられてしまう。朝食を食べに出るには、ほどよい季節。
3月6日、モーニングの聖地・名古屋へ。駅から出て、街を歩くのは初めてのこと。来年で50周年を迎えるcoffee shop KAKO さんへ。
店内東と南には、時間帯によって多彩な表情を見せるステンドグラス。メニューは、あんこ、ホイップ、季節のフルーツコンフィチュール(すべて自家製)がのった、4種のバタートーストとブレンドコーヒー。苦みのキリッと効いた深煎りのコーヒーと丁度よい甘さのトースト。なかでも創業当時から続く、オレンジマーマレードは、苦みを抑えた滑らかな口当たりだ。マスター曰く、3時間の茹でこぼしが鍵らしい。
常連さんの中には四世代通っている方々も。
KAKOの変わらない味は、世代を超えて共有されていく。
このまま、五世代、六世代とバトンをつないでほしい。
今回訪れたスポット:愛知県名古屋市「coffee shop KAKO」
名古屋駅にほど近い、地元でも知られた老舗の純喫茶店。こだわりの自家焙煎コーヒーがとにかくおいしい。モーニングでは見た目もかわいい、写真のシャンティールージュスペシャルをおともにどうぞ。
coffee shop KAKO
TEL.052-586-0239
愛知県名古屋市中村区名駅5-16-17 花車ビル南館1F
営業時間:7:00 ~ 19:00 土・日・祝~ 17:00 *モーニングは~ 11:00
PHOTO&TEXT/MASAHIRO SHIMAZAKI
※メトロミニッツ2021年4月号「ローカルモーニング」より転載