鉄子kamopanが語るJR中央東線(東京駅-塩尻駅間)

大曲のカーブを走るハイブリッドキハ

みなさんこんにちは。鉄道大好きkamopanです。休日は乗り鉄、撮り鉄をマイペースに楽しんでいます。この鉄道図鑑は、私がみなさんにおすすめしたい路線をピックアップし、独自の視点で解説させていただき、鉄道の魅力を少しでもお伝えできればと思い、作成しました。お楽しみいただけたら嬉しいです。
今回は中央東線についてお伝えしたいと思います。

更新日:2019/04/09

中央東線を走るE353系

中央東線(中央本線)とは

起点駅:JR東京駅(東京都千代田区)
終点駅:JR塩尻駅(長野県塩尻市)
営業キロ:222.1 km
駅数:70駅
JR東日本旅客鉄道

中央本線は、東京都千代田区の東京駅から、長野県塩尻市の塩尻駅を経由して愛知県名古屋市中村区の名古屋駅までを結ぶ路線ですが、このうち東京駅-塩尻駅間は東日本旅客鉄道(JR東日本)、塩尻駅 - 名古屋駅間は東海旅客鉄道(JR東海)の管轄となっていて、前者は「中央東線」、後者は「中央西線」と呼ばれています。

中央東線を走っている列車たち

特急あずさ(E353系電車)

特急あずさ(E353系電車)

2017年12月23日から営業運転を開始した、デビューして間もない特急専用車両です。
2019年3月16日のダイヤ改正で、中央東線の特急「あずさ」「かいじ」用車両は、一部の臨時列車を除き全てこの車に統一され、「スーパーあずさ」はこのダイヤ改正で廃止となりました。また、新設された富士急行線に直通する特急「富士回遊」と、「中央ライナー・青梅ライナー」に代わる特急「はちおうじ」「おうめ」での運用も開始しました。またこれに伴い、中央東線の特急は全席指定席化されました。
中央東線はカーブが多く、その中でどれだけスピードを出せるのかが重要な問題なのですが、この車両は、構造上さまざまな工夫が施されており、カーブを曲がるときの傾きがあまり感じられなく、快適な乗り心地になっています。
従来の「スーパーあずさ」で活躍していた車両は、振り子式という仕組みで車体を傾けてカーブを曲がっていたのですが、鉄道ファンとしてはその方が山岳地帯を走っている感じが伝わってきて楽しかったと思う方もいるのではと思います・・・。

211系電車長野色

211系電車長野色

211系電車は、1985年に登場した直流近郊形電車。国鉄時代に誕生した形式なのです。LED化されていない、「普通」という大きな幕、やたらにフカフカなシートに萌えます。更新車というかたちで生まれ変わりながらも、新型車両の導入により余った編成が、他の路線にたくさん行っています。東日本エリアでは両毛線や吾妻線、東海エリアでは東海道本線で今でも現役で活躍してます。中央線では、八王子あたりから見かけることができます。長野エリアでは、中央東線のほかにも、大糸線や篠ノ井線などで活躍してます。
そして、この長野色カラーは、長野エリアでしか見ることができません。
この長野色というカラー、個人的にとても好きです。211系の先輩にあたる115系電車も同じカラーで長野エリアで活躍してましたが、数年前に引退してしまいました。このカラーを見ると、長野方面を旅しているいう実感がわいてきて、旅情を掻き立ててくれます。 ただ、ロングシート(座席が一列に並んでいる列車のこと。通勤都市圏を走る電車に多い。)仕様の場合が多く、乗っても正直都内の電車と何が違うのかと、感じられる方も多いかもしれないです・・・もちろん、車窓は楽しめますし、全く旅情が感じられないわけではありません!

E233系電車0番台

E233系電車0番台

この車両は、首都圏の至る所で走っているので、首都圏在住の方は、知らない方はいないのではないでしょうか。例えば、京浜東北線、東海道本線、常磐線、京王線など・・・本当に多くの場所で活躍しています。また、このE233系電車がはじめて投入されたのが、中央線快速系統の0番台です。0番台というのは、基本番台とも言いますが、他の番台が登場すると最初の形式を0番台と呼ばれるようになります。0番台の次は、1000番台(京浜東北線)、2000番台(常磐線)・・・というように、4ケタの数字が用いられています。これは、1つの形式が大量に製造される車両において、飛番の回避に有効であるからと言われています。
この車両が登場する前に、首都圏の通勤用近郊形車両として、E231系電車が登場しましたが、それをさらに進化・発展させた車両として開発されました。両車の違いは、パッと見ただけでは気づかないかもしれません。ですが、安全面の向上、故障や事故などの更なる対策、加減速性能の向上、行き先表示器のフルカラーLED化など、改善面が多くあります。また、前面のデザインはけっこう違うので、どこが違うか、見比べれてみるのも楽しいと思います。

ホリデー快速ビューやまなし(215系)

ホリデー快速ビューやまなし(215系)

平日は通勤ライナー列車として活躍し、3月から11月までの土曜・休日に、新宿-小淵沢駅間を1往復しています。
もともとは東海道本線の通勤時の混雑緩和の目的で、オール2階建て車両で利用客からは好評だったようですが、片側2ドアで乗降りに時間がかかる事や、10両という、東海道線内では比較的短い編成などの問題で、遅延が目立つようになり、活躍の場を変更するなど、なかなかかわいそうな歴史を辿ってきてます。個人的には、車体のカラーや、クロスシート(座席が向かい合わせになっているもの)であることから、休日に山梨エリアで活躍しているほうが似合っていると感じてます。ちなみに、シートはフランス製だそうです(鉄友情報)。
ホリデー快速ビューやまなしは、その名の通り「快速」という種別のため、特急料金がかかりません。自由席は、車両前方1号車から3号車と、後方8号車から10号車、指定席は6号車と7号車、グリーン車指定席は4号車と5号車です。指定席を利用する場合、乗車券の他に指定席券を、グリーン車を利用する場合、グリーン車指定券が別途で必要になります。
オール2階建てなので、2回の席を確保できれば、中央線の素晴らしい車窓を上から見下ろすことが出来、とても人気があります。特に青春18きっぷのシーズンは大変混雑するので、ご乗車の際は、事前に指定券を確保しておくことをお勧めします。

リゾートやまどり(国鉄485系電車)

リゾートやまどり(国鉄485系電車)

普段は群馬エリアで活躍しているのですが、たまに、高崎-河口湖駅間を走る事があります(時刻表をチェック)。
この車両、国鉄時代の名車485系の改造車なのですが、車内はとてもきれいにリニューアルされていて、キッズルームや畳のミーティングルームなども設置されています。鉄道ファン目線での萌えポイントとしては、やはり展望室があることです。運転台の向こうに広がる、前面展望の雄大な景色は、たまりません。
また、前述の「ホリデー快速ビューやまなし」と同じく、快速扱いなので、乗車券+指定券のみで乗れてしまうという。本当に素晴らしいです。
乗り心地は特急車両と変わりないどころか、さらに優れているかも、とさえ感じるのに、運賃も安いなんて、乗らない手はありませんよね(時刻表をチェック☆)。

臨時あずさ、かいじ(E257系電車0番台)

臨時あずさ、かいじ(E257系電車0番台)

この車両、みなさまもよくご存知のことと思いますが、今年の3/16のダイヤ改正で定期運用から離脱してしまいました。今後はあずさの車両は全て、前述のE353系に統一されます。
E257系電車は、0番台は中央線、500番台は千葉エリアで「特急さざなみ」、「特急わかしお」などに充当されています。
中央線での定期運用はなくなりましたが、しばらくは臨時列車として走る事と思われます。本年度は、週末やゴールデンウィーク期間を中心に、特急「あずさ」「かいじ」を増発し、E257系で運転される事が発表されています。
そんな訳で、今では毎日見ることのできない、貴重な存在となってしまいました。さみしいですね。定期運用から離脱すると、しばらくは臨時で走り、近い将来、中央線からは完全撤退してしまいます。今後は、東京-伊豆急下田駅間を走る、「特急踊り子号」の置き換えに充当されるという話ですが・・・少なくとも、この、中央線での運用は残り少なくなってしまいました。最後にもう一度乗りたかった!という方は、今年のゴールデンウィークの臨時あずさ、かいじに乗ることをお勧めします。

貨物(EH200形電気機関車+EH200形電気機関車)

貨物列車(EH200形電気機関車+タキ1000形貨車)

中央線は、国立駅-塩尻駅間で定期貨物列車があり、頻繁に貨物列車に出会える路線です。
このEH200形は、中央線・篠ノ井線などの勾配線区で使用されてきた EF64形の取替えと重連運転解消を目的として開発されました。重連とは、同じ形の電気機関車を2台連結して走る事を言います。鉄道ファンとしては、重連運転はカッコいいので、少し残念でもありますが、効率や費用を考えると、単機輸送が可能になったのは画期的な事です。
愛称は一般公募により「ECO POWER ブルーサンダー」と命名(通称ブルサン)。
この機関車が運んでいるのは、タキ1000形貨車といって、ガソリン専用の貨車(タンク車)です。山梨県・長野県は非常に寒冷地帯で、石油(灯油・重油・ガソリンなど)の輸送が盛んなので、この組み合わせは非常によく見かけるパターンです。

沿線の見どころ

飯田橋-市ヶ谷駅間の桜並木

飯田橋-市ヶ谷駅間の桜並木

ここは桜の名所として有名なスポットですが、鉄道ファンの中でも、桜と鉄道が一緒に撮れる有名な撮影ポイントです。車内からもよく見えるので、中央線ユーザーは、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
私は、ここ数年は毎年足を運んでいるのですが、ここで桜鉄を満喫すると、今年度も頑張ろうという気持ちになれる、特別な場所です。
桜の向こう側に走っている電車を眺め、春の訪れを感じながら歩いているだけでも、とても気持ちが晴れ晴れとするので、春のお散歩コースに最適です。

豊田車両センター

豊田車両センター

東京方面から出発の場合、豊田駅を過ぎて少しすると、左側の車窓に見えます。
配属車両は、主に、E233系、209系、201系。
E233系がズラリと並んでいて、その中にぽつんと201系がいたり、数は少ないですが209系もいるこの車両センターは、まるで模型の世界のようで美しい。特急に乗っていると、一瞬で通過してしまいますが。しかし、車両が大量に並んでいて、その中でレアな子を探すために事前からワクワクしてこの地点の通貨を待つ。車両センターは心躍る楽しいポイントです。

車窓から見える山々

車窓から見える山々

中央線の車窓は、山岳地帯を走っているので当たり前ですが、山が多いです。
大月駅を過ぎたあたりから、このような景色が続き、勝沼ぶどう郷駅のあたりからは北アルプスの絶景が広がります。
特急あずさに乗った場合、座席はA・B・C・Dの4列ですが、
A側は、八ヶ岳
D側は、富士山、南アルプス、相模湖、諏訪湖、北アルプス
などが見れます。景色を楽しむならD側がオススメです。上りでも下りでも常にD側です。(上りは右側がD、下りは左側がDになります。)

マニアのツボ

新宿駅のホーム

新宿駅の中央線のホームは、よく見るとなかなかのカーブ駅です。

高尾駅の天狗とE231系

高尾駅といえばの図。天狗と電車の絵。

201系がいる豊田車両センター

豊田車両センターにいる201系。運が良いと見れます。かつて中央線で活躍していた、名車両です。

フルーツの街、山梨市駅のホーム

フルーツの街、山梨市駅のホーム。こういった演出は、観光地ならではでいいですね。

甲府駅のEF64

甲府駅の少し手前に、EF64(通称ロクヨン)が留置されています。甲府駅到着前には必ずカメラ構えて確認です。

E353系の社車内

新型特急「あずさ」の内装は、南アルプスと沿線にある梓川の「きよらかさ」、ビジネスの「機能性」、レジャーの「高揚感」をコンセプトにしているとの事。

鉄子「kamopan」のプロフィール

基本スペック:静岡県出身 webデザイナー
好きな列車:キハ40
好きな路線:函館本線
好きな駅:青森駅
好きな駅弁:大井川ふるさと弁当

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※記事は2019年4月9日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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