豊かな暮らしのヒントは「ローカルの日常」にある
毎月20日に東京メトロ駅構内のラックで無料配布を続けている「メトロミニッツ」が、久しぶりにリニューアルをしました。新しいコンセプトは「豊かな暮らしのヒントは『ローカルの日常』にある」。わたしたちの毎日は(特に首都圏で毎日を過ごす方には共感いただけると思いますが)、どこか慌ただしく、同じところをぐるぐると廻るジェットコースターに乗っているような気分になることがあります。それはなぜか? ひとえにわたしたちが毎日を過ごすスピード感覚と、わたしたちを取りまく環境、情報伝達のテクノロジー(SNSはいい例ですね)、AIの進化…そういったものの進化のスピード感に、大きな差ができているからだと、そんなふうに思います。そのスピード変化に抗うことはなかなかできませんが、ほんの少し、意識を変えることはできるのではないか、そんな思いで新しいメトロミニッツを始めました
自分の住む「都市単位」じゃなく「日本」に住んでいると考えてみる
そんなふうに新しいメトロミニッツを創ろうと考えたときに、思ったことがひとつあります。それは「わたしたちを窮屈にしているのは、わたしたちが無意識のうちに自分の生活圏を自ら狭めているからだ」ということでした。わたしたちはみんな「それなりに」忙しくて、どうしても同じ場所に留まり、そこが世界だと思い込んでしまっている。特にこの1年は新型コロナウィルスの影響で物理的な移動の制限を余儀なくされたので、その感覚は強かったと思います。でも、日本という国はわたしたちが思っている以上に広くて、多様性に満ちています。東北で日常的に食べられているものと、九州の食卓に並ぶものは、ずいぶん違う。それはもちろんあなたの家の食卓ともきっと違っています。その違いは、なんと豊かなことでしょうか? わたしたちが日本に住んでいると感じることができたら、きっとわたしたちの暮らしも、今より少し豊かになる。そう思って、日本中のコンテンツをこの都会のメディアに込めようと、そう思い立ちました。
新しいメトロミニッツにご期待ください
メトロミニッツの編集チームは、日本中の多様性に満ちたコンテンツを探して、集めて、それをみなさんにお届けすべく、もう動き出しています。毎月20日に東京メトロのラックに会いに来てください。そこにはわたしたちが自分の足で探し、自分の目や口や心で確かめ、自分たちが感動したコンテンツが集められています。SNSや動画に代表される「早くて即効性のある」コンテンツで溢れている毎日ですが、それに比べて、ずいぶん時間をかけて探したコンテンツが並んでいます。でも、もしかしてそれは時間をかけただけ、深くて味わいのあるものになっているかもしれません。即効性より遅効性のあるものになっているかもしれません。そしてそういう少し「遅い」ものを毎日の中に取り込んでいくというのも、わたしたちが思っている以上に暮らしを豊かにしてくれるのではないか。そんなことを思いながら、今日も焦らずみんなでコンテンツを探しに出かけようと思います。