乙女ゴコロをくすぐるいちご。まるで宝石のように輝く真っ赤でかわいい姿を見ただけで、胸がキュンとしませんか? これからカフェやレストランの季節限定メニューに、旬のいちごスイーツが登場する季節。そこで東京カルチャーを牽引する人気店を手掛けるTRANSIT GENERAL OFFICE INC.のシェフ&パティシエと、スターいちごがいっぱいの静岡県へでかけました。
ここで見つけたスターいちごが、どんなスイーツになるのでしょうか
日本一のスケールを誇る農園で4種類のいちごを食べ比べ
まず最初に訪れたのは、藤枝市青南町にある「ジャパン・ベリー」。ここはなんと東京ドーム1.5倍の広さを誇る、スケール日本最大級の観光いちご狩り農園。「章姫」(あきひめ)、「紅ほっぺ」(べにほっぺ)、「きらぴ香」(きらぴか)ほか全4品種があり、腰をかがめずにいちごを採ることができるのも魅力的。
昼間は約25℃に温度設定しているというハウスに入ってみると、春というよりも初夏のような暖かさ。一面が緑にあふれ、その葉の下にいちごがたくさん! 代表の上山優さんに伺うと、ヘタのほうまで赤く染まったいちごの方がおいしいそう。広いハウス内を案内していただきながら、いちごを次々に手に取っては香りを嗅いでみたり、形をチェックしたり、もちろん味わったり。新鮮ないちごのおいしさに、シェフとパティシエも自然と笑顔に・・・。
いちばん人気は「きらぴ香」!輝き、香り、甘さのバランスが絶妙
ハウス内を見て回った後は、収穫しておいたいちごを試食してみる。
静岡生まれの「章姫」は円錐形の形と柔らかい果皮が特徴。「柔らかくて、酸味が少なくみずみずしいですね」といちごが大好きだという金澤さん。鮮やかな紅色で甘みと酸味が調和していてコクもあるという静岡産「紅ほっぺ」も安定したおいしさ。
その中でもっとも人気だったのが、2014年に誕生した静岡発の新ブランド「きらぴ香」。キラキラとした輝きに、品のよい甘みとフルーティーな香りがして高級感たっぷり。「いちばんジューシーでみずみずしいです」と星さん。断面を見ると、果肉の中まで赤く染まっていてきれい。「ぜひスイーツで使ってみたい!」と高評価のいちごでした。
農林水産大臣賞を3度受賞した農家の「紅ほっぺ」に感動!
次に向かったのは、静岡県掛川市。いちご農家の横山國男さんは、静岡県いちご果実品評会に出品した「紅ほっぺ」が最高位の金賞1席(農林水産大臣賞)を3度受賞した方。1976年からいちごを栽培していて、そのおいしさはお墨付き。
特別にハウスの中を見せてもらうと、いちごの葉が目にも鮮やかな緑色をしていて、ひと目で元気なのがわかる。その葉の下に顔を出す、真っ赤に熟した形のいい紅ほっぺ。ひとつ口にすると、その味にハッとさせられた。「まろやかでヘタのほうまで甘い!」と矢野さん。「形がきれいでサイズも揃っている。酸味がくるけど、中和されて後まで残らない」と山内さんも大絶賛!
おいしいいちごを作るコツについて横山さんに尋ねると、「とにかく、いちごにストレスを与えないようにすること。温度や水分管理も徹底しています」。確固たるこだわりと愛情を持って育てた極上の紅ほっぺが、ほっと幸せな気持ちにさせてくれました。横山さんの紅ほっぺはJA遠州夢咲の直売所「ミナクル市」などで購入可能。
シェフ&パティシエが見つけたスターいちご。スイーツ5品になって登場!
【中目黒・Stall RESTAURANT】まるごと静岡いちごのショートケーキ900円
目黒川沿いに佇み、NYのリノベーションホテルを彷彿させる「Stall RESTAURANT」は、大人が集うオシャレな空間。今回登場するのは、なんと、いちごの中にケーキを詰め込んだ「まるごと静岡いちごのショートケーキ」。
静岡県の新品種「きらぴ香」をはじめ、「章姫」「紅ほっぺ」」の3種類の味わいを比べながら、新感覚ショートケーキをいただける。まるごといちごだから、それぞれの味覚の違いがダイクレトに感じられ、いちご好きにはたまらないはず。一度で三度おいしい贅沢ないちごスイーツ、よくばりさんにはぴったり!?
【代官山・SIGN ALLDAY/吉祥寺・Sign KICHIJOJI】紅ほっぺクラシックパフェ880円
代官山のカジュアル人気カフェ「SIGN ALLDAY」と、“ぺろりと平らげるほど美味しい”をコンセプトにしたカジュアルダイニング「Sign KICHIJOJI」で味わえるのが、トップに重なるたっぷりのいちごがこぼれ落ちそうな「紅ほっぺクラシックパフェ」。
甘みと酸味のバランスが取れた静岡県産の「紅ほっぺ」をメインに、生クリーム、バニラアイス、グラノーラ、そして果実感あふれるいちごのコンポートで仕上げたクラシックなパフェは見た目もゴージャス!
甘さ控えめの生クリームと、バニラがほのかに香るアイスを使って、いちご本来の味を引き立てた。口の中に広がるに甘酸っぱさと深い味わい、ザクザクしたグラノーラも食感のアクセント。
【渋谷・XIRINGUITO Escribà】“きらぴ香”いちご、酒粕、練乳、メレンゲ1200円
バルセロナでいちばんおいしいパエリアを楽しめると人気のシーフードレストランが日本初上陸! 2018年9月にオープンした「渋谷ストリーム」に登場した「XIRINGUITO Escribà」では、静岡県が誇るスターいちご「きらぴ香」を使用したスペシャルデザートをご用意。
新鮮なきらぴ香をコンポート、チップ、ムースとさまざまな調理法で仕上げ、酒粕と練乳のアイスクリームとサクサク食感のメレンゲをコーディネート。いちごとサクサクメレンゲのうれしい出会いにワクワクしながら、きらぴ香の魅力を味わいつくす。まさに春ならではの芸術的なスイーツに仕上げられた。
【渋谷・THE THEATRE TABLE】静岡県産いちごのミルフィーユパフェ1200円
渋谷ヒカリエ11階に広がる、天高6mの開放的な空間「THE THEATRE TABLE」。東京でもっとも予約の取れないレストランと言われる「アロマフレスカ」の原田慎次シェフがフードプロデュースを手掛けるカジュアルイタリアン。
今回のスイーツは、静岡県産「きらぴ香」と「紅ほっぺ」の2種類を使用した、見た目もキュートなパフェ。ミルフィーユのように重ねた層には、いちごと好相性のクリームシャンティやクランチビスコッティなどを。異なる食感と味を楽しみながら、最後のひと口まで静岡いちごといろいろなパーツとの極上コラボを堪能して。
【舞浜、押上・MAX BRENNER】KIRAPICAルビーチョコレートパンケーキ1020円
イスラエルで誕生したチョコレートブランドで、NYでも大人気のチョコレートバー「MAX BRENNER」。今回は静岡県のみで栽培されている新スターいちご「きらぴ香」を、主役にチョイスした。
みずみずしくてキラキラと宝石のように輝くいちごに、ベリーのような酸味で色鮮やかなピンク色のルビーチョコレートとホワイトチョコレートをマリアージュ。
この「KIRAPICAルビーチョコレートパンケーキ」は、国産小麦と発酵バター、アクセントにホワイトチョコレートを使用したモチモチ生地の食感も楽しめる。希少ないちごの品のよい甘みとフルーティーな香りも感じて。
【特集】甘くておいしい最旬いちごに会いに。最新いちご案内2019
甘酸っぱくてころんとしたフォルムがかわいい「いちご」は、乙女心くすぐる魅惑のフルーツ。ひと口にいちごと言っても、品種によってさまざまな表情が楽しめるのもいちごの魅力なんです。今回はいちご好きの編集部が、人気のとちおとめやあまおうから、スカイベリーやきらぴ香などの2019年注目の新品種まで、奥深い“いちご”の世界へとご案内。そのほか、旬のこの時期にしか味わえないスイーツや夜のいちご狩り情報も紹介します。
PHOTO/NORIKO YONEYAMA WRITING/MACHIKO MIYATA