まずは筆記テスト!?カカオ豆の特徴を知る
「手作りチョコ」と聞くと、チョコレートを湯せんで溶かして冷やして固めて・・・を想像しますが、こちらのワークショップではカカオ豆の皮むきに粉砕、チョコレートの生地調合、成型と、カカオ豆がチョコレートになるまでの工程を楽しめます。少人数(取材時は6名参加、最小催行人数5名)で体験できるうえ、ミニマルの先生がやさしくサポートしてくれるので、初心者&不器用さんも安心です。
早速チョコ作りスタートと思いきや、全員に紙が配られ、なんと筆記テストが始まりました。問題は、カカオ豆が育つ条件やチョコレート作りの工程など、初見ではかなり難しい内容。参加者みんなで「わからない!」を連発しながらもわいわい解き進めていくさまに、なんだか学生時代を思い出しました。
カカオの基礎知識について学んだら、本物のカカオ豆が登場。今回は「ハイチ産」と「ベトナム産」のカカオ豆を使用し、2班に分かれてチョコレートを作っていきます。まずは、カカオ豆の皮をひとつひとつ手むきするところから。指に力を入れすぎるとカカオ豆が割れてしまうので加減が難しいですが、きれいにむけたときの喜びもひとしおです。
「カカオマス」のお味は?チョコの生地を作る
ワークショップでは、皮をむいたカカオ豆をフードプロセッサーで粉砕しました。念入りに砕き続けていくと、カカオバターと呼ばれる油分が溶け出し、ペースト状に変化。これがチョコレートの原料になる「カカオマス」です。
ベトナム産カカオ豆は、この時点で味見すると、かなり酸っぱく目が覚めるようなお味。カカオのフルーツ感がダイレクトに伝わってきました。カカオマスの状態を味わえるのも、ワークショップならではかも。ここに砂糖を入れて、チョコレートの生地を作ります。砂糖を入れてから味見しなおすと、食べ慣れたチョコレートの味にぐっと近づきました。
完成品はお持ち帰りOK。こだわりチョコの完成
でき上がった生地は、計量しながら型に入れ、テーブルにトントンと当ててきれいにならします。これを冷やして固めると、ビーントゥバーチョコレートの完成です。
作ったチョコレートはお土産として持ち帰りOK。テンパリング(温度調整)の工程を省略しているので少々溶けやすくはありますが、冷蔵庫で約1週間寝かせると味が熟成してまろやかになるそう。ワークショップが終わった後も、自分の作ったチョコレートが育つ楽しみが残ります。
チョコレート選びが楽しくなる!ワークショップで学んだ2つのこと
【学び1】カカオの産地によって味が異なる
ワークショップでは、カカオ豆からチョコを作る貴重な経験ができただけでなく、今後のチョコレートライフを向上させる学びが2つありました。
まず、カカオの産地ごとの特徴を知れば、それを基準に好きなテイストのチョコレートを選べるようになりそうです。今回で言うと、ベトナム産のカカオは酸味や苦味、香りがしっかりしており、カシスのような味わい。対するハイチ産は比較的まろやかで、ナッツに近い香ばしさ&親しみやすさがありました。カカオ豆の産地は他にもさまざまなので、食べ比べて自分の好きな産地を見つけるのも楽しそうです。
ちなみに、スーパーやコンビニで売られているような一般的なチョコレートには、ガーナ産のカカオ豆が使われていることが多いそう。馴染み深い味を求めるなら、ガーナ産を選ぶのも良いかもしれません。
【学び2】作り方によって味わいも変わる
チョコレートは、使う砂糖の量によって濃度が変わります。例えば、100gのカカオに40gの砂糖を入れれば濃度は71%。カカオが80gなら濃度66%。数字だけ見ると実感しにくいですが、実際に食べ比べると印象はまるで異なります。もちろん、砂糖が多ければ甘さは強くなりますが、ほかにもベトナム産はカシス感、ハイチ産はナッツ感がより前に出るのを感じました。ある程度の量の砂糖は、かえってカカオの個性を引き立たせるようです。
また、同じ濃度のチョコレートでも、粒が粗いものと細かいものでは味の印象が変わります。こちらも実際に食べ比べましたが、粗いものはザクザクとした食感で、カカオの渋みも感じるワイルドなお味に。細かいものは口当たりなめらかで食べやすいチョコレートになっていました。
「その日の体調や気分、時間帯によっても食べたいチョコは変わるものなんです」と先生。今回、チョコレートができあがるまでの工程を学んだことで、専門店の裏側を覗けただけでなく”今自分が本当に食べたいチョコレート"を選ぶためのヒントがもらえました。カカオとチョコレートを知るワークショップ、すべてのチョコ愛好家におすすめです!
イベントDATA
- イベント名
- カカオ豆からの手作りチョコレートワークショップ
- 開催場所
- 東京都中央区銀座3-8-13 Minimal銀座店
- 開催日程
- 月2~3回程度の不定期開催
※日程の確認&参加申し込みは公式ホームページにて
- 備考
- ※富ヶ谷本店、池袋会場でも不定期開催
- 参加費
- 5500円
WRITING/KANA FUJIYA(OZmall)