甲斐みのり/招福猫子まんじゅう

シュールで愛嬌たっぷり。猫好きにはたまらない、和菓子処 稲豊園の「招福猫子まんじゅう」_OZmagazine TRIP

更新日:2019/04/19

OZmagazine TRIPで好評連載中の「さて、おやつにしますか」は、文筆家・甲斐みのりさんが教える、旅の目的になるおやつの話。第4回目は岐阜県・高山市にある、明治創業の老舗和菓子店・稲豊園(とうほうえん)の「招福猫子まんじゅう」を紹介。

写真/招福猫子まんじゅう5個入1200円

飛騨高山の路地で見かける猫たちをモデルに

電車に揺られ、車窓に流れる山深い飛騨川沿いの景色を眺めるうちに、高山駅へ辿り着く。江戸末期~明治時代に建てられた商家や屋敷が残る「伝統的建造物群保存地区」を歩きながら、おとぎ話の中に迷い込んだような不思議な感覚に。日本の古い町並みは、欧米やヨーロッパからの旅人で溢れ、日本語が聞こえてこない瞬間があるほどだ。
 
国境を越えて人々が集う飛騨高山は、人と猫が仲良く暮らす町。明治時代創業の和菓子店「稲豊園」西側の路地は、散歩をしたり昼寝をしたり、多くの猫が行き来する。各国の人が集まる町らしく、猫の種類もさまざま。毎日、野良猫たちと顔を合わせるうちに、和菓子にしようとご主人が思いついたそう。
 
猫の表情はどこかシュールで愛嬌たっぷり。味もそれぞれ個性が際立つ。白猫はプレーン生地にチーズあん。ロシアンブルーは黒ごま生地に小豆こしあん。三毛猫は、きな粉と竹炭を使ったプレーン生地に抹茶あん。黒猫は竹炭生地に黒砂糖あん。とら猫は黒砂糖生地に粒あん。猫子まんじゅう用の紙袋にも猫の絵が。猫好きだけでなく、世界中の旅行者に愛される。

文・甲斐みのり 写真・鍵岡龍門

おやつDATA

商品名
和菓子処 稲豊園の「招福猫子まんじゅう」
価格
1200円
内容量
5個入
ホームページ
和菓子処 稲豊園

PROFILE

甲斐みのり(かい・みのり)
文筆家。旅や散歩、お菓子や地元パン、クラシック建築やホテル、雑貨屋や暮らしなどを主な題材に、書籍や雑誌に執筆。各地の観光パンフレットも手がける。著書は『地元パン手帖』『お菓子の包み紙』(ともにグラフィック社)など40冊以上。

この記事が掲載されているのは、OZmagazine TRIPの最新号「春のひとり旅特集」

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OZmagazine TRIP「春のひとり旅」特集
発売日/2019年3月7日(木)
価格/680円
販売場所/全国の書店、コンビニエンスストア、駅売店などで発売

※OZmagazine TRIP(2019年3月7日発売)の情報を転用して掲載しています。掲載情報は、2019年2月20日現在のものです。その後、変更が生じる場合があります。また各店の営業時間や定休日などは時期によって変わる場合もありますのでご了承ください

※記事は2019年4月19日(金)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります