旅の目的にしたい イベント・祭り・フェス 京都岡崎音楽祭 OKAZAKI LOOPS
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365日の中で、この日だけしか見られない景色、会えない人、体験できないことが日本中にはたくさん。旅の目的にする価値のある、イベントやお祭り、フェスをご紹介。
更新日:2016/08/26
文化の街・岡崎が発信する、新しい音楽祭が開幕
歴史ある京都の中でも、劇場や美術館などがあり特に文化的なエリアと言われている“岡崎”。そんな岡崎とさまざまなカルチャーの結びつきを象徴したようなイベント「京都岡崎音楽祭 OKAZAKI LOOPS」が、9月2日(金)の前夜祭を皮切りに、3日(土)、4日(日)に開催。
その名の通り、岡崎の地をループ(回遊)するのが特徴で、いうなれば街全体がパビリオン。各会場では、音楽を軸にカルチャー同士がコラボしたさまざまな作品展示や公演が行われ、それらを巡るのがこのイベントの楽しみ方。会場の概念や音楽の枠を飛び越えた先にある「音楽祭」は、きっと新しい文化の面白さを提案してくれるはず。
多彩なクリエイターが集合した、“カルチャーの掛け合わせ”が見どころ
「音楽祭」と銘打っているものの、音楽ライブやダンス以外にもトークやワークショップ、作品展示など幅広いジャンルで展開。また、「クラシック×ポップス」「音楽×科学」「ダンス×伝統工芸」など、カルチャー同士を融合させた作品や演目が鑑賞できる。
しかも、それらを作り上げるディレクターたちは各分野の第一線で活躍しているクリエイターたちだから、内容のすばらしさも折り紙付き。
例えば、3日に行われる「LOOPS Opening」では、伝統工芸家の細尾真孝さんが舞台美術を担当し、パフォーマーの首藤康之さんが演じる「西陣織×バレエ」の特別プログラムを披露。ふたりの出会いがなくては実現しない特別な舞台表現だから、プレミア感も相まって感動すること間違いなし。ほかにも、YEN TOWN BAND(CHARA、小林武史、名越由貴夫、他)、Salyu、藤巻亮太、森山未來、mito(クラムボン)などのアーティストが参加予定。
鑑賞するだけでなく、体感できる催しも開催。例えば「伝統工芸ワークショップ」では、京都の職人から木桶と金網について学び、制作にチャレンジ。どちらも、毎日の生活で使う物が作れるのが嬉しい。また、日本最古のクラブである京都クラブメトロで行われる、最後のプログラム「LOOPSアフターパーティー」にも参加可能。メディアアーティストの真鍋大度さんとDJでプログラマの徳井直生さんがオーガナイズする『2045』が出演し、出演者と観客が一体となって盛り上がれそう。
巡りながら出会い楽しむ、岡崎の魅力
会場になる、ロームシアター京都や国立近代美術館、平安神宮などの施設同士は徒歩圏内。今回メイン会場となるロームシアター京都は、今年リニューアルオープンしたばかり。元の京都会館の面影を残したモダンな佇まいにも注目して。また、平安神宮は初詣以外で夜に参拝できる初めての機会。朗読エンタテインメント「LOOPS READING THEATER」の会場のひとつだから、夜の平安神宮と朗読が相まって、神秘的な雰囲気に包まれそう。
チケットはプログラムごとに購入できるので、見たいプログラムの合間に食事をしたり、観光したりするのもOK。もちろんセット券もあるから、1日中ゆっくりと多彩な音楽に浸ることも可能。音楽祭だけに縛られることなく、自由に楽しめるのも嬉しい。このイベントの会場のほかにも、動物園や神社仏閣などがある京都“岡崎”。「OKAZAKI LOOPS」を通じて、音楽をはじめとするカルチャーや土地の魅力を発見してみては。
京都岡崎音楽祭 OKAZAKI LOOPS
ロームシアター京都、平安神宮、みやこめっせ、京都国立近代美術館、京都市美術館
アクセス/京都市営地下鉄東西線東山駅1番出口より徒歩約10分、京阪電気鉄道鴨東線神宮丸太町駅2番出口より徒歩約13分
開催期間/2016/9/3(土)、4(日)※9/2(金)前夜祭
開催時間/プログラムによって異なる
TEXT/MARIA KAWASHIMA ILLUSTRATION/HONGAMA