絶景もグルメも満喫する大人の宮島ステイ

【広島県・宮島】絶景もグルメも満喫する大人の宮島ステイ

更新日:2023/06/29

2022年の秋に大改修を終えた嚴島神社の大鳥居を見に、広島県の宮島へ。瀬戸内の豊かな海で育った大粒の牡蠣や、郷土料理のあなごめしなどグルメも充実なのが魅力的。心もお腹も満たされる大人の旅を。

上/海上に浮かぶ、嚴島神社のシンボル・大鳥居。華やかな朱色が海の青色に映える 下/朱塗りの柱が美しい国宝の廻廊。東廻廊から西廻廊の順で参拝する

古来は島そのものがご神体
心満ちるパワースポット

世界遺産・嚴島神社の大鳥居の赤に海の青、原始林が覆う標高約535mの弥山の深緑と、色彩のコントラスが美しい宮島。島のシンボルの鹿たちがのんびり歩く島内は、本州から船で10分ほどとは思えない、極楽浄土のような景色が広がっている。

宮島の正式な名称、厳島の語源は、「神を斎いつき祀まつる島」。島そのものが神として信仰され、ご神体である島の土地を傷付けないよう、嚴島神社を潮の満ち引きで変化する州浜の上に建てたという。

世界でも類を見ない、海上の寝殿造りの社殿を実現したのが、平安末期に一世を風靡した武将の平清盛。神のお告げにより、嚴島神社を平家の守護神として社殿の造営にかかわると、飛躍的に出世し、社殿が完成する前年には、武家で初めての太政大臣、今でいう総理大臣までに昇り詰めた。

上/戦国時代の毛利元就が改築した御本社も国宝。海・財運・交通・技芸の神である三女神を祀り、神聖な空気が漂う 左下/かわいい鹿の案内で、参道沿いの御笠浜へ。大鳥居の人気ビュースポット 右下/国内唯一の海上に造られた能舞台は国重要文化財 

その後も、足利尊氏、毛利元就、豊臣秀吉などの歴史の偉人らが崇敬し、まさに日本の元祖パワースポットといえる。ちなみに、清盛公の時代と同じように、今も大鳥居をくぐってお参りできる「ろかい舟」が出ている。海から眺める社殿も、竜宮城のような雅やかさ。いにしえの人々の芸術的なセンスに思わず感服する。

2022年10月に、約3年半をかけて大改修を終えた大鳥居は、潮が引くと砂浜を歩いて、すぐそばで見上げることができる。近くで見るとその大きさに感動。生まれ変わったばかりの真新しい朱色を目に焼き付け、神様の島に願いを込めよう。

嚴島神社

いつくしまじんじゃ
TEL.0829-44-2020 
住所/広島県廿日市市宮島町1-1 
営業時間/6:30~18:00(3/1~10/14) 宝物館8:00~17:00 千畳閣8:30~16:30 
拝観料/嚴島神社昇殿料300円、宝物殿300円、千畳閣100円 
アクセス/宮島桟橋より徒歩10分

牡蠣、あなごめしの2大グルメに、絶品スイーツも!

左/牡蠣屋定食2600円。焼き牡蠣は調味料を使わず、海水の塩味でいただく 右上/1Fはカウンター、2Fはテーブル席。ワインセラーには、地元の三次ワイナリーなど、牡蠣に合うワインが豊富。瀬戸田レモンを使ったカクテルも名物 右下/店頭では炎がぼうぼうと上がる焼き台で職人が調理

牡蠣料理専門店で贅沢な牡蠣尽くし

巨大なワインセラーが目を引くスタイリッシュな空間でいただけるのは、宮島の牡蠣業者「森脇水産」と作りあげる最高級ブランドの地御前産牡蠣。身の入りが大きく、濃厚な味わいが特徴。ガス火で豪快に焼くぷりぷりの焼き牡蠣をはじめ、ジューシーな牡蠣フライや牡蠣飯、牡蠣入りの赤だしなど6品が付く牡蠣屋定食で、贅沢な牡蠣三昧を堪能して。

牡蠣屋

かきや
TEL.0829-44-2747 
住所/広島県廿日市市宮島町539 
営業時間/10:00~16:00 土・日~ 17:00(売り切れしだい終了) 
定休日/不定休 
アクセス/宮島桟橋より徒歩7分 
※予約不可 

上/あなごめし上2530円。築100年余の建物は、4代目・上野純一氏の生家。2Fはアナゴのコース料理が味わえる「他人吉」。営業時間はHPで確認 左下/弁当も含めて職人の手作業 右下/あなごの白焼き1540円

マストで訪れたい元祖あなごめしの名店

宮島行きフェリー乗り場の最寄り・JR宮島口駅そばで、1901(明治34)年創業。宮島駅の駅弁として誕生したあなごめし弁当が、広島のアナゴ飯の元祖として知られる。あなごめし弁当の販売・製造のほか、併設の食堂でできたてほかほかのあなごめしが味わえる。ふっくらと香ばしいアナゴは、アナゴのダシで炊きあげたごはんでおいしさが倍増する。

あなごめし うえの

TEL.0829-56-0006 
住所/広島県廿日市市宮島口1-5-11 
営業時間/10:00~19:00 水~18:00(売り切れしだい終了)※弁当9:00 ~ 
定休日/無
アクセス/ JR宮島口駅よりすぐ
※予約不可

ひとくちサイズが可愛い進化系まんじゅう

店頭で焼きあげる宮島限定コロコロもみじ500円は、通常の1/5のひとくちサイズ。抹茶、チョコ、あんバター、ピーナツ、はちみつフロマージュの5種類から選べるソースをつけて味わうスタイル。まんじゅう生地のおいしさも実感できる。

やまだ屋 宮島本店

やまだや みやじまほんてん
TEL.0829-44-0511 
住所/広島県廿日市市宮島町835-1 
営業時間/9:00~18:00 
定休日/無 
アクセス/宮島桟橋より徒歩5分

上/テラスからは室町時代の建立と伝わる五重塔が目の前に。シンプルモダンな店内には、G7広島サミットで各国のトップが囲んだ円卓のテーブルで知られる、広島・マルニ木工の家具が並ぶ 左下/レモンの風味と香りが染みわたる広島レモンケーキ650円。ほろ苦く香り高いアイスコーヒー650円とよく合う 右下/カウンター後ろには、かわいい器も 

絶景カフェでのんびりひと休み

宮島生まれの人気自家焙煎店「伊都岐珈琲」の姉妹店。かつての宮島町長の別邸を改築し、島でも有数の眺めのいいロケーションに立つ。深緑のモミジが涼しげな木陰を作るデッキテラスからは、五重塔や豊臣秀吉ゆかりの千畳閣など、宮島の歴史的建物を間近に眺められる。店内の焙煎所でローストするコーヒーや、毎日3種類揃う自家製ケーキを味わいながら、極上の景色を楽しみたい。

天心閣

てんしんかく
TEL.0829-44-0611 
住所/広島県廿日市市宮島町413 
営業時間/13:00~17:00(16:30LO) 
定休日/無 
アクセス/宮島桟橋より徒歩15分 
※予約不可 

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PHOTO/TAKASHI MISAWA  WRITING/AYAKO GOTO
※OZmagazine TRIP(2023年6月28日発売)の情報を転用して掲載しています。掲載情報は、2023年6月16日時点のものです。その後、変更が生じる場合がありますのでご了承ください

※記事は2023年6月29日(木)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります