「ミード(MEAD/蜂蜜酒)」は、日本ではまだあまり知られていないけれど、はちみつのお酒と聞くだけでおいしそうだし、なんだか体にもよさそう。香りは蜂蜜そのもので、想像した通りの甘さのものもあれば、食事にも合うスッキリとしたものもあり、ワインのように沼にハマる予感! 今回は、日本ミード協会理事&ハニーハンター・市川拓三郎さんに聞いた、じわじわと人気上昇中のミードの魅力とおすすめのミードをご紹介。
トレンドワード01:お酒「ミード」
蜂蜜・水・酵母。ミードは自然そのものから生まれた“人類最古のお酒”
ミードは、はちみつに水と酵母だけを加えて発酵させてできる、シンプルなつくり方の醸造酒。
「ハネムーンを『蜜月』と書くことは知られていますが、新婚夫婦が1カ月かけてミードを造ることが由来だといわれています。なので結婚祝いとしてもおすすめなんですよ」と市川さん。
ヨーロッパでは古くから親しまれているそうだけど、日本での注目度は?
「日本ではまず、魔法学校の映画や、中世を舞台にしたゲームで注目されました。また、最近はクラフトビールの流行の影響で、クラフト感のあるミードを造る国内の酒蔵も増えています。当社で扱っているミードの売れ行きからもブームの兆しは確かに感じられますね」という市川さんは、ハニーハンターとして国内外を飛び回り、2024年には自らミードの醸造所を立ち上げる予定。
「飲み方は、常温ストレートやロック、ソーダ割などはもちろん、スパイスを入れたりしてホットにしてもおいしいですよ。フードはチーズや肉など、はちみつが合うものに合わせるのがおすすめ」とのこと。いよいよミードブームに火が付くかも? これからが楽しみ!
ハニーハンター・市川さんおすすめのミード5選
日本酒の伝統と技術で世界に称賛されるミードに。「天鷹 蜂蜜酒」
国産蜂蜜と米こうじを使用した、日本酒の名酒蔵ならではのミード。まろやかで優しい味わいは、チーズやスイーツはもちろん、煮物などの和食にも合いそう。世界最大級のミード専門コンテスト「メイザー・カップ」での受賞歴もあり、世界も認める日本産ミードとして話題に。さらに、バラの花を漬け込んだ深紅のミード「【九尾】Flora~Rosa~」は、VTuberとコラボした数量限定品で、「メイザー・カップ2023」で日本初の総合1位を獲得。
美人のヒミツはこのミードから?「シークレット・オブ・クレオパトラ」
日本で初めて商品としてミードを造ったといわれているのが、高知県にある菊水酒造。その中でも最初のミードがこちら。古代エジプトでは養蜂が行われていて、クレオパトラも美容と健康のために蜂蜜を愛していたのだとか。甘さと酸味のバランスが良くスッキリとした味わいは、ロックでもソーダで割ってもおいしくいただける。もしかしたら彼女もミードを飲んでいたかもしれない、なんて想像しながら高貴な黄金色に輝くミードをじっくりと味わいたい。
蜂蜜専門店が手がけたミードを種類ごとに飲み比べ。「はちみつのお酒」シリーズ
単一の花の種類から採れた蜂蜜で造られた、蜂蜜専門店ならではのミード。「大地」は北海道で採れる菩提樹の蜂蜜から造られていて、ハーブのような爽やかな味わい。「恋紅」は、山形県のサクランボの花から採れた蜂蜜から造られていて、サクランボの実のような甘酸っぱい香りと味が印象的。「蜜栗」は、栗の花から採れた蜂蜜独特のドライな苦味も感じられる大人の味わい。飲み比べてみると、蜂蜜の種類でこんなにも違うのかと驚くはず。
「はちみつのお酒」シリーズ/金市商店
はちみつのお酒 大地(だいち)
容量:250mL
価格:2200円
アルコール度数:12%
はちみつのお酒 恋紅(こいべに)
容量:250mL
価格:2420円
アルコール度数:9%
はちみつのお酒 蜜栗(みつり)
容量:250mL
価格:2420円
アルコール度数:10%
炭酸&フレーバー付き、新感覚の缶入りミード「ゴスネル オブ ロンドン」
炭酸を加えて低アルコールに仕上げた、そのまま飲める缶入りタイプのミード。ホップやレモンと塩、アッサムティーなどさまざまなフレーバーがあるので、好みで選んでカジュアルに楽しめる。砂糖・合成着色料・合成香料・亜硫酸塩・グルテンフリーなのも嬉しい。日本で新登場のワイルドフラワーは、45種類の植物の蜂蜜から造られたノンフレーバータイプ。イギリスならではのカラフルでアーティスティックなパッケージデザインもおしゃれ。
ゴスネル オブ ロンドン/ミラベル
ワイルドフラワー(イエロー)
容量:440ml
価格:979円
アルコール度数:4%
ホップ(グリーン)、シトラシー(ブルー)、サワー(オレンジ)、ハイビスカス(ピンク)
容量:330ml
価格:759円
アルコール度数:4%
本場・ポーランドで受け継がれてきた味も色も超濃厚なミード「プゥトラク ルベルスキ」
ミードづくりが盛んなポーランドでは、古くから王侯貴族だけに振舞われる秘伝の酒として濃厚なミードが受け継がれてきたのだそう。蜂蜜をたっぷりと使用し、森のベリーのシロップを加えて6年以上かけて熟成させた「プゥトラク(最も濃厚な)」等級のミードは、とろりとした極甘&濃厚な味わい。藤かごに包まれた古風なたたずまいは、まさに中世の物語に出てきそう。まずはそのまま、ガツンと来る香りと味を楽しんで。ロックやお湯割りもおすすめ。
今回教えてくれたのは・・・
ハニーハンター・市川拓三郎さん
日本ミード協会理事、1930年創業の蜂蜜屋「金市商店」三代目社長。自らハニーハンターとして、良質な蜂蜜を探して日本や世界中を飛び回る中、ミードの魅力を発見。日本で先駆けて国内外のミードを取り扱い、魅力を伝え続けている。京都の「蜂蜜専門店ミールミィ」では、市川さんが仕入れた蜂蜜やミードが購入できるほか、三条本店のカフェスペースでもミードと蜂蜜の飲み比べセットがいただける。2024年3月にはミード専門醸造所もオープン予定。
- ホームページ
- 蜂蜜専門店ミールミィ
- @mielmie__
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