『明日、どこへ歩いてく?』Vol.007 作家・作詞家 高橋久美子さん/愛媛県四国中央市
【毎週火曜 16:00 更新】
古くヨーロッパには、「靴は行きたいところに連れて行ってくれる」ということわざがあります。
オズモールを作るクリエイターの原点となる、地元の大切な場所を、お気に入りの靴とともに教えてもらいました。
地元で暮らし、大切にする原点。その土地への思い――。読者のみなさんと、シェアしていきます。
第7回は、作詞家・作家の高橋久美子さんの故郷「愛媛県四国中央市土居町」のお話です
更新日:2016/09/12
私の実家があるのは、愛媛県四国中央市土居町です。
土居町は、山も海も近い四国ならではの地形。
農家である実家の畑ではいつも父と母の作る
野菜やお米、みかんがどっさり。
打ち上げられた流木に座って。
スナフキンみたいに ぼーっと瀬戸内海を眺めています。
家から車で10分ほど走ると、蕪崎海岸に行くことができます。
子どもの頃から毎年春には家族みんなで潮干狩りに来ています。
遠浅なことで有名な海なのでこの写真のように引き潮になると、
海だった場所をどこまでも歩けるという不思議な景色になるのです。
今も帰ったら必ず訪れ、打ち上げられた流木に座ってスナフキンみたいに
ぼーっと海を眺めるのが好き。
瀬戸内海は波が本当に穏やかだから、ザブーンというより、ちゃぽんちゃぽん
と、ちょっと湖みたいな感じです。
海が真っ赤に染まる夕暮れ。
地元にあることが嬉しい場所。
夕暮れのときは、海が真っ赤に染まってそれはそれは美しく、地元に
こんなに素晴らしい場所があったんだなあ、としみじみ感動してしまいます。
大人になったからこその新しい海の見え方でしょうね。
近隣の工場の排水なども制限されるようになり
昔より、この辺りの海がどんどん綺麗になっていると聞きます。
甥っ子達が大きくなり、私のような気持ちでこの場所を訪れるとき
ここで育って良かったなと思える海になるといいな。
革靴だけど、走って遊べる。
安心感のある「NAOT」の紐靴。
実家に帰るときには
奈良の宮川夫妻が販売するイスラエルのブランド「NAOT」の
紐靴を履いて帰ります。革靴なんだけど遠慮せず山や砂浜などへも行って
スニーカーみたいにめきめき歩けるし、甥っ子や姪っ子と走って遊ぶこともできる!
その翌日、同窓会みたいにちょっとお洒落して出かけることがあっても
ちょこっと磨けば履けるから、長く帰省するときにはいつもこの子です。
安心感があるんだろうな。
【 I LOVE MY TOWN & PLACE! 】愛媛県四国中央市土居町
● 蕪崎海岸
ほとんどが砂浜の、遠浅の海岸。潮が引くと干潟ができ、3月〜5月頃までは潮干狩りの家族連れで賑わう。
秋は日差しも落ち着くので、水切りやお弁当を持ってのピクニックも楽しめる。満潮の夕焼け時がお勧め。
流木がたくさん打ち上げられるので、流木アートをしたい人にも。
アクセス/JR予讃線 伊予土居駅からタクシーで10分
【PROFILE】 作家・作詞家 高橋久美子さん
1982年愛媛県生まれ。チャットモンチーのドラマー兼作詞家を経て、現在は作家・作詞家として活躍中。主な著書に、エッセイ集「思いつつ、嘆きつつ、走りつつ、」詩画集に「太陽は宇宙を飛び出した」などがある。
主な作詞提供曲に「VAMPIRE」/AwesomeCityClub、「空のカーテン」/ももいろクローバーZ など。
NHKラジオ第一放送「ごごラジ!」金曜日パーソナリティも務める。
その他、「食」をテーマにした「新春みかんの会」や、詩の朗読イベント、画家や写真家との詩の展覧会など、多岐にわたった表現活動を行う。