読者と作る「私だけの旅、聞いてください!」Vol.001/沖縄県・八重山諸島【前編】
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【毎週水曜 6:00 更新】
プロが語る旅プランもいいけれど、旅を愛してやまないふつうの女子の情熱に勝るものなし(?)。記念すべき初回は、沖縄・八重山に魅せられ、東京での”八重山仲間”でもある、山中庸子さんと矢ヶ崎美沙さんが登場!
更新日:2016/07/27
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山中庸子さん
画家。近年は、沖縄・八重山諸島で感じたエネルギーをテーマにした絵画の個展を行う。初沖縄は6年前。訪れた回数は5回で、そのすべてが1~2カ月の長期滞在。沖縄の音楽も踊りも大好き
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矢ヶ崎美沙さん
2年前、初めて訪れた石垣島に魅せられて、そのまま旅を2カ月延長。ゲストハウスで働きながら、滞在中のゲストや島の友人たちと一緒に島内を縦横無尽に遊び尽くした強者
Q「八重山ってどこ?どんな島?
なぜ行こうと思ったの?」
山中 「沖縄本島よりもっと南の離島が八重山諸島。石垣、竹富、小浜、鳩間、波照間、西表などなど・・・、全部で32の島があります。
私が八重山に行ったのは、姉が西表島に嫁いだのがきっかけ。初めて行った時から、帰りたくなくて涙したくらい好きになりました。美沙(矢ヶ崎)ちゃんは?」
矢ヶ崎 「ずっと沖縄に行ってみたいと思っていて、おととし、仕事を辞めたこともあって石垣島に行くことに。
10日間の予定が、ゲストハウスの人も居心地もあまりにも良すぎて・・・(笑)。それでそこで働きながら、2カ月旅を延長することにしました!!」
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石垣島の川平湾や竹富島の水牛車など、八重山諸島には旅を彩る素敵なスポットがいっぱい!
Q「八重山ってどんなところが魅力ですか?」
山中 「那覇は観光が楽しいけど、やっぱり人が住むところ。でも八重山は、神や動物、植物が生きているところに人が住んでいるっていう感覚がより強いんです。
例えば、東京にいると、天気は天気予報という“情報”で知りますよね。でも八重山だったら空や月の満ち欠け、潮の満ち引きで本能的に感じる。これって、動物や植物がやっているすごく自然なこと。
八重山にいると、自然に身をゆだねて生きているんだって教えてもらえるんです」
矢ヶ崎 「やっぱり自然が豊かだから、人の本来の姿になれるんですかね」
山中 「そうそう。流行とか人にどう思われるかとか、都会にいると知らないうちに考えることが多いけど、八重山にいるとそれをまったく考えなくなるんです。そういったシンプルな姿に自分が戻ってくのを、確認しに行っているような気がします」
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山中さんが八重山に恋した理由のひとつは、自然の豊かさ。大きなガジュマルの木や珊瑚礁など沖縄らしい自然とたくさん出会える。本州ではお目にかかれない珍しい魚も!
Q「八重山に行って、変わったことはありますか?」
矢ヶ崎 「私は石垣島に出会って、自分自身が本当に変わったんです。これまでは周りの人にそんなに興味がなかったんですけど、人のことが大好きになりました。
働いていたゲストハウスのオーナーさんには、すごく良くしてもらってもう家族みたいだし、島の人たちや旅人たちもフレンドリーだからすぐに仲良くなれる。毎日新しい出会いがあったし、その輪がどんどん広がっていって、島でたくさん友達ができました」
山中 「やっぱり本島とも雰囲気が違うよね」
矢ヶ崎 「そうですね。来ている人もより開放的になっているし、心を開きやすいんだと思います。ゆるいけど寛大な八重山の持つ力がそうさせるんでしょうね。
私がいたのはたった2カ月ちょっとですけど、おかげで濃厚な日々を送れました。向こうで1日しか一緒にいなかった友達とも、東京で会ったりしますし、交友関係も一段と濃くなりましたね」
山中 「美沙ちゃんと出会ったのも東京での飲み会“八重山会”だったよね。特に八重山について語るなんてこともないけど、なぜかみんなすぐ仲良しになっている!」
矢ヶ崎 「これぞ八重山パワーですね(笑)!」 【8/3掲載の後編に続きます】
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矢ヶ崎さんが働いていた赤瓦のゲストハウス「ゆくる」(現在一時休業中)。ゲストが集う縁側では、オーナーや旅人、島の人との会話が自然と生まれ、深い絆が築かれたそう
【THE PLACE WE LOVE 私たちの好きな場所】八重山諸島(山中庸子さん・矢ヶ崎美沙さん)
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石垣島
リゾート地としても人気。離島ターミナルがあるので、ここからほかの離島へアクセスできる
西表島
マングローブや滝など、雄大な自然が魅力。カヌーやトレッキングなどのアクティビティも充実している
(取材協力)
沖縄パラダイス
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TEXT/MAKI FUNABASHI PHOTO/MANABU SANO PHOTO(YAEYAMA)/YOKO YAMANAKA、MISA YAGASAKI ILLUSTRATION/HONGAMA