『明日、どこへ歩いてく?』Vol.004 写真家・菊池良助さん/神奈川県鎌倉市

『明日、どこへ歩いてく?』Vol.004 写真家・菊池良助さん/神奈川県鎌倉市

【毎週火曜 16:00 更新】
古くヨーロッパには、「靴は行きたいところに連れて行ってくれる」ということわざがあります。オズモールを作るクリエイターの原点となる、地元の大切な場所を、お気に入りの靴とともに教えてもらいました。
地元で暮らし、大切にする原点。その町への思い――。読者のみなさんと、シェアしていきます。第4回は、写真家・菊池良助さんが暮らす「神奈川県 鎌倉市」のお話です

更新日:2016/08/16

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『明日、どこへ歩いてく?』Vol.004 写真家・菊池良助さん/神奈川県鎌倉市

『縁があって住み始めた”地元”鎌倉の、暮らし目線でご紹介します』

僕の出身地は栃木県の宇都宮市ですが、20代半ばから色々な縁があり住み始めてしまった鎌倉が、今では自分の中での「地元」。今回は有名な観光地の鎌倉というよりも、そこで暮らす人間からみた愛すべき地元の歩き方を紹介したいと思います。

『明日、どこへ歩いてく?』Vol.004 写真家・菊池良助さん/神奈川県鎌倉市
『明日、どこへ歩いてく?』Vol.004 写真家・菊池良助さん/神奈川県鎌倉市
『明日、どこへ歩いてく?』Vol.004 写真家・菊池良助さん/神奈川県鎌倉市

『空に浮かぶモノレールで、富士山や海を眺めながら。』

以前はJR鎌倉駅を利用する材木座海岸近くに住み、現在は湘南モノレールの西鎌倉駅そばに住んでいます。いわゆる寺社仏閣や観光地の鎌倉のイメージとは少しズレますが、中心部にも、七里ガ浜や江ノ島といった海側にもすぐに出られますし、隣駅の湘南深沢も含めて、この辺りは住宅エリアなので、鎌倉で落ち着いて生活をするには良い場所のような気がしています。
余談ですが、鎌倉の中でも家賃が高すぎず、都内へのアクセスも便利なので、東京に通う移住希望者にもお勧めですね。

まずは西鎌倉からモノレールの線路沿いに、江ノ島方面に歩きます。

このモノレールは大船~江ノ島間をつなぐなかなか観光にも便利な路線。上部から釣り上げる日本では2つしかない珍しい「懸垂型」の電車で、ちょっと不思議な空中を走るような感覚が味わえますし、湘南深沢から鎌倉山のトンネルを抜けていくあたりはちょっとしたアトラクションのようでなかなか楽しいので、ぜひ一度乗ってみると面白いですよ。また、天気の良い日には車窓から富士山も見えますし、高い山の上を通る時には、遠くに海を眺めることもできます!

『明日、どこへ歩いてく?』Vol.004 写真家・菊池良助さん/神奈川県鎌倉市 ジェラート 
『明日、どこへ歩いてく?』Vol.004 写真家・菊池良助さん/神奈川県鎌倉市 ジェラート 
『明日、どこへ歩いてく?』Vol.004 写真家・菊池良助さん/神奈川県鎌倉市 ジェラート ピザ

『ジェラート片手におしゃべり。大好きな時間が今日も。』

線路沿いを歩き、森の中のような道を抜けると、龍口寺の脇に出ます。(ここは歩道のラインが途中でなくなるので、車には十分気をつけて!)

そのすぐ近くにあるのが、僕の最近の行きつけのお店、ジェラートとピザの「The market SE1」。
旬の果実や野菜、お茶などを使った手作りジェラートで、素材の味がしっかりと残りつつ、舌の上で優しく溶けていく感じで絶品です。あっという間に出てくるピザは、オーナーシェフのヤスさん曰く「適当だよー」とのことですが、僕に言わせればそれは“最高のシンプルさ”。アイスだけのつもりで行った日にも、ついつい手が伸びてしまいます。
ちなみにヤスさんは、HONDAのF1チームの専属シェフを務めていたこともあり、世界各国を巡って料理をしてきた経験がある人だったりもするので、話もとても面白い。
僕が自宅で写真の現像仕事に行き詰まった時などには、ヤスさんと雑談しに行ったりします。

「SE1」では、アウトドアブランドpatagoniaと一緒に活動などもしている、友人のアーティストのカザマナオミ君とよくバッタリと会います。オーガニックや地産地消を意識したり、地域のコミュニティーに対して色々な参加をしていたりと、とても尊敬する先輩です。

僕にとって、こういう素晴らしいスピリットを持った人がたくさん住んでいることも、この街が大好きな理由の一つだし、大きな街ではないので、こうやって歩いていると、お店や路上で友人と遭遇して、そこから小話などが始まるのも、とても楽しいと思っています。今日もまたもや偶然会ったので(笑)、アイスを片手に色々なことを話しました。

『明日、どこへ歩いてく?』Vol.004 写真家・菊池良助さん/神奈川県鎌倉市 腰越漁港
『明日、どこへ歩いてく?』Vol.004 写真家・菊池良助さん/神奈川県鎌倉市 腰越漁港
『明日、どこへ歩いてく?』Vol.004 写真家・菊池良助さん/神奈川県鎌倉市 江ノ電

『祖父の働いていた漁港そばで、読書したり、昼飲みしたり』

SE1を出た後は、海ぞいの国道134号線へ。ここから江ノ島に行くのもいいのですが、今回は近くの「腰越漁港」に向かいました。

ここは自分の母方の祖父が昔働いていた場所。僕は子どもの頃、お盆やお正月にはよく訪れていてなじみ深いですし、子供の頃の記憶が戻ってくるのか、とても懐かしい気持ちに。
最近整備された堤防周りは、平日の午後は静かだったりもして、時々ここに腰かけて読書などをするのが、ひそかな贅沢の時間です。
入り口付近には、漁協がやっている朝獲れのアジフライやイワシのフライなども食べられる食堂もあり、ここは持ち込みOKなので、近くにある魚屋「鎌倉魚市場」で海鮮丼を買い、ビールも持ち込み、フライを肴に昼飲みっていうのも、僕の超リーズナブルな超贅沢コースですね(笑)

そのまま134号を海沿いに散歩。江ノ電は緑の古い型式が好きで、見かけると無条件に嬉しくなります。鉄ちゃんのように、江ノ電はついつい撮りたくなってしまうぐらい、やはりかわいい電車ですね。

『明日、どこへ歩いてく?』Vol.004 写真家・菊池良助さん/神奈川県鎌倉市 ノースフェイス 靴

『大好きなコースの心地よいお供が、このサンダルです。』

今回のさんぽは、お気に入りのTHE NORTH FACEのトレイルランニングにも対応できるソールがついたサンダルで。感覚的には、とても涼しいランニングシューズといった感じで、去年一度買ってから、2足目を購入してしまったほど、すっかりハマってしまいました。目が覚めるようなきれいなブルーとイエローのカラーリングのデザインもお洒落でとても気にいっています。
【8/23配信の後編に続きます】

【 I LOVE MY TOWN & PLACE! 】
神奈川県鎌倉市

『明日、どこへ歩いてく?』Vol.004 写真家・菊池良助さん/神奈川県鎌倉市


●The Market SE1
TEL.0466-24-8499
神奈川県藤沢市片瀬海岸1-6-6
営業/11:00~18:00
月曜定休

●腰越漁港
神奈川県鎌倉市腰越2丁目
アクセス/江ノ電腰越駅より徒歩5分

●鎌倉魚市場
神奈川県鎌倉市腰越3-21
営業/11:00~17:00頃(品切れしだい終了)

【PROFILE】
写真家・菊池良助さん(RYOSUKE KIKUCHI)

『明日、どこへ歩いてく?』Vol.004 写真家・菊池良助さん/神奈川県鎌倉市

栃木県出身。明治大学政治経済学部卒業。26回写真ひとつぼ展入賞後、雑誌スタジオボイス編集部との縁で、INFASパブリケーションズ社内カメラマンを務めた後に2010年よりフリーランス。
広告や雑誌の仕事と並行して、写真家の高橋恭司主催の同人誌への参加や、写真集の出版、原宿のvacantでの個展を始め、多くのグループ展での展示活動をおこなう。また原宿ROCKETなどでは、自身も参加する展示企画のキュレーション、近年は音楽家okamotonoriakiと共同での映像制作など多岐にわたって活動。
現在は2017年夏予定の、南フランスのバスクの「ETXE NAMI」でおこなう、鎌倉の文化とアートの紹介プログラムのために奔走中。

※記事は2016年8月16日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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