関東 日帰り 出会い旅 Vol.020 /山とダイナミックに遊ぶ旅(山梨県小菅村)【中編】
【毎週土曜 6:00 更新】
東京から2時間以内の日帰り圏内。その円を広げてみると、そこにはとても豊かな自然や、新鮮な景色が広がっています。身近なようでまだ知らない「関東の田舎」で、地元を愛するみなさんと触れ合いながらの、楽しい週末旅はいかが? 今回は、多摩川の源流の村で、面積の95%が山林という山梨県の小菅村へ向かいました。旅人は編集者/プランニングディレクターの磯木淳寛さん!
更新日:2016/12/17
■出向いた町/山梨県小菅村(こすげむら)
新宿駅から中央線に乗って西へ。山梨県小菅村は、東京都奥多摩町に接する県境の村。つい2年前(2014年)にトンネルが開通したことから都心からのアクセスがぐっと良くなり、滝、ハイキング、釣り、川遊び、キャンプなどにたくさんの人が訪れるようになった。日常の喧騒を離れた山あいで、ワサビやコンニャク、ヤマメやイワナといった森や川のおいしい食も充実。人口約800人弱ながら近年は少しづつ増えているという、全国的にも珍しい小さな村である。
「アスレチック」ではなく「アドベンチャー」!
小菅村にバスで着いてすぐの『フォレストアドベンチャー・こすげ』で、気力体力を使い果たしがらも、無事アドベンチャーコースから生還!
‟心地よい疲労”のレベルを若干超えた気もしましたが、それも日々の生活で体がなまっている証拠。なによりこれだけの森の中で体を動かすこと自体が非日常で気持ちいいのです。
そんなぼくを受付で迎えてくれたのは、マネージャーの関口智久さんでした。
関口さん:おつかれさまです!いかがでしたか?
磯木:いやあ、もうヘトヘトです。コースになっている樹の上も予想していた以上に高くって怖くて!それでも女性や子どものお客さんも自分の前にたくさんいらっしゃったので、負けじという気持ちだけでゴールできたように思います(笑)。アスレチックというレベルは軽々と超えてますよね?
関口さん:そうですね。なので、こちらでは「アスレチック」ではなく「アドベンチャー」という言い方をしているんです。
磯木:なるほど!まさに「アドベンチャー」。冒険でした。
関口さん:(笑)。コースは2つあって、「キャノピーコース」というもう少し簡単なコースも用意していますので、そちらを楽しまれる方も多いですよ。両方やっていく方もいます。「のぼる」「わたる」「すべる」をテーマに、コースも分かれているので、みなさんの状況に合ったものをご案内させて頂いています。
磯木:じゃあ、ぼくは一番ハードなコースをやり切ったわけですね。どうりでアドベンチャーだったわけです(笑)。
「道の駅」でピザ、そして温泉も
磯木:ところで『フォレストアドベンチャー・こすげ』はいつできたんですか?そして関口さんはいつから?
関口さん:4年前からですね。私はその立ち上げの時から関わっています。
磯木:どういうきっかけで?
関口さん:もともと森林活用に関わる活動をなにかできないかと思っていたときに、総務省の地域おこし協力隊という制度でこの小菅村にやってきたんですね。その後ちょうど2年目にここの立ち上げの話があって、声をかけて頂いたというわけです。
磯木:ドンピシャな流れですね。それにしても本当によくここまで迫力のある森林施設を考えついて、実際に造られましたよね。
関口さん:フォレストアドベンチャーはそもそもフランス発祥のアクティビティで、「日常で味わえないことを体験することで自分を成長させる」ということで企業研修として始まったようです。
磯木:すごい企業研修ですね…。こちらにはどんな方がお客さんとして来られるのが多いですか?
関口さん:結構女性のグループは多いですね。日ごろのストレス発散にも適していますからね。
磯木:間違いなく適してますもんね。体を存分に動かして大声を出して。
関口さん:そして、みなさんアドベンチャーで体を動かしたあとに、すぐ隣の「道の駅」で地元のおいしいごはんを食べて、さらにすぐ隣の温泉で、ゆっくりリラックスという流れです。
磯木:完璧ですね。こういうフォレストアドベンチャーっていうものはほかの場所にもあるんですか?
関口さん:全国で約20ヵ所あります。でも、都心から日帰りできるという意味では『フォレストアドベンチャー・こすげ』はアクセスがいいと思います。あと、アドベンチャーコースの後半は全国でも有数の難しさだと自負してます。
磯木:やっぱりそうですよね!はい、実際に相当スリルを味わったものの無事乗り越えて、人間的に成長できたような気がします(笑)。
■今回訪れた場所/人
『フォレストアドベンチャー・こすげ』
TEL.080-4857-7406(予約優先)
山梨県北都留郡小菅村3445
営業/9:00~17:00(15:00最終受付)
※季節や天候により営業時間が前後する場合あり。また、強風・落雷などの時は安全上、営業を見合わせる場合もあり
定休日/水・木曜(GWおよび夏季は木曜日も営業)
※事情により臨時休業する場合あり
『道の駅こすげ』
TEL.0428-87-0020
山梨県北都留郡小菅村3445
【12月~3月】
・レストラン:土日祝日 11:00~17:00(ラストオーダー16:00)
平日 11:00~16:00(ラストオーダー15:00)(定休/水曜)
・物産館/ふれあい館:10:00~17:00(無休)
・テイクアウト:10:00~17:00(定休/水曜)
【4月~11月】
・レストラン:平日 11:00~17:00(ラストオーダー16:00)
土日祝日 11:00~18:00(ラストオーダー17:00)(定休/水曜)
・物産館/ふれあい館/テイクアウト:09:00~18:00(無休)
『小菅の湯』
TEL.0428-87-0888
山梨県北都留郡小菅村3445
営業時間/
【11月~3月】 10:00~18:00
【4月~10月】 10:00~19:00
定休/
【12月~3月】 金曜
【4月~11月】 毎月第4金曜
■著者/磯木淳寛(いそき あつひろ)さん
食と地域を耕す編集者/プランニングディレクター
自然と共生する価値観と地域の可能性をテーマに雑誌媒体などに取材・執筆・企画。2013年から現場に身を投じるべく、海と里山のある千葉県いすみ市に在住。地域の営みを観察し未来をつくる書き手を増やすための合宿型ライター・イン・レジデンス「ローカルライト-地域の物語を編む4日間」を主宰し、全国で開催。石巻復興町づくり情報交流館コンテンツ編集デスク。季刊自然栽培「見えないものを見る」連載中。近刊予定として『「小商い」で自由にくらす~房総いすみのDIYな働き方』(2016年冬発刊予定)。