OZ発、プチトリップ vol.017 春まで待てない!弾丸日帰り京都ひとり旅
【土曜日 16:00更新】
日々ロケハンに出かけたり、個人的に旅をしたりしているOZの編集部にとっては、毎日が新しい発見や出会いに満ちた小さな旅。ページには載らない裏話やエピソードをお届け。今回は、オズモール編集部のMが2月の始めに弾丸日帰り京都旅にチャレンジしてきました。
更新日:2017/02/14
梅の花がちらほら咲き始める2月。冬の京都もなかなかいいですよ
京都のベストシーズンと言えば桜の春・紅葉の秋というのが定説ですが、2月始めの京都にふらりと行ってきました。寒いかな、雪が積もってるのかな、と心配していましたが、京都中心部は雪は全くなく感覚的には東京と同じくらい。なにがいいって、観光地なのでそれなりに人はいますが、間違いなくオフシーズンで空いています。さらに、普段は非公開の文化財がこの時期だけの特別公開をしている所もいくつかあり(京都市観光協会のサイトを参照)、梅も咲きはじめて風情があります。
今回は1日バス乗車券を使って京都を回ってみました。目的はマイブームの日本画をじっくりと観ることと、京都らしくあんこと抹茶にまみれたい、というものです。
7:30東京駅発→9:50京都駅着。至福のモーニングあんこ
京都と言えばカフェや喫茶店でモーニング、というのが王道ですが、京都駅に到着してまっすぐ目指したのは「出町ふたば」。京都では知らない人はいない超有名店です。京都出身の知人に「ここの豆餅は日本一。出来立てを食べなあかん」と言われていたので、大福好きとしてはぜひ本店で買ってみたかったのです。
お店に近づくと人が群がっているのですぐにわかります。行列を覚悟していましたが平日午前中のせいか、お姉さんたちがテキパキしているからか、すぐに購入できました。「名代 豆餅」(いわゆる豆大福)と節分の時期限定の「福豆大福」を1個ずつゲット。
お店には食べるところがないので、京都人の憩いスポット・鴨川デルタへ。豆餅は、もちもちともふわふわともつかない、やわらかーいお餅に存在感を主張する塩味の赤えんどう豆。餡は舌の上でとろけるようななめらかさ。東京のものはあんこも塩気があるのが多いですが、ほどよい甘さで全体的に上品です。福豆大福の方は、ぷっくりと煮た大豆がやわらかく、中の鳴門金時を使ったいも餡が絶品。
東京で見逃した人は必見!伊藤若冲展開催中の相国寺へ
鴨川デルタから10分ほど歩いて「相国寺」へ。昨年、東京都美術館で4時間待ちという悲報にあきらめた伊藤若冲の画に会えるのです。このお寺は若冲ととてもゆかりが深く、境内にある「相国寺承天閣美術館」では、5月21(日)まで伊藤若冲展を開催中。靴を脱いで館内に入るところもなんだか素敵で、ゆっくりじっくりと鑑賞することができました。超絶技巧と評された彼の画は精密に描かれた鶏(にわとり)が特に有名ですが、墨絵で描いたマンガのようなユニークな鶏の作品もあり(正面から見た鶏の顔が最高!)、ほっこりとした気分になりました。
京都の古いお寺というと全体的に茶色い木のイメージですが、この相国寺は白と濃茶とグレーのキリリとしたたたずまいがかっこいいお寺です。本堂の天井に描かれた鳴き龍が有名で、春と秋に特別公開されるそう。周辺には京都御所や下鴨神社などもあり、お散歩するには絶好のスポットです。
女子が京都で食べたいものがすべてこの一皿に!和心たっぷりのパンケーキ
ランチタイムは、パンケーキで有名な「Eggs 'n Things」へ。ここのお目当ては、2月から登場したばかりの京都四条店限定「香る、宇治抹茶パンケーキ」。見渡すと店内の95%が女子、そのうち半分以上はこのメニューをオーダーしているようです。
4枚重ねのパンケーキにたっぷりとかかる抹茶ソースは、マスカルポーネベースとカスタードベースの2種類、さらにあずき。ふわっふわのホイップクリームにもほんのりあずきが入っていて、一切れ口にすると、さすが京都ならではの抹茶濃度。このほろ苦さがいいアクセントになって、全体に甘さは控えめで調和が取れています。添えられた最中と抹茶アイス、白玉にイチゴと、間違いなく女子好み。京都の和心を感じるパンケーキでした。
今、京都でいちばんホットなエリア岡崎公園へ
続いて話題のカルチャースポット・岡崎へ。このあたりは東京で例えると“上野”と指摘されている通り、美術館、シアター、動物園などが集まる文化の中心地です。ここでは琳派の聖地(と勝手に呼んでいる)「細見美術館」で鈴木其一展を鑑賞。2月19日(日)までの会期ですが、もし行かれる方は、キュートなねずみとあひるに注目です。
そしてお隣、昨年リニューアルしたロームシアター京都の2階にある「京都モダンテラス」で優雅なティータイム・・・と思ったのですが、パンケーキがまだお腹の中にずっしり入っているので断念。詳細を知りたい方はオズマガジン京都特集をご覧ください(笑)。このあたりは名建築の宝庫、さんぽするだけでワクワクします。
日暮れた街の明かりがやさしい、しっとりと石畳の道をお散歩
京都の夜は早くやってきます。だいたいの寺社仏閣は17:00閉門、周辺のお店もバタバタと閉店していきます。大河ドラマ『真田丸』にハマっていた私は、秀吉の妻・ねねが住んでいた高台寺で特別公開があるということでぜひ行きたかったのですが、残念ながらタイムアウト。ねねの道から円山公園、八坂神社を通って祇園の街まで歩いてみました。風情のある石畳の道や昔ながらの家々が軒を連ねるここも昼間は賑やかなのでしょうが、夜になると静かで趣があります。
日帰り旅の強い味方・お土産天国京都駅
そうこうするうちに、新幹線の時間が迫ってきました。たいていのお土産は京都駅で手に入ります。最後にダメ押しでもう一つ、「中村藤吉 京都駅店NEXT」で「抹茶&ほうじ茶ソフト」をテイクアウト。抹茶もおいしいけど焙じ茶も同じくらい好きなんです。本気度の高いお茶の香りにノックアウトされつつ、京都の料亭が手がけたお弁当を買って新幹線へ。
19:53京都発、22:13東京着。あわただしいけれど充実した1日でした。行きたい時にふらり、行きたいところを好きなだけの自由さがたまらない、弾丸ひとり旅がクセになりそうです。
WRITING/YUKO MUKAI(OZmall)