東京からいちばん近い南国といわれる八丈島は、日常を忘れてのんびり過ごすのにぴったりの場所。今回は“どこにもない旅をみんなで作る”Webサービスtrippiece(トリッピース)で、コミュニティマネージャーとして活躍する旅の達人・堀真菜実さんが、つかの間の“島暮らし”が体験できるローカルトリップを提案してくれました。この記事では暮らすように八丈島を楽しむためのモデルコースと、特におすすめのスポットを紹介します
恋人と暮らすように旅をする、八丈島2泊4日旅のポイントは?
八丈島へ訪れるなら、のんびり“島時間”を過ごすローカルトリップがおすすめと堀さん。地元の人と同じアイテムを身に着けたり、あえてホテルではなく一棟貸しの宿に泊まって、島で採れた食材を使ってふたりでごはんを作ったり。今回はスケジュールもゆったり目に組んで、島ならではの衣・食・住を体験する、贅沢な旅を楽しんで。
■交通について
今回は、東海汽船の大型客船「橘丸」を利用。東京・竹芝客船ターミナルより10時間20分で八丈島に到着。料金は往復16540円~(2019年11月の2等室運賃。客室のグレードにより異なる)。島内の移動はレンタカーを利用するのが◎。
2泊4日の八丈島のローカルLOVE旅モデル行程表
【1日目】
22:30 竹芝客船ターミナル出発
【2日目】
08:55 八丈島到着
09:30 レンタカー手続き
09:45 雑貨屋ラミでデコギョサン体験
10:30 夜ごはんの食材集め&島獲れ魚のランチ
14:30 空間舎 in Long Beach 1983で休憩
16:00 八丈島180 -one eighty-にチェックイン
19:00 自炊ごはん&宿泊
【3日目】
10:00 宿を出発
10:30 八丈民芸やましたで黄八丈織物体験
12:30 PIZZA PARADISOでランチ
14:00 島内散策&宿で休憩
17:00 島料理を楽しめる、八丈島郷土料理梁山泊で夜ごはん
20:00 みはらしの湯で星空を眺めながら温泉タイム
【4日目】
10:00 宿をチェックアウト
10:30 島内をドライブしながら、絶景スポット・南原千畳岩海岸へ
11:15 足湯きらめきで休憩した後にランチ
12:50 レンタカーを返却
13:55 八丈島空港出発
14:50 羽田空港到着
恋人と過ごす八丈島の旅 1日目&2日目の見どころ
世界に一足だけ!島暮らしに欠かせない“ギョサン”を自分好みにカスタマイズ
八丈島に到着したら、島ならではのクラフト体験ができる雑貨屋ラミへ。溶岩と貝殻のアクセサリーや、ガラスのトンボ玉作りなど、さまざまなプログラムの中から今回は、島の人たちも愛用する“ギョサン”に好きなパーツを付けるギョサンデコに挑戦。パーツを選んだら10分程度で付けてくれるから、その日のうちに持ち帰れる。世界にたったひとつのオリジナルサンダルを作ろう。
「温暖な気候の八丈島では、真冬以外はギョサンで過ごす人も多いそう。そんな島の文化を身につけて、旅をスタート! カラフルでパーツの種類も豊富だから、ふたりでおしゃべりしながら選ぶと盛り上がりますよ。ギョサンの色は40種類以上。同じ色のギョサンを選んだり、メインのパーツを揃えたり。島ならではのペアルックを楽しんで」(堀さん)
雑貨屋ラミ
TEL.090-5438-1187
住所/東京都八丈島八丈町三根4594-1
受付時間/9:00~18:00(デコギョサンは予約不要。そのほかの体験教室は完全予約制)※ショップの営業時間は13:00~18:00までとなります
定休日/不定休
料金/ギョサン代(1足800円~)+パーツ代500円~
アクセス/八丈島空港より車で約3分
ネットで半年待ちの人気商品・うみかぜ椎茸や、おなじみのくさやも!島が誇る食材を調達しよう
デコレーションされたギョサンを受け取ったら、島巡りに出発。今回はキッチン付きの一軒家に泊まるので、ドライブしながら夜ごはんの食材を調達して、夕食はふたりで一緒に島料理作りにチャレンジしよう! 地元の人も行くスーパーマーケットに立ち寄ったり、えこ・あぐりまーとや大竜ファームなど、観光しながら島の味が集められる地元のお店にも訪れて。
「島の野菜やフルーツを調達するならえこ・あぐりまーとがおすすめ。島の特産品がたくさん販売されているのはもちろん、植物園やカフェも併設されていて、休憩しながら夜ごはんの相談もできそう。カフェで販売している八丈ジャージーアイス230円を片手にひと息ついて。八丈島の海風を浴びて育った、大竜ファームの“うみかぜ椎茸”は、高ミネラルで甘みがあり、島外からも注文が殺到するほどの人気商品。そして、八丈の島食材といえば“くさや”ははずせません! くさやの加工工場が併設された藍ヶ江(あいがえ)水産では、臭みがなく、ふっくらジューシーなくさやを販売中。くさや初挑戦の人でも食べやすいですよ。また、おいしい島魚の定食が食べられるスポットとしても人気。八丈島の郷土料理・島寿司をアレンジした炙り島寿司はここだけのメニューなんです」(堀さん)
食材集めに立ち寄ったお店
■えこ・あぐりまーと
TEL.04996-7-1808
住所/東京都八丈島八丈町中之郷3201-2
営業時間/10:00~16:00 ※1/1 12:00〜16:00
定休日/中之郷三社神社例祭の当日(毎年11月最終土・日開催)
アクセス/雑貨屋ラミより車で約21分
公式Twitter/えこ・あぐりまーと
■大竜ファーム
だいりゅうファーム
TEL.04996-7-0136
住所/東京都八丈島八丈町中之郷1650
営業時間/要問合せ
定休日/なし
料金/550円(ファーム見学料)
アクセス/えこ・あぐりまーとより車で約5分
公式HP/大竜ファーム
■藍ヶ江水産
あいがえすいさん
TEL.04996-2-2745
住所/東京都八丈島八丈町大賀郷2333
営業時間/ランチ11:30~14:00 居酒屋17:00~21:00(20:30LO) お土産販売10:00~21:00
定休日/日
アクセス/大竜ファームより車で約14分
公式HP/藍ヶ江水産
島素材を生かしたドリンクやスイーツをいただきながら、ほっとひと息
夜ごはんの食材を集めたら、海の近くに建つアンティークカフェ空間舎 in Long Beach 1983でひと休み。木の温もりあふれる建物はオーナーによるセルフビルドで、ルーフトップからは海が一望できる。明日葉のチーズケーキやコーヒーぜんざいなど手作りのスイーツのほか、土~水限定で提供される八丈ジャージー牛乳を使ったドリンクもおすすめ。
「フレンドリーなオーナーのお家に招かれたような、居心地のいい空間で、おいしいコーヒーやスイーツがいただけます。広いテラスでBBQができたり、夏は天然氷のかき氷、秋~春は八丈ジャージー牛乳のジェラートもいただけますよ。店内奥にはオーナーが世界中で買い付けてきた雑貨を販売するスペースも要チェック」(堀さん)
空間舎 in Long Beach 1983
くうかんしゃ
TEL.04996-2-4154
住所/東京都八丈島八丈町大賀郷7395-4
営業時間/13:00~18:00
定休日/金、2/1~2/28
アクセス/藍ヶ江水産より車で約10分
恋人と過ごす八丈島の旅 3日目の見どころ
古くから受け継がれる伝統工芸“黄八丈”の手織りに挑戦
朝はゆっくり過ごし、チェックアウトしたら八丈民芸やましたへ。こちらでは、八丈島の伝統的な織物である黄八丈を使った民芸品が購入できるだけでなく、手織り体験も可能。島に自生する植物を使って黄色、樺色、黒色に染めた糸で織る黄八丈は昔ながらの格子模様や、華やかなチェックなど多彩なデザインが魅力。
「職人さんがていねいに教えてくれるから、初心者でも安心! ふたり並んで織ったお揃いのコースターは、旅から帰った後も思い出になるはず。お店で販売しているアイテムを見ながら、どんな模様を作りたいかをイメージしておくとスムーズですよ。選ぶ糸の色によって仕上がりも全然違うのがおもしろい! 織ったものを互いにプレゼントするのもよさそうです」(堀さん)
八丈民芸やました
TEL.04996-2-3476
住所/東京都八丈島八丈町三根1029-7
営業時間/9:00~17:00(体験9:30~16:30)※要予約
料金/3300円~
定休日/不定休
アクセス/八丈島180 -one eighty-より車で約14分
縁はもっちり、中心はパリッと焼けた本格ナポリピッツァに舌鼓
島でいただく最後のごはんはPIZZA PARADISOで石窯で焼く本格ナポリピッツァを。アフリカンアートが飾られたオシャレな空間は、オーナー夫妻の手作り。マルゲリータやマリナーラなど、常時約15種類が揃うピッツァをはじめ、ドルチェのティラミスも人気。
「こちらでぜひ食べてほしいのは、八丈ジャージーミルクで作ったモッツァレラチーズと、地元産ミニトマトとバジルをたっぷり使った数量限定のピッツァDorata(ドラータ)1630円。島の豊かな恵みがギュッと詰まった1枚を堪能してください」(堀さん)
PIZZA PARADISO
TEL.04996-9-5885
住所/東京都八丈島八丈町大賀郷4981-1
営業時間/11:30~14:00、17:30~22:00(21:30LO)
定休日/水
アクセス/八丈民芸やましたより車で約9分
恋人と過ごす八丈島の旅 4日目の見どころ
八丈島のダイナミックな自然を間近に!南原千畳岩海岸で火山のパワーを感じよう
八丈富士噴火の溶岩が海に流れ込み、冷えて固まったという南原千畳岩海岸。長さ500m、幅100mの範囲に渡って続く黒い溶岩の台地の向こうに大きな海が広がり、壮大な景色を楽しむことができる。夕日や星空観察スポットとしても人気が高い場所。遠くに見える八丈小島と一緒に絶景写真を撮ってみて。
「黒い溶岩台地に波が打ち付ける絶景は圧倒されます。CMの舞台にもなっていたので、見たことがあるかも。ごつごつした岩場が続くから、手を取り合って海辺をゆっくり散歩しよう」
南原千畳岩海岸
住所/東京都八丈島八丈町大賀郷付近
アクセス/八丈島180 -one eighty-より車で約8分
島の人も通う絶景足湯スポットで、旅の疲れを癒そう
帰りの飛行機に乗る前に立ち寄りたいのが、太平洋を望む開放的な場所に作られた足湯きらめき。無料で利用できる足湯スポットで、“きらめき”という名前は、足湯がある藍ヶ江のきらきらした海に由来。訪れる島の人たちとおしゃべりを楽しんだり、運がよければ、海を泳ぐクジラが見えることも。
「足湯に浸かりながら、のんびりと八丈島の絶景を満喫できる絶景スポット。目の前に広がる雄大な海を眺めながら、ふたりで楽しかった旅の思い出を振り返ったり、島で過ごす最後のひとときを惜しんで」(堀さん)
恋人で過ごすのにおすすめの宿
オーシャンビューの一軒家を貸し切って、ふたりきりで過ごす贅沢を堪能しよう
海と山に挟まれた立地にある隠れ家のようなオーシャンビューの八丈島180 -one eighty-は、一軒家を丸ごと借りることができる貸別荘。窓からの景色を大切にしていて、座卓や座椅子など、あえて視線を低く抑えたというリビングの窓からは、海に浮かぶ八丈小島を一望。移りゆく海景はいつまでも眺めたくなる美しさ。キッチンや冷蔵庫、調理器具一式などが備え付けられているから、長期滞在もおすすめ。島内をめぐって集めた食材を自由に調理したり、ふたりのペースで“島で暮らす”体験を楽しんで。
■八丈島180 -one eighty-
はちじょうじまワンエイティ
住所/東京都八丈島八丈町大賀郷
料金/1泊2日15920円~
アクセス/八丈島空港より車で約10分
公式HP/八丈島180 -one eighty-
今回紹介してくれた縁結びプランナー_堀真菜実さん
- trippieceコミュニティマネージャー。“どこにもない旅を、みんなでつくる。”をコンセプトに、参加者全員が“はじめまして”で始まるツアーやイベントを企画・運営。GW弾丸世界一周ツアーや、誰も知らない●●地域の穴場旅などこれまでに200以上の旅をプロデュースしている。NHK番組「ひるまえほっと」などのメディアにも出演。
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