江戸時代から続く日本舞踊の宗家藤間流八世宗家で、歌舞伎の振付師の家系でもある藤間勘十郎。最近では舞台の演出も手掛け、歌舞伎と初音ミクとのコラボや、歌舞伎とオペラが融合した市川海老蔵出演『源氏物語』、シェイクスピア『ハムレット』の音楽劇などでも才能を発揮している。今回はそんな藤間勘十郎の貴重な舞踊を公開。体の動かし方ひとつでその役柄を生み出す、細やかで美しい日本の伝統芸能に触れてみて。
舞台の演出、脚本、作曲、演奏までこなす、天才舞踊家の美しき舞にうっとり
約400年の歴史がある“日本舞踊”は、歌舞伎の舞踊をはじめとする舞台で表現される舞踊のことで、古代から現代に至る日本の芸能の集大成とも言われている。今回は、日本舞踊の中でも、衣裳や道具などを使わずに、体の動かし方ひとつで役柄を表現する“素踊り”の代表的な演目「鏡獅子」を披露。手の開き方ひとつとってもその役柄が伝わるという、手や足の指先まで意識した芸で、日本ならではの美を改めて感じてみては?
【「鏡獅子」あらすじ】
新年を迎えた江戸城大奥で行われる「お鏡曳き」の日。小姓の弥生は将軍の御前で踊りを披露することになる。はじめは恥ずかしがる弥生(やよい)だったが、2枚扇の踊りを優美に踊って見せると、傍らに飾った獅子頭を取り上げる。舞ううちに獅子の精の魂が乗り移り、獅子頭が弥生の意思と関係なく動き始め・・・。
藤間 勘十郎(ふじま かんじゅうろう)
1980年生まれ。日本舞踊宗家藤間流家元、歌舞伎舞踊振付師。
(日本舞踊には約200もの流派があり、その中で5大流派と呼ばれているのが、花柳流、藤間流、若柳流、西川流、坂東流である。)
たくさんの振付作品を残した人間国宝の6世藤間勘十郎を祖父に、現在も活躍中の歌舞伎舞踊振付師3世藤間勘祖(かんそ)を母に持つ。3歳で藤間凌を名乗り初舞台に立つ。22歳で8世勘十郎を襲名。2007年、フランス・オペラ座の歌舞伎公演に振付師として参加。2016年のニコニコ超歌舞伎では、中村獅童とボーカロイド・初音ミクとの競演『今昔饗宴千本桜』の演出を手掛けるなど幅広い活躍を見せる。「宗家藤間流藤間勘十郎 公式HP」
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WRITING/MAKIKO FUNASAKA