日々ロケハンに出かけたり、個人的に旅をしたりしているOZの編集部にとっては、毎日が新しい発見や出会いに満ちた小さな旅。ページには載らない裏話やエピソードをお届け。今回は、編集Kが1泊2日で愛媛県を満喫する旅、2日目の今治市からしまなみ海道沿いの島々を巡ってきました。
400種類ものタオルが並ぶ「今治タオル 本店」へ
愛媛県の旅2日目は今治市へ。今治といえばもちろん今治タオル!ということで、今年4月にリニューアルオープンした今治タオル 本店へお邪魔してきました。店内に入ると、今治タオルのロゴマークでも使われている赤、白、青の3色の通じ糸のディスプレイが色鮮やかで美しく、思わず見とれてしまいます。奥の棚にはタオルメーカー14社ほどの「白いタオル」が並びます。違いがわかるものなのかなと手に取ってみると、1つひとつふわふわとした肌触りや毛足の長さの違いを実感。バスタオルのお値段も1枚2000円代~2万円までさまざま。私はふわふわなミニタオルをお土産に購入しました。
本店には「今治タオルLAB」も併設されていて、こちらでは今治タオルの品質の高さを体感できます。ラボというだけあって理科の実験室のような空間。本物の織機を間近で眺めることができたり、独自の品質基準のひとつ「5秒ルール」の実験もできます。こちらのルールとはタオル片を水に浮かべ、5秒以内に沈み始めるかで「吸水性」を保証するもの。実際にビーカーにタオル片を浮かべると、1秒ほどですーっと沈みました。
ランチは今治市ご当地グルメの「焼豚玉子飯」
今治市のご当地B級グルメで人気の「焼豚玉子飯」を食べに「白楽天本店」へ。もともと中華料理店のまかない飯だったものがメニュー化されたもので、40年も地元民に愛されてきたメニュー。甘いタレが絡んだごはんの上に焼き豚、半熟とろとろの目玉焼きが2つに少し多めのコショウがふられています。レンゲで玉子を崩しながら食べるのが地元流とのことで、混ぜてから思いっきり頬張ると「うまい!」。甘いタレととろとろ玉子が絡みあって優しい味です。今治人はイラチ(気が短い)なので料理が早くできないと我慢できない、と言われているそうで焼豚玉子飯はまさにぴったりなメニュー! ここ白楽天さんが元祖で、今では今治市内約100店舗で「焼豚玉子飯」が楽しめるそうです。
しまなみ海道をわたって大三島(おおみしま)のカフェでのんびり
ランチの後は、しまなみ海道をドライブして大島、伯方島を通過し、大三島へ。みかん畑に囲まれた古民家「オミシマコーヒー焙煎所」でのんびりカフェタイム。店内からテラスに出ると、みかん畑越しに海が見え、思わず深呼吸。一杯ずつハンドドリップ丁寧にいれてくれたコーヒーはとてもいい香りで、甘酸っぱいレモンのチーズケーキと相性ばっちり。長居したくなる居心地の良さでしたが、看板犬のはなちゃんに見送られながら名残惜しくも次の目的地へ。
旧法務局を改修した「大三島 みんなの家」でみかんジュースを堪能
同じく大三島にあるみんなの家ではみかんジュースの飲み比べセットをいただきました。3種とも味がかなり異なって、それぞれのおいしさが。私は右のいよかんジュースがお気に入り。こちらは昼はランチ、金・土の夜はワインバルになって島のみんなが集まれる場所。もともと法務局だった場所を改修して、移住者がこちらのスタッフをしていました。大三島は最近移住の方が増えているんですって。そのわけは、きっとこういった居心地のいい場所や交流する場があるからなんだと感じました。
今治市伊東豊雄建築ミュージアムで島づくりについて考える
みんなの家を出て車で15分、今治市伊東豊雄建築ミュージアムの建物であるスティールハットが見えてきました。日本初の建築ミュージアムで、伊東豊雄さんの島づくりの取り組みが展示されているスティールハットと、旧自邸を再生展示したシルバーハットが建っています。絶景ポイントにあるこのミュージアムでは、大三島で始まったワイン造りや新設予定のオーベルジュについて展示されていました。2020年に瀬戸内初のワインが出来上がるそうなので再来してぜひ味わいたいです。
渦潮と村上海賊に会える来島海峡クルーズ
最後はしまなみ海道を渡って大島から「来島海峡急流観潮船」に乗船。あいにくのお天気でしたが、来島海峡大橋を仰ぎ見たらなんだかいい気分。しばらく乗船していると、村上海賊の恰好をした人が船に乗って登場! ここ来島周辺は来島村上氏が本拠地として活動していたので、村上水軍の末裔が多く住んでいると言われています。その後は来島海峡近くの渦潮に接近。この日は波の速さが流速8ノットもあり、かなり強めの渦潮がぐるぐると目の前に湧いていて今にも飲み込まれそうな迫力に圧倒されました。この海にもまれるからこそ、ここで獲れる鯛やタコはおいしいのでしょう。
帰りの松山空港で、蛇口からみかんジュースを体験!
あっという間に2日間の愛媛県の旅も終わり。帰りの松山空港では小学生のころ夢だった蛇口からみかんジュースを体験できるコーナーがあり、迷わずコップを手に取りました。1杯350円の有料ですが、蛇口をきゅっと開くとみかんジュースが注がれて、心躍りました! 注ぎ放題だったらさらに嬉しいのになぁ・・・。
松山空港へは羽田便だけでなく、ジェットスター運航の成田便も就航がスタート。関東圏内からのアクセスがさらに便利になった愛媛県。次はしまなみ海道をサイクリングで旅してみたいと思います。
愛媛県の旅・前編はこちら
BACK NUMBER
WRITING/KEI MITSUI(OZmall)