【天竜浜名湖鉄道】マリメッコ列車で駅めぐり
日本の原風景が残る里山をのんびり走る1両編成の列車。クリーム色とあずき色のツートーンカラーがレトロな列車の車内はなんと、1両まるごとマリメッコでコーディネート。駅やその周辺にも広がるそのかわいらしい世界観に、思わずテンションアップ!
更新日:2018/03/08
車窓の変化も楽しい、レトロかわいい列車旅
心地いい風にやさしく揺れるカーテン、独創的な柄のヘッドレストカバー。北欧のテキスタイルブランド「marimekko」に彩られた列車が走るのは、静岡県の掛川駅と新所原駅67.7㎞を結ぶ天竜浜名湖鉄道、通称「天浜線」。約20年前から走っていたレトロな車両を地元企業の「都田建設」が模様替えし、スローライフトレイン「レトロ ドロフィーズ」と名付けた。
掛川駅を出発した列車は、のどかな田園風景や茶畑を縫うようにトコトコ走り、やがて山間部へ。風情ある天竜二俣駅舎を過ぎてしばらくすると、浜名湖のパノラマが開けてくる。次々と変化する車窓の風景は実にドラマティック。また、国の登録有形文化財が計36カ所あり、駅併設のカフェやグルメスポットも多い。お目当ての駅で下車したら、周辺散策も楽しんで。
天浜線の駅には“北欧の街”がありました
静かな都田の盆地に流れるゆったり時間
都田駅で列車を降りたとたん、目に飛び込んできたのが、駅舎と一体となった「miyakoda 駅Cafe」。店内の壁は200枚以上のマリメッコをはじめとする北欧ファブリックで彩られ、鮮やかな空間に歓声を上げてしまう。
「昔から大切にされてきたものを残しつつ、この土地をクリエイティブに活性化したい、地域と自然、人た共存するライフスタイルをこの場所で提供していきたい・・・。そのような思いから創りあげたmiyakoda 駅Cafeです」。都田建設ドロフィーズインテリアアーティストの木野ゆり奈さんはそう話す。
miyakoda 駅Cafe
TEL.053-428-8088
静岡県浜松市北区都田町5563-21
営業/11:00~16:00(15:30LO) 火~木定休 予約不可 カード不可
アクセス/天竜浜名湖鉄道都田駅構内
都田駅から10分ほど歩いた所には、同社がプロデュースした「ドロフィーズキャンパス」がある。緑いっぱいの里山に広がる約8000坪の敷地に、北欧のスローライフやオーガニックな生活を提案するカフェやショップ、宿泊施設などが点在。まるで北欧の町を訪れたかのような気分に浸れる。緑や花の香りにも癒されながら、スローな時間の中で心からリフレッシュしよう。
ドロフィーズキャンパス
TEL.053-428-2750(代)
静岡県浜松市北区都田町2698-1
営業/11:00~18:00 ※「ノルディックデリ」「蔵で旅するbook store」は~17:00 火・水定休 カード可
アクセス/天竜浜名湖鉄道都田駅より徒歩13分
この駅で途中下車もおすすめ!
<天竜二俣駅>
列車好き必訪。近くに居心地のいいカフェも
1940年に建設された駅舎や上下ホームの上屋、機関車転車台などが国の登録有形文化財に登録されていて、見どころがいっぱい。転車台ツアーを毎日開催しているほか、土・日・祝にこの駅限定で販売される駅弁も人気が高い。徒歩圏内には、日本画家・秋野不矩の作品を展示した美術館も。ひと息つくなら、地元で焙煎されたコーヒーもおいしい「KISSA&DINING 山ノ舎」へ足を延ばして。
KISSA&DINING 山ノ舎(やまのいえ)
TEL.053-925-1720
静岡県浜松市天竜区二俣町二俣1283-1
営業/11:00~17:00 金・土は19:00~深夜0:00も営業 水・第2・4火定休
アクセス/天竜浜名湖鉄道天竜二俣駅より徒歩10分、二俣本町駅より徒歩7分
<浜名湖佐久米駅>
カモメが舞うホームや食事処の目の前に浜名湖が
浜名湖湖畔にある無人駅に降り立つと、線路のすぐ向こうに広がる浜名湖と、たくさんのカモメが列車の周りやホーム上を群舞する珍しい光景を眺められる。駅から徒歩10分、浜名湖の眺望が素晴らしい「咲夢茶屋」では、国産うなぎを使ったうなぎ丼やひつまぶしなどの料理を堪能。三ヶ日みかんのキャラメルやポテトチップスなど地元ならではのおみやげも購入できる。
咲夢茶屋(さくめちゃや)
TEL.053-526-2408
静岡県浜松市北区三ヶ日町佐久米386-1
営業/9:00~18:00(16:30LO) 無休
アクセス/天竜浜名湖鉄道浜名湖佐久米駅より徒歩10分
天浜線(天竜浜名湖鉄道)
静岡県・掛川駅~新所原駅
アクセス/東京駅から東海道新幹線で約1時間40分、7340円(掛川駅まで)
【電車旅のヒント】
・天浜線を満喫するなら乗り降り自由の「1日フリーきっぷ」1700円がお得。マリメッコ列車の運行日はHPでチェックして
・天浜線は1時間に1本程度しか走っていないので、次の列車の時刻を調べてから駅周辺の散策に出かけよう
・天浜線の多くの駅には洋食やハンバーガー、手づくりパンなど駅ナカグルメが併設されている。臨時休業する場合もあるので事前に電話で確認を
OZmagazine TRIP 最新号「春の電車旅」
天浜線紹介記事の詳細は、オズマガジントリップ「春の電車旅」特集P50~55に掲載されています。他にも、今週末すぐに行ける電車旅の情報が満載!
OZmagazine TRIP「春の電車旅」特集
発売日/2018年3月8日(木)
価格/593円+税
販売場所/全国の書店、コンビニエンスストア、駅売店などで発売
PHOTO/MASA(PHOEBE) WRITING/MACHIKO MIYATA