【OZのサステナブル・トリップ】広大な農場KURKKU FIELDSで、環境に優しい食&アート体験を_千葉県木更津市
物語のあるローカル旅を提案する「OZのサステナブル・トリップ」。今回は都心から約1時間、豊かな自然の山間の千葉県木更津市に誕生したKURKKU FIELDSへ。食・農・アートを通じて、サステナブルな暮らしを体験できると話題の施設。広大な敷地には牛や羊が放牧され、搾りたてミルクを味わえ、自然と調和したアート散策も。気ままに過ごし楽しみながら未来の豊かさも考えよう。
更新日:2022/08/02
KURKKU FIELDSの1日の楽しみ方
食・農業・アート・・・。すべてがここで作られた、自然との暮らしをプチ体感
東京ドーム約6個分の広大な自然の中で、サステナブル(=持続可能)がテーマの暮らしが体験できるファーム&パーク。動物と遊んだり、収穫体験をしたり、気ままな時間が過ごせるのが魅力。この心地よさのベースにあるのは園内の畑、牧場、池、レストラン、太陽光発電はすべて目の前にある土、水、太陽で作られたものばかりだから。例えば陽の光は太陽光で園内のエネルギーとなり、ORGANIC FARMから出る野菜の残渣は鶏のエサに。家畜の排泄物はやがて堆肥となり野菜や植物を育て、微生物が池の水を浄化する。だからこそ、この場で食事を味わったり、農業体験をしたり、アートに触れたりすることで、すべてがつながっている循環の輪をダイレクトに五感で感じることができるはず。今週末はKURKKU FIELDSで1日のんびりと過ごそう。
【KURKKU FIELDSを巡る1Dayモデルコース】
09:00「東京駅八重洲口」より高速バスで出発
10:20「クルックフィールズ入口」に到着
10:30「MILK STAND」のソフトクリーム片手に散策スタート
11:15「ORGANIC FARMやハーブ園」で収穫体験
12:00 「BBQテラス」でバーベキューランチ
13:00 自然のなかのアートをハント
14:00「CHIFFON」の甘いものでひと休み
15:00 お土産に「CHARCUTERIE」でソーセージをゲット
16:00「クルックフィールズ入口」より高速バスに乗車
17:20「東京駅八重洲口」到着
KURKKU FIELDS
クルックフィールズ
TEL.0438-53-8776
住所/千葉県木更津市矢那2503
開園時間/10:00~17:00
定休日/火・水(季節により変動あり)
入場料/無料
【モデルコース】千葉県・木更津市のKURKKU FIELDSのサステナブルな1日をご案内
【10:30】鮮度にこだわりぬいた、できたてチーズを目指しMILKSTANDへ!
一般の乳牛より乳糖成分が多く、甘みが豊富といわれるのが、スイス原産のブラウンスイス牛。日本では希少なこの牛の搾りたてミルクやソフトクリームがいただける店。おすすめは濃厚なのに後味さっぱりのソフトクリーム。暑い日の散策のお供にぜひ。また開園早々売り切れることもあるほど人気を誇るのが、本場イタリアで修行したチーズ職人が作る、水牛モッツァレラチーズ。一般の乳牛より水牛は搾乳が半分以下と少ないそう。その貴重なミルクで作った、できたての味はジューシーで歯応えがあると評判に。牛舎で飼育し、搾乳から製造まですべての工程をすぐ隣の工房で作るなど、鮮度にもこだわり抜いて作った、フレッシュな極上チーズを味わって。
MILK STAND
ミルクスタンド
TEL.0438-53-8776
営業時間/10:00~:17:00
定休日/火・水(季節によって変動あり)
【11:15】食べる庭体験ができる、オーガニックファームとエディブルガーデンで収穫
「次の世代でも使い続けられる農地」を目指す畑にこだわって、動物たちの排泄物を活用した堆肥で作物を育てているKURKKU FIELDS。この畑の土を使ったORGANIC FARMやエディブルガーデンでもハーブや花、野菜など、食べられる作物を庭園のように栽培。収穫物があるときは収穫や種まき、植え付けなどの体験ができ(不定期)、ここで収穫した野菜は、園内にあるBBQテラスで食べることもOK(要予約・BBQは別料金)。食の循環をダイレクトに体感できるのもうれしい。また、オリジナルハーブティー作りのワークショップ(不定期・要予約・1000円)ほか、週末にはピザ作り体験(要予約・2000円)も開催しているので要チェック。
ORGANIC FARM
オーガニックファーム
TEL.0438-53-8776
営業時間/10:00~17:00
定休日/火・水(季節によって変動あり)
【12:00】 BBQテラスで、地産地消の手ぶらバーベキュー
森の緑に囲まれた開放的な空間でBBQができるテラス(2日前までに要予約)。千葉県内で害獣として駆除されたイノシシやシカなどで作られたジビエソーセージや、園内の畑で育てた野菜、千葉県産の肉や魚をBBQで味わえる。駆除された動物を廃棄せずにお肉としておいしくいただくことでフードロスを減らし、地産地消も楽しく体験。またスタイルも独特で、素材そのものの形や、香りを感じてもらうため、材料は丸ごと用意。野菜は自分で皮をむき、ハーブは刻んでソースに使うなど、自分たちで一から調理して作り上げるオリジナルが魅力。
BBQテラス
バーベキューテラス
TEL.0438-53-8361
営業時間/10:00~17:00
定休日/火・水(季節によって変動あり)
【13:00】大地の恵みを感じる自然体験と、ひと味違うアート散策
園内の中心部を流れる小川は、水を循環させ、自然の力を借りて水を浄化するバイオジオフィルターという仕組み。小川からつながる水辺には、微生物が生まれてメダカやトンボが暮らすように。そして食物連鎖が起こり豊かな生態系が生まれたという。ほかにも野鳥が住む森やマザーポンドと言われる池もあり、歩いているだけで恵みを感じる自然体験ができる。そんな豊かな自然のなかに、アート作品が溶け込むように点在。草間彌生やカミーユ・アンロらの印象的なアートに、美術館の中でなく自然の中で出会うという体験ができる。緑のなか、解放感あるのびのびした気持ちで眺めることで、ひと味違ったアートさんぽも楽しめそう。
BIOTOPE/アート展示
ビオトープ/アートテンジ
TEL.0438-53-8776
営業時間/10:00~17:00
定休日/火・水(季節によって変動あり)
【14:00】素材の味が生きたケーキが自慢の「CHIFFON」でお茶タイム
KURKKU FIELDSを象徴するスイーツとして、オープン以来不動の人気を誇るのがCHIFFONのシフォンケーキ。ふわふわした軽い食感に、かみしめるとミルクと卵の自然な甘みが口いっぱいに広がる。日本では数少ないブラウンスイス種牛のミルクと、広々した地面でストレスなく育てた平飼いの卵で作っているのが自慢。そしてもうひとつ、この2つの素材で作っているのがプリン。コクがありながらクセのない卵の味を活かすため、低温でじっくり火を入れている。火入れ時間が30秒変わっただけで味が変わってしまうという繊細なとろとろ食感は、シフォンケーキと人気を二分する看板スイーツ。外のテラス席で、風を感じながら堪能したい。
CHIFFON
シフォン
TEL.0438-53-7786
営業時間/10:00~:17:00
定休日/火・水(季節によって変動あり)
【15:00】木更津産の野生のジビエが揃う、CHARCUTERIEでおみやげ選び
猟師であり、フレンチのシェフでもある岡田修氏が製造するのは、野生のイノシシやシカなどの肉を、園内で獲れたての野菜やハーブとマリアージュさせたソーセージやハムなどの肉製品。捕獲してから30分以内の肉のみを使ってじっくり熟成させているため、どれも臭みがなくジューシーな味わい。人気メニューの、イノシシとパクチーのソーセージなどは、季節には必ず購入する地元ファンもいるほど。また、以前は害獣として処分されてしまったお肉を、おいしいジビエとしていただけるのもサステナブルなグルメ体験といえそう。店内にはソムリエ資格を持つスタッフもいるので、ワインと一緒にハムなどを購入し、外のテラス席で楽しむこともできる。
CHARCUTERIE
シャルキュトリー
TEL.0438-53-7029
営業時間/10:00~:17:00
定休日/火・水(季節によって変動あり)
千葉県木更津市へのアクセスと旅費
東京駅八重洲口から高速バスで約1時間40分、片道1700円
2022年11月に新たな宿泊施設COCOONが登場
サステナブルな暮らし方をより体験したいなら、宿泊しても。古材を利用した建物に宿泊できるTINY HOUSEに加え、2022年11月には新たにCOCOONが誕生予定。繭の形をした客室をはじめ、農場の野菜を収穫して自分たちで料理できる共同キッチンも備えるなどパワーアップした体験型の宿泊ができる。またカフェ&レストランやサウナ小屋も用意。そのほか地中図書館や野菜や加工品のショップもオープン予定で見逃せない。
PHOTO/KYOKA MUNEMURA WRITING/HIROKO KUROKI