47都道府県では、まだ知らなかったローカルのいいものに出会えるイベントがたくさん。ここでは日本有数のお祭りから地元の人と触れ合える小さな催しものまで、次の旅のヒントにしたいイベントを編集部がご案内。今回注目したのは、新潟・越後妻有で、2019年4月27日(土)から5月6日(月祝)のゴールデンウィークに開催される「大地の芸術祭プレイバックツアー」。ツアー限定で公開される人気アートを巡り、刺激的な日帰り旅を。
星峠の棚田
東京から電車で約2時間、新潟・越後妻有地域(十日町市、津南町)を舞台に2000年から3年ごとに開催されてきた世界最大級のアートフェス「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」。過去7回の開催を終え、現在、同地域“大地の芸術祭の里”には約200の作品が点在するそう。そんな中、2019年4月27日(土)〜2019年5月6日(月祝)の10日間限定で開催されるのが、ガイド&ランチ付きの「大地の芸術祭プレイバックツアー」。普段一般公開されていない作品のほか、最新の人気作品、これまでに話題となった作品や施設などを1日で巡るというもので、アート好きのみならず初心者にも嬉しいイベントだ。ツアーは2009年から2018年の作品を巡るPart1と、2000年から2006年の作品を巡るPart2の2通りが日替わりで実施される。
4月28日(日)から5月6日(月祝)の期間、偶数日に開催されるPart1の2009-2018コースでは、最新の人気作品や今春企画展覧会が始まる美術館施設、全9箇所を巡る。中でも注目すべきは、この日最後に訪れる清津峡渓谷トンネル「Tunnel of Light」(2018)。全長750mもの長いトンネル内全体が神秘的なアート空間になっていて、なんとも斬新。眺めのいい複数の“見晴らし所”が設けられていたり、渓谷に面したトイレの壁が透明だったり、随所に大自然の息遣いを感じる仕掛けも。なにより圧巻なのは、トンネル最終地点にあるパノラマステーション。鏡面仕上げの天井や水盤仕立ての床に渓谷の緑が映し出され、日常にはない夢の世界に迷い込んだような光景が広がる!
一方、4月27日(土)から奇数日に開催されるPart2の2000-2006コースでは、同芸術祭の第1回から第3回までに制作された初期の名作、全9カ所を巡る。ここでの見どころは、フランスを代表する作家のひとりクリスチャン・ボルタンスキーとオペラの舞台美術・照明で知られるアーティストのジャン・カルマンによるツアー限定の公開作品「最後の教室」(2006)。廃校をまるごと使い、光を巧みに取り入れた空間はまるで幻想世界の美術館といえそう。また、築150年の古民家の壁から天井までが彫刻刀で彫られた、鞍掛純一と日本大学藝術学部彫刻コース有志による「脱皮する家」(2006)なども限定公開される。そのほか、まつだい「農舞台」(2003)では人気の草間彌生による「花咲ける妻有」(2003)も鑑賞できるので、こちらもお見逃しなく。
ツアーでは、ガイドがすべて案内してくれるので、作品や施設についての理解もぐっと深まり存分にアートを楽しめるはず。また昼食には、まつだい「農舞台」(2003)内にある作品兼レストラン「越後まつだい里山食堂」、または築80年を超える茅葺き屋根の古民家「うぶすなの家」(2006)で郷土料理を堪能して(「うぶすなの家」4/27・4/29のみ)。アートだけでなく地元グルメを楽しめるのもうれしいところ。
このゴールデンウィークの予定はこれから!という人は、この時期だけのアート鑑賞ツアーに出かけて気軽な日帰り旅を満喫してみては。大自然に囲まれ、リフレッシュの休日に!
イベントDATA
- イベント名
- 大地の芸術祭 プレイバックツアー
- 開催場所
- 大地の芸術祭の里(新潟県・越後妻有地域)
- 開催日程
- 2019年4月27日(土)〜2019年5月6日(月・祝)
- 開催時間
- 10:00(集合)〜18:00頃(解散)
- 集合・解散場所
- JR上越新幹線、上越線「越後湯沢駅」東口
- ツアー料金
- 大人12800円、子供(小中学生)9800円(バス代、昼食代、保険代、作品鑑賞代、ガイド代含む)
- 定員
- 2名(最小催行人数)〜 ※要予約
- ■Part1:2009~2018コース:偶数日催行
- 4月28日(日)、30日(火)、5月2日(木)、4日(土)、6日(月祝)催行
PART1の詳細およびお申し込みはこちら
- ■Part2:2000~2006コース:奇数日催行
- 4月27日(土)、29日(月祝)、5月1日(水)、3日(金)、5日(日)催行
PART2の詳細およびお申し込みはこちら
- お問い合わせ
- 025-761-7767(NPO法人越後妻有里山協働機構事務局)
- ホームページ
- 「越後妻有 大地の芸術祭の里」HP
WRITING/KAZU SASAKI